【2024年:青森定番観光】奥入瀬渓流の回り方・周辺のおすすめのスポット18選

2024/01/24

【2024年:青森定番観光】奥入瀬渓流の回り方・周辺のおすすめのスポット18選

十和田湖・子ノ口(ねのくち)から焼山(やけやま)まで約14kmも続き、十和田八幡平国立公園を代表する景勝地「奥入瀬(おいらせ)渓流」。緑鮮やかな樹林帯といくつもの名瀑、迫力ある奇岩奇勝と千変万化の美しい流れが、見事な渓流美を演出してくれます。アップダウンは少なく、遊歩道がしっかりと整備されているので、初心者ハイカーにも安心です。今回はそんな奥入瀬渓流の各スポット7選をピックアップ! そして十和田湖や八甲田山など、奥入瀬渓流の周辺に広がる名所と合わせて、おすすめのスポット18選をまとめて紹介したいと思います。

スタート地点やバスの時刻表を押さえたい「奥入瀬渓流」散策

奥入瀬渓流は、バス停や駐車場のある十和田湖・子ノ口か、十和田温泉郷に近い焼山、石ヶ戸(いしげど)を拠点にして巡ることができます。往復するとかなりの距離になるため、帰りはバスを利用するのがおすすめ。JRバスみずうみ号・おいらせ号の時刻表を事前にチェックしておきましょう。紅葉が最盛期となる10月後半の1週間はマイカー交通規制が行われるので注意が必要です。

【奥入瀬渓流】三乱(さみだれ)の流れ

糸を引くように美しい三乱の流れ

透明度の高い三乱の流れと、生命力あふれる森

滑らかな流れと紅葉の樹林の共演

スローシャッターで撮りたい風光明媚な流れ

一つの流れが三つに分かれることから名付けられた、奥入瀬渓流を代表する流れのひとつ。水量が豊富にもかかわらず激しさはなく、ゆったりとした水流と水面に映り込む木々が多彩な表情を見せてくれます。スローシャッターを活用すれば、糸を引くような美しい流れを撮影できるのでおすすめです。ほどよく配置された岩の上にはさまざまな植物が生え、奥入瀬渓流の悠久な自然が根付いています。

【三乱の流れより徒歩約10分】石ヶ戸(いしげど)休憩所

奥入瀬渓流の散策に欠かせない休憩スポット

まるで岩の小屋のような石ヶ戸

緑が映り込む、鮮やかな石ヶ戸の瀬

石の小屋のような景勝地と隣接する休憩所

売店や軽食コーナーに加え、公衆トイレ、駐車スペースまで備えた奥入瀬渓流唯一の休憩所。幅10m、厚さ1mの巨大な一枚岩が2本のカツラの木にもたれかかるようにして、自然にできた岩の小屋を呈している神秘的な景勝地でもあります。車両の通行が規制されるシャトルバス運行期間外であれば、石ヶ戸休憩所を散策のスタート地点にすることもできます。三乱の流れへ往復約20分の軽ハイキングも手軽でおすすめです。

【石ヶ戸休憩所より徒歩約30分】阿修羅の流れ

奥入瀬渓流の代名詞・阿修羅の流れ

岩を押し流すかのように入り組む流れ

コンコンと流れる渓流と秋の共演

奥入瀬渓流を代表する天然クーラーのごとき景勝地

多くの観光ガイドやポスターなど、さまざまなシーンで写真が紹介され、奥入瀬渓流の代名詞となっている景勝地。清流が無数に入り乱れ、大きな岩を打ち砕き押し流すかのように激しく流れる様は、まさに戦いを好む神さま・阿修羅の名が付いたことを納得させてくれます。ほとばしるマイナスイオンと緑豊かな落葉広葉樹林がすがすがしく包み込み、夏には天然クーラーと呼びたくなる涼しさです。

【阿修羅の流れより徒歩約30分】雲井の滝

まるで絵画のような緑に包まれる夏の雲井の滝

苔(こけ)覆う岩肌を流れ落ちる雲井の滝

紅葉の天井から注ぐ雲井の滝

奥入瀬渓流の迫力を伝えるダイナミックな名爆

高さ20mを誇り、奥入瀬渓流の中でも見応えのある滝のひとつ。険しい断崖から3段にわたって豊富な水流が流れ落ち、奥入瀬の本流へ注ぎ込むダイナミックな風景は、思わず息を呑む迫力と美しさです。渓流沿いの遊歩道から滝の直下まで行き、奥入瀬渓流の雄大さを間近で体感しましょう。道中少し滑りやすいので、足元には十分注意してくださいね。

【雲井の滝より徒歩約1時間】白糸の滝

滑らかな流れと共演する白糸の滝

紅葉の先に垣間見る白糸の滝

繊細で静的な美しさを見せる滝

高さ30mを誇り、まるで糸のように一直線に流れ落ちる滝。遊歩道から渓流を挟んで反対側に位置しているため、近づけませんが、遠巻きに鑑賞することができます。四季折々の色鮮やかな樹林に囲まれ、細々と流れ落ちる滝は、他の景勝地とは一転して異なり、静的な美しさ。奥入瀬渓流が魅せる表情の豊かさを感じさせてくれるスポットです。

