瀬戸内の春の魚と言えば、イカナゴです。特に神戸沖や明石沖、淡路島沖などで漁が盛んで、兵庫県は水揚げ量トップを誇ります。鮮度が命の魚なので、漁港で採れたてを味わうのがおすすめです。代表的な料理は「くぎ煮」。イカナゴの稚魚(シンコ)を醤油や砂糖、生姜などで煮たもので、特に兵庫県では郷土料理として親しまれています。ごはんによく合いますが、甘口の多い瀬戸内のお酒にもぴったりですよ。
温暖な気候と潮流が激しいことから、イワシのような小型の魚からタイのような大型の魚まで、四季を通してさまざまな種類が獲れる瀬戸内海。新鮮で美味しい魚をいただくときには、やっぱり日本酒をお供にしたいもの。四季ごとにぜひ味わってほしい地魚と、瀬戸内の地酒にぴったり合う食べ方を教えます!
瀬戸内海は本州、四国、九州に囲まれた海域です。気候が温暖で、豊富な海の幸のほか、柑橘類の栽培も盛ん。鳴門海峡の渦潮や瀬戸大橋など、見所もたくさんあります。また、瀬戸内海に浮かぶ島はなんと700以上。淡路島や小豆島はもちろん、猫にあえる男木島や現代アートで有名な直島などそれぞれに特徴があり、島めぐりも楽しみ方の一つです。
口当たりがすっきりと甘い「端麗甘口」が多いことが特徴です。コクの深い「濃醇甘口」が多い地域もありますが、甘口が好まれることは共通のよう。食事とのペアリングは、同じ系統の味でバランスをとることが基本。例えば、甘口のお酒には甘い味付けの料理が合います。
夏に食べたいのが、マナガツオ。「西にサケなし、東にマナガツオなし」と言われるほど関東ではあまり知られていませんが、上品な味わいの白身魚で、関西では懐石料理にも使われる高級魚です。瀬戸内の日本酒に合わせるなら、おすすめは新鮮なお刺身。淡白な白身魚は、四国や広島で多く作られる、さっぱりとした端麗タイプの日本酒と相性がいいんです。甘口の日本酒と相性のいい煮つけもおすすめですよ。
秋から冬にかけて美味しいのが、ハマチ(ブリ)。特に香川県では養殖ハマチが「ハマチ三兄弟」としてブランド化されています。引田沖の「ひけた鰤」、直島の「なおしまハマチ」、特産のオリーブを使った餌で育てられた「オリーブハマチ」の三種類。脂が乗っていてとっても美味ですよ。おすすめの調理法は煮つけ。甘い味付けと甘口の日本酒のペアリングは、相性ばっちり。箸もお酒も進むこと間違いなし!
写真:道の駅とよはま おーしゃん食堂
関西では「チヌ」とも呼ばれるクロダイ。瀬戸内で古くから食べられてきており、特に広島湾で水揚げ量が多い魚です。沿岸部にも生息するので、釣りの対象としても人気。瀬戸内の日本酒に合わせる料理としては定番のお刺身や煮つけもおすすめですが、ぜひ味わってほしいのが「チヌ飯」。クロダイを丸ごと、醤油味で炊き込んだ豪快なごはんです。元々は漁師メシで、広島や香川で郷土料理として親しまれています。
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