花の見頃はいつ？ 今しか見られない、花の名所やおすすめ観賞プラン20選

①＜初春＞スイセン
②＜春＞梅
③＜春＞菜の花
④＜春＞桜
⑤＜春＞チューリップ
⑥＜春＞ネモフィラ
⑦＜春＞芝桜
⑧＜春＞藤
⑨＜初夏＞あやめ
⑩＜初夏・秋＞バラ
⑪＜夏＞あじさい
⑫＜夏＞ラベンダー
⑬＜夏＞ひまわり
⑭＜秋＞コキア

季節ごとに見頃を迎える花々の年間スケジュールとは？

日本には春夏秋冬の四季があり、季節によってさまざまな景色や彩りを楽しめます。地域によって気候の変化はありますが、南北に伸びる日本列島は季節の変化を感じやすいのが特徴です。そのため、春は桜、夏はひまわり……というように、季節ごとに花々の見頃が異なり、いろいろな情景を味わえるのが魅力です。春頃になると梅や菜の花、桜などたくさんの花が見頃を迎え、季節が進むとあじさいやラベンダー、ひまわりなどが咲き誇り、青空と花々のコントラストを楽しめます。この記事では、花の見頃を季節ごとにご紹介するとともに、観賞できるスポットも併せて解説していきます。

①＜初春＞スイセン

スイセンは初春に咲く球根植物で、花びらの花被片（かひへん）と内側にあるくちばしのような副花冠（ふくかかん）で形成されています。花被片は基本的に黄色と白の花が咲きますが、副花冠は黄色や白、ピンクなど色とりどりなのが特徴です。

【山口県・上関】上盛山（かみさかりやま）展望台

標高約314ⅿある上盛山の頂上に設置された展望台は、360度の絶景パノラマが楽しめるスポットです。瀬戸内海の絶景を望めるだけでなく、天気が良ければ四国や九州まで見渡せます。2月中旬～3月中旬になると、展望台周辺に一面のスイセンが咲き誇るため、鑑賞目当てで訪れる方も。車で10分ほどの場所にある「上関城山歴史公園」ではタイミングがよければ河津桜とスイセンの花が同時に楽しめるので、併せて訪れてみてはいかが？

②＜春＞梅

梅はバラ科サクラ属で、花びらが丸く香りや実も楽しめる庭木です。日本の四季を感じられる花として親しまれている梅・桜・桃ですが、この3種類の中で最も早く開花するのが梅。2月下旬～3月上旬が開花時期といわれていますが、品種によっては12月中旬頃に咲くものもあります。

【茨城県・水戸】偕楽園

日本三名園の一つである偕楽園は約100品種、3,000本の梅が植栽された名所です。例年3月頃から行われる期間限定のライトアップは、幻想的で圧巻の景色が見られるとあって、多くの人が訪れます。また、2月頃から期間限定で行われる「水戸の梅まつり」では、水戸名物の納豆や梅酒が味わえるイベントも開催。2023年の水戸の梅まつりは、2月11日（土・祝）～3月19日（日）を予定しています。
偕楽園だけでなく、徳川光圀が開設した旧水戸藩の藩校である「弘道館」や徳川光圀と徳川斉昭を祀る「常盤神社」も公共交通で気軽に立ち寄れるので、併せて訪れるのがおすすめです。

③＜春＞菜の花

菜の花はアブラナ科アブラナ属で、鮮やかな黄色い花を咲かせる植物です。菜の花といえば、観賞用だけではなく食用や油用があり、それぞれ品種が異なる特徴があります。3月上旬～4月中旬頃に開花時期を迎え、一面に咲き誇る菜の花畑は春の訪れを感じさせます。

【千葉県・いすみ】いすみ鉄道

いすみ鉄道は千葉県の房総半島にある大原駅から上総中野の26.8㎞を結ぶ鉄道です。レトロな赤い電車から見る景色は季節によって移り変わり、4月初旬には約13㎞も続く菜の花畑の中を走り抜けることができます。ゆっくり走る電車に揺られながら菜の花畑や桜並木の風景を楽しむと、非日常的な時間が流れ癒やしも与えてくれるでしょう。
なお、いすみ鉄道は1時間に1本程度の運行なので、行きと帰りの時刻はきちんと確認しておくと安心です。