【白糸の滝より徒歩約20分】九段の滝

段を伝って繊細に流れる九段の滝

近くまで寄ることができる野趣あふれる小滝

岩の造形が特徴的な唯一無二の滝

段々になっている岩の上を滑るように流れ落ちる落差15mの滝。柱状節理でできた岩の造形が印象的で、水流とともに段差の間を滴り落ちる水滴も、奥入瀬渓流ならではの生命の輝きを伝えてくれるようです。少し奥まった場所にあり、隠れ家的な佇まいを見せるのも魅力。ぜひ遊歩道を使って野趣ある滝を目指してみてください。

【九段の滝より徒歩約15分】銚子大滝

木漏れ日が差し込む風光明媚な銚子大滝

十和田湖から注ぐ清流がスプラッシュ

あふれる紅葉に彩られる銚子大滝の秋

豪快さと繊細な美しさの両方を見せる名爆

横幅約15m、落差7mを誇る、奥入瀬渓流で最大の滝。本流にかかる唯一の滝であり、十和田湖への魚の遡上を妨げることから、魚止の滝という別名も有しています。とめどない水流が流れ落ちる様はまさにダイナミック。それでいて、スローシャッターで撮影すると、まるで白布のカーテンのような美しい水流が鑑賞できます。奥入瀬渓流の自然が作り上げる豪快さと繊細さの両方を楽しめる景勝地です。

果てしなく美しい四季折々の自然が広がる「奥入瀬渓流周辺」

緑豊かな奥入瀬渓流の周辺には、十和田湖や八甲田連峰といった美しい自然景観が広がります。八甲田ロープウェーや十和田湖遊覧船といったアクティビティに加え、十和田湖を囲む外輪山の展望台や四季と共演するアーチ橋、奥入瀬渓流をモチーフにしたソフトクリームを食べられる施設など、立ち寄りたいスポットが盛りだくさんです。

【奥入瀬渓流周辺】十和田湖

青と緑のコントラストが爽快な十和田湖の夏

鮮やかな紅葉に縁取られる十和田湖の秋

純白の雪景色に包まれる十和田湖の冬

奥入瀬渓流の源となる美しく壮大なカルデラ湖

十和田八幡平国立公園内に位置し、外輪山に囲まれた高地のカルデラ湖。約20万年前に始まった十和田火山の噴火活動により地形が陥没し、長い年月を経て水がたまって形成されました。最深部はおよそ327mで日本第3位の深さを誇る湖は、十和田湖ブルーと呼ばれる鮮やかな青色に輝き、四季折々の自然との美しいコラボレーションを見せてくれます。景勝地・奥入瀬渓流を育んでいる母なる湖です。

【奥入瀬渓流周辺】十和田神社

竜神の息遣いを感じるようなパワースポット

日本武尊(​ヤマトタケルノミコト)を祀っており、東北地方に広く伝わる水神信仰を象徴する十和田湖畔の神社。静ひつとした雰囲気のなか、今も竜神の息づかいを感じるかのようなミステリアスな趣を見せてくれます。十和田湖のトレードマークともいえる乙女の像は、十和田神社から徒歩すぐ。ぐるっと一周巡る参拝&散策コースが定番です。

【奥入瀬渓流周辺】十和田湖遊覧船

水上から眺める十和田湖の造形美と色彩

壮大なカルデラ湖をめぐる遊覧船

水上でしか出合えない絶景が広がる遊覧船

十和田湖を水上から楽しむ観光遊覧船。出発地の休屋から奥入瀬渓流への玄関口・子ノ口まで向かうAコースと、中山半島を越えたのち、ぐるっと旋回して休屋まで戻ってくるBコースの二つの航路で運行しています。四季折々の樹林帯とダイナミックな柱状節理、青く輝く水面が作り出す唯一無二のロケーションは、水上でしか鑑賞できない自然の芸術作品です。

【奥入瀬渓流周辺】十和田ビジターセンター

十和田湖周辺の豊かな自然環境を紹介する拠点施設

十和田八幡平国立公園の「十和田湖」「奥入瀬渓流」「八甲田山」といった豊かな自然環境と、そこに育まれる多様な生き物についてわかりやすく紹介している施設。十和田湖周辺の四季を興味深く展示するコーナーがあるので、一度見学すれば他の季節にまたこのエリアを再訪したくなること間違いなし。ガイドブックやパンフレットで観光情報も収集できます。

