味噌汁、うどん、そば、ラーメン、おでん、鍋、煮物など、日本人の食卓に欠かせない食材「だし」。海外にも食材のうま味を引き出す料理法はあるものの、さっと煮出す和だしの文化は実は日本ならでは。おいしい日本食を味わう前に、世界に誇る日本のだしを見直してみませんか。

日本のだしの魅力って?

和食の要であるだしは「UMAMI」と呼ばれ、世界各国の料理人や食通を魅了します。フランスのブイヨンや、中国の鶏湯など海外のだしは長時間煮込んで取るのが基本で、和風だしは短時間で煮出すのが特徴。顆粒や液状のものも便利で美味しいですが、天然素材から取った香り豊かで奥深い味わいは格別です。

意外と知らない! だし文化の東西差

かつおぶし×濃口醤油でパンチのある味わい 関東だし

醤油の色が濃く、塩辛いイメージの関東だし。江戸時代の運搬事情で昆布が関東に届かず、かつおぶしで取っただしが主流になり、しっかりとした味と香りに負けない濃口醤油で味付けするのが定着したと言われています。不透明な黒い色はこの濃口醤油が使われているためです。うどんよりもそばと相性がよく、「つけだれ」としても浸透し、江戸前そばの普及に拍車をかけたそう。
かつおぶし×濃口醤油でパンチのある味わい 関東だし

かつおぶし×濃口醤油でパンチのある味わい 関東だし

醤油の色が濃く、塩辛いイメージの関東だし。江戸時代の運搬事情で昆布が関東に届かず、かつおぶしで取っただしが主流になり、しっかりとした味と香りに負けない濃口醤油で味付けするのが定着したと言われています。不透明な黒い色はこの濃口醤油が使われているためです。うどんよりもそばと相性がよく、「つけだれ」としても浸透し、江戸前そばの普及に拍車をかけたそう。

昆布×薄口醤油ですっきりした味わい 関西だし

薄味で透き通った、すっきりとした味わいの関西だし。江戸時代に北海道から良質な昆布が届いていた関西では、昆布で取るのが主流になったそう。また関西の水は軟水で、ミネラルが少ないことから昆布の旨味成分であるグルタミン酸が溶け出しやすいという特徴もありました。味付けは昆布の旨味が際立つよう、薄口醤油で風味づけ程度に。つけだれではなく、飲み干せるスープのような存在です。

昆布×薄口醤油ですっきりした味わい 関西だし

薄味で透き通った、すっきりとした味わいの関西だし。江戸時代に北海道から良質な昆布が届いていた関西では、昆布で取るのが主流になったそう。また関西の水は軟水で、ミネラルが少ないことから昆布の旨味成分であるグルタミン酸が溶け出しやすいという特徴もありました。味付けは昆布の旨味が際立つよう、薄口醤油で風味づけ程度に。つけだれではなく、飲み干せるスープのような存在です。
昆布×薄口醤油ですっきりした味わい 関西だし
”UMAMI”成分の三種の神器 ”UMAMI”成分の三種の神器
  • かつおぶし
    かつおぶし
    タンパク質やミネラルが豊富なかつおぶしのだしは、イノシン酸と約20種類のアミノ酸の相乗効果で生み出される濃厚な旨味が特徴。動物性のだしは味噌や濃口醤油など濃い味の調味料と相性がよく、麺のつゆや味噌汁などに最適です。また野菜料理やおひたしなどにもぴったり。
  • 昆布
    昆布
    昆布を煮ると出るねばりは、アルギン酸やフコイダンといった水溶性食物繊維。糖質や脂質の吸収を抑え、コレステロール値の上昇を抑える体に嬉しい成分です。鉄分やカルシウムも豊富。旨味はアミノ酸の一種であるグルタミン酸。煮物、汁物など何とでも相性がいいシンプルなおいしさです。
  • 干しシイタケ
    干しシイタケ
    料理に深みが出る、干しシイタケのだしの旨味の正体グアニル酸は、シイタケ特有の旨味成分です。生にも含まれてはいますが、乾燥させることで何十倍にも増加。食物繊維、カリウム、ビタミンD、葉酸など栄養も豊富です。煮物や鍋に使い、だしを取った後の身は具として使いましょう。

「日本人なら「だし」にこだわらなくちゃ!」
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