【千葉県・鴨川】菜な畑ロード2023

千葉県鴨川市役所北側付近で開催される菜な畑ロード。1万坪の広大な田畑に満開の菜の花が咲き誇る風景は圧巻で、フォトスポットとしても人気です。菜な花ロード2023は、1月7日（土）～3月5日（日）まで開催。毎年恒例のフォトコンテストも開催され、豪華景品をゲットできるチャンスもありますよ。また、観賞用の菜の花摘み体験も毎日開催されます。1人10本150円で体験でき、長靴とはさみの貸出料金も含まれているので、手ぶらで行っても安心。
ドライブ旅をする方は、南房総市の冨浦IC目の前にある「房総の駅 とみうら」や館山市にある「城山公園（館山城）」に立ち寄るのもおすすめです。梅や桜、ツツジなど季節の花々が楽しめますよ。

④＜春＞桜

日本人が愛してやまない桜は、3月下旬～4月上旬が見頃。桜のシーズンになると多くの外国人観光客が訪れます。なかには美しく儚い桜を見るためだけに訪日する方もいるほど。

【長野県・伊那】高遠城址（たかとおじょうし）公園

長野県伊那市にある高遠城址公園は、日本三大桜の名所であり「天下第一の桜」と称されるほど。桜の見頃を迎える4月頃には、約1,500本ものタカトオコヒガンザクラが咲き乱れ、高遠城址公園一帯が淡紅色に染まります。美しく可憐な桜が人々を魅了し、開花時期には多くの方が訪れる人気スポットです。

【奈良県・吉野】吉野山

日本有数の桜の名所として有名な吉野山には約3万本の桜があるといわれ、4月上旬～下旬に見頃を迎えます。吉野山の桜の多くがシロヤマザクラで、麓から下・中・上・奥の順に開花していくため、見頃が長いことも特徴。淡紅色と緑色の美しい風光明媚に圧倒されます。どこからでも美しい景色が望めますが、「花矢倉展望台」が王道ビュースポットとして有名です。

⑤＜春＞チューリップ

世界中で人気のチューリップは、3月中旬～4月上旬に開花します。チューリップは品種数が多く、約6,000品種以上もあるといわれています。

【長崎県・佐世保】ハウステンボス

ハウステンボスは、自然とヨーロッパのような街並みが調和した日本で最も広いテーマパークです。日本最多の約700品種100万本のチューリップが楽しめる「100万本のチューリップ祭」は、2月25日（土）～4月9日（日）に開催。色鮮やかなストライプのチューリップ畑と大きな風車の景色は、場内一のフォトスポットです。3月中旬～4月上旬には、オリジナル品種のチューリップである「ハウステンボス」が開花し、約10万本の花々が咲き渡ります。
広大な敷地内には、数多くのアトラクションやレストラン、ショップがあるので、子どもから大人まで思う存分楽しめますよ。

⑥＜春＞ネモフィラ

ネモフィラは澄んだブルーの花で、育てやすく花があふれるように咲き乱れるのが特徴的。そのため、春花壇やコンテナの寄せ植えで重宝されています。

【千葉県・千葉】富田さとにわ耕園

富田さとにわ耕園では、4月下旬頃になるとネモフィラと芝桜が同時に観賞できます。春になると約12万株の芝桜が咲き誇り、あたり一面がピンク色に。周辺の畑では澄んだブルーのネモフィラも咲き、色とりどりの花々が楽しめます。春だけではなく夏にはあじさい、秋にはコスモスと四季を通して異なる花を観賞できるのも、富田さとにわ耕園の魅力です。

⑦＜春＞芝桜

芝桜は茎が芝のように広がり、桜のような花を咲かせます。4月中旬～5月下旬が見頃で、一面に咲く様子はまるで花の絨毯のよう。花色はピンクや紫、ブルーなどさまざまです。