【奥入瀬渓流周辺】御鼻部山(おはなべやま)展望台

十和田湖の壮大なパノラマを楽しめる展望台

十和田湖の外輪山で一番高い場所にある展望台で、標高は1011m。発荷(はつか)峠展望台、瞰湖(かんこ)台と並び、十和田湖三大展望台のひとつに選ばれています。真っ青な湖面に空が映り込む、青と白のコントラストが見事で、訪れる価値は十分。十和田湖の壮大さと美しさを伝えてくれる絶景スポットとして人気が高いです。天気が良ければ、八甲田の山々や津軽富士(岩木山)を眺めることができます。

【奥入瀬渓流周辺】奥入瀬渓流館

サステイナブルに奥入瀬渓流を楽しむ施設

奥入瀬渓流の入口に位置するエコツーリズム拠点施設。自然情報の展示やミュージアムショップ、青森りんご専門店「あら、りんご。」カフェなどが入っているほか、「奥入瀬テラリウム体験」や「はじめての苔さんぽ」など、各種体験プログラム(有料)も用意しています。生命が循環する奥入瀬渓流をより深く学ぶことができますよ。

【奥入瀬渓流周辺】奥入瀬湧水館

奥入瀬渓流を表現したこけソフト

機動力の高いレンタサイクル

名物・奥入瀬こけソフトも味わえる休憩スポット

奥入瀬渓流館に併設している施設。1階には奥入瀬の飲料水「奥入瀬源流水」を製造している工房スペース、2階にはさまざまな自然体験ツアーを運営している「グリーンハウス」の拠点オフィスが設けられています。カフェでは奥入瀬源流水の「水だしアイスコーヒー」奥入瀬渓流の苔(こけ)を表現した「奥入瀬こけソフト」などを提供。渓流を効率よく巡るためのレンタサイクルも好評です。

【奥入瀬渓流周辺】地獄沼

まるで大きな湯壺のような壮大な景勝地

八甲田山ふもと、酸ヶ湯温泉の近くに火山活動によってできた沼。沼の底からは90度前後の熱湯が吹き出しているため、絶えず湯煙と硫黄臭が立ち込め、岩がむき出しになった荒々しい地形も、巨大な湯壺のような沼の趣を高めています。危険なので沼に立ち入ることはできません。どこか畏怖の念を抱いてしまうような迫力を備えた沼は、四季折々美しい周囲の風景と共演します。

【奥入瀬渓流周辺】城ヶ倉大橋

絵画のような紅葉に彩られる秋の城ヶ倉大橋

鮮やかな緑に包まれる夏の城ヶ倉大橋

水墨画のような景色が広がる冬の城ヶ倉大橋

四季折々の景色変化を映し出すパノラマアーチ橋

八甲田山ろくにかかる全長360m、アーチ支間長255mと上路式のアーチ橋では日本一の長さを誇る橋。橋のたもとには簡易な休憩所と駐車場が設けられ、車を降りて散策することが可能です。橋上からの眺めは絶景。八甲田の山々を望めるほか、夏の緑から秋の紅葉、冬の雪景色まで一年を通じて見事な景色変化を楽しめます。青森市街地や岩木山まで広がる大パノラマも圧巻です。

【奥入瀬渓流周辺】八甲田山

秋から冬に移行する八甲田山

八甲田山上に広がる毛無岱

アイスモンスターが現れる八甲田山の冬

ロープウェーから登山できる東北青森の名峰

青森県の南部、標高1,584mの大岳を主峰とする18の山々からなる複数火山の総称で、日本百名山のひとつ。八甲田ロープウェーを使えば標高1,314mの山頂公園駅まで10分ほどで到着するので、大岳を周遊したり酸ヶ湯温泉へ降りたりと複数の登山ルートを選択できます。いずれも標準時間は、4時間半から5時間ほどで初心者向き。山上には湿地帯が発達し、夏には高山植物のお花畑が見事です。

【奥入瀬渓流周辺】八甲田ロープウェー

紅葉の絨毯を眺める秋の八甲田ロープウェー

ダイナミックな八甲田山ろくを感じられる夏

アイスモンスターが現れる厳しい冬も運行

四季折々の絶景が見られる山岳ロープウェー

八甲田(八甲田連峰)の山麓駅と山頂公園駅を結ぶ100人乗りの山岳ロープウェー。大岳登山へ向かう登山客や山頂公園駅周辺の散策コースのハイキングを楽しむ観光客でにぎわいます。春の新緑、夏の高山植物、秋の紅葉、冬の樹氷など、季節ごとに移りゆく絶景が醍醐味。天気が良ければ津軽半島や下北半島まで望む大展望が広がります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。悠久の自然が織りなす景勝地・奥入瀬渓流には、生命力を感じさせてくれる見応えある滝から、時間が変わるにつれ表情を変えていく流れ、印象的な苔(こけ)の風景まで、見事な風景が続いていきます。また周辺の十和田湖や八甲田山にも見どころが盛りだくさんです。青森駅や八戸駅からは便利なJRバスみずうみ号・おいらせ号も運行しているので、ぜひ気軽に奥入瀬渓流と周辺エリアを巡ってみてくださいね。

旅色編集部 いたがき

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記事企画・監修:旅色編集部 いたがき

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