【山梨県・河口湖】富士芝桜

4月中旬～5月下旬頃になると、富士山の麓にある富士本栖湖リゾートの広大な敷地に、約50万株の芝桜が咲き誇ります。一面が芝桜に覆われピンクに染まる景色は、心を奪われるほど美しく幸せな気持ちに。また、遠くには富士山も見えるので、この時期ならではの共演を楽しめます。

富士芝桜から車で40分ほどの場所には山頂から河口湖を望める「河口湖 富士山パノラマロープウェイ」や河口湖を周遊できる「河口湖遊覧船」もあります。ドライブで富士山周辺の大自然を満喫してはいかが？

⑧＜春＞藤

日本原産の藤は、長い花が下垂して咲くつる植物です。藤はつる植物ですが、あさがおやクレマチスとは異なり成長すると幹が木質化するのが特徴。

【佐賀県・鳥栖】真木の大藤

真木町天満宮の境内にある大藤は、樹齢140年以上といわれており、佐賀県と鳥栖市指定の名木、古木として名を馳せています。真木の大藤は4月下旬～5月上旬が見頃で、鮮やかな紫色の花びらと下垂させて咲く姿は、感動的で心を奪われてしまいそう。

真木の大藤の近くには、約5万本のツツジが咲く「大興善寺（だいこうぜんじ）」もあり、映えスポットを巡る女子旅にぴったりです。

⑨＜初夏＞あやめ

あやめは30～60cmの高さがあり、茎の先端に1～3輪の花が咲く多年草です。あやめには似た品種が多く、色だけで見分けるのが難しいといわれています。紫色がほとんどで、稀に白色もあるそう。

【山形県・長井】長井あやめ公園

長井市のシンボルの花になっているあやめ。長井あやめ公園では約500種100万本も植えられており、6月中旬～7月上旬に見頃を迎えます。開花時期には「あやめまつり」が開催され、さまざまなイベントが催されるので子どもから大人まで楽しめますよ。

⑩＜初夏・秋＞バラ

花の女王と呼ばれるバラは、さまざまな種類や系統が存在します。バラは5月上旬～6月上旬、10月上旬～11月上旬に開花時期を迎え、赤やピンク、黄色など花色が多いのが特徴です。また、耐寒性や耐暑性に強いので、鉢植えでも育てやすい植物です。

【東京都・新宿】新宿御苑

皇室庭園として造られた新宿御苑は、現在さまざまな用途で使用されており、老若男女問わず人気のスポット。5月上旬～6月上旬の開花時期になると約110種類500株のバラが咲き、庭園内が色鮮やかに彩られます。都会にいながら木や花の自然と触れ合えることができ、交通アクセスも便利なので、散歩やピクニックにぴったりです。

⑪ ＜夏＞あじさい

あじさいは日本原産の落葉低木。梅雨を迎える6月上旬頃から開花し、白や紫、ブルーなどの花色があります。丈夫なので初心者の方でも育てやすいのが特徴です。

【静岡県・三島】三島スカイウォーク（北エリア）

南エリアから吊り橋を渡った先にある北エリアには、約7,000平米のあじさいエリアがあります。6月中旬～7月中旬頃になると、約205種類1万3,000株ものあじさいが彩り散策路が華やかに。散策路は愛犬と一緒に散歩もできますよ。北エリアには、カフェやグッズ売り場が併設。また、関東最大級のアスレチックや往復約560mもあるジップラインなどのアクティビティも豊富で、子どもから大人まで楽しめます。
三島スカイウォークの南エリアにある全長400mの吊り橋は、富士山と駿河湾を一望できる絶景スポット。フォトスポットとしてもおすすめです。

【岐阜県・大垣】犀川堤（さいかわつつみ）のあじさい街道

犀川堤では、地域住民が植栽した約20種類3,800本ものあじさいが楽しめます。ピンクやブルー、紫などのあじさいが鮮やかに彩り幻想的な雰囲気に。春には約800本の桜が咲き、約3.7kmも続く桜並木になります。犀川堤は、春夏ともに花を観賞できるおすすめスポットです。
犀川堤の周辺には、犀川にかかる「太閤出世橋」や願掛けスポットの「出世ひょうたん」など観光スポットがたくさんあるので、併せて訪れてみてくださいね。

【岩手県・一関】みちのくあじさい園

広大な杉林の中にある国内最大級のみちのくあじさい園は、6月下旬頃になると約400種4万株ものあじさいが咲き誇ります。開花時期になると「みちのくあじさいまつり」が開催され、一目見ようと多くの方が来園。祭りの終了間近には「あじさい池」が登場し、池いっぱいに敷き詰められたあじさいを見ることができます。

⑫＜夏＞ラベンダー

ラベンダーは色鮮やかな紫色で、リラックスできる香りが魅力的なハーブです。多くの品種があり、系統によって耐寒性や耐暑性が異なります。

【北海道・富良野】ファーム富田

ファーム富田といえば、日本で最も歴史のある「トラディショナルラベンダー畑」があることで有名です。斜面一面がラベンダーで埋め尽くされており、まるで紫色の絨毯のよう。見頃を迎える7月上旬～下旬には、駐車場待ちの列ができるほど多くの方でにぎわいます。最盛期は週末や祝日を避け、早朝から訪れるとよさそうです。

【島根県・邑智】香木の森公園クラフト館

香木の森公園には4種類のガーデンがあり、約240種のハーブと約60種類のバラが植栽してあるので、年間を通して花々を堪能できます。園内のグリーンハウスでは、毎年6月下旬～7月中旬にラベンダー摘み採りを開催。摘み採ったラベンダーは、スティックやポプリなどにして楽しめますよ。

⑬ ＜夏＞ひまわり

夏の花といえば、ひまわり。群植のひまわりが同じ方向に花を咲かせている姿はかわいらしくもあり、圧倒的存在感を放つ唯一無二の花といえるでしょう。

【福島県・郡山】郡山布引風（ぬのびきかぜ）の高原

郡山布引風の高原は、猪苗代湖の南にある標高約1,000mの場所にあり、国内最大級の風力発電所を設置しています。風車とひまわり畑のコラボレーションも有名ですが、布引風の高原は、猪苗代湖や磐梯山（ばんだいさん）が一望できるスポットでもあります。SNS映えするスポットなので、絶景を楽しみたいカップルにおすすめです。

【岡山県・赤磐】おかやまフォレストパーク ドイツの森

ヨーロッパの雰囲気を味わえるおかやまフォレストパーク ドイツの森は、季節によってさまざまな花が観賞できるテーマパーク。高くそびえ立つ群植のひまわり畑は見ごたえたっぷりで、ポニーの乗馬体験をしながら普段とは異なる視点で眺めることができます。アルパカやヤギ、ミニブタなどさまざまな動物たちと触れ合えるので、子どもにも大人気のスポットです。

⑭＜秋＞コキア

コキアは丸い形をしている植物で、別名「ほうき草・ホウキギ」とも呼ばれます。春夏は爽やかな緑色をしていますが、秋になると真っ赤に紅葉するのが特徴です。

【茨城県・ひたちなか】国営ひたち海浜公園

開園面積約215ヘクタールもある広大な園内には、あらゆるところに花畑があり、四季を通じて美しい花を観賞できます。夏のコキアは緑色をしていますが、10月上旬頃になると少しずつ赤く染まり始め、緑と赤のグラデーションへと変化。10月中旬頃には鮮やかに紅葉し、あたり一面が真っ赤に染まります。多彩なアトラクションやグルメなどもあるので、一日中遊べますよ。

見頃を迎えた花々を観賞しに行こう！

出典：photoAC

全国で観賞できる見頃の花々やおすすめ観賞プランを20選、ご紹介しました。日本は四季を感じられる気候のため、年間を通してさまざまな花と触れ合うことができます。春には日本人がこよなく愛する梅や桜の開花が待っています。その時にしか味わえない絶景のために、今から観賞プランを立ててみてはいかがでしょうか。


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