【岩手・三陸鉄道リアス線で観光】沿線の絶景ポイントとおすすめの周辺スポット25選

2024/03/15

【岩手・三陸鉄道リアス線で観光】沿線の絶景ポイントとおすすめの周辺スポット25選

盛駅(大船渡市)から久慈駅(久慈市)までの全長約163kmを、三陸海岸に沿って運行する三陸鉄道。地元では「さんてつ」の愛称で親しまれているローカル線です。同線は地元民や電車好きはもちろん、観光客にも大人気。その理由の一つに、車窓から望む太平洋の絶景があります。今回は三陸鉄道に乗ったのなら、途中下車してでも寄っていきたい絶景ポイントや観光スポット25選をご紹介! 北山崎や浄土ヶ浜といった定番の観光スポットはもちろん、お土産を買うのにぴったりな場所、ちょっとした穴場スポットなど盛りだくさんです。

三陸鉄道の車窓からの絶景ポイント

【九戸郡】安家川橋梁(あっかがわきょうりょう)

三陸鉄道きっての絶景ポイント

岩手県沿岸をのんびりと走る人気のローカル線「三陸鉄道リアス線」は、岩手県大船渡市の盛駅~久慈市の久慈駅までの約163kmを結ぶ、全国で最も路線距離が長い第三セクター鉄道です。堀内駅~野田玉川駅間に架かる「安家川橋梁」からの車窓は、三陸鉄道きっての絶景ポイントといわれており、太平洋のパノラマを見下ろすように一望できます。橋を通過する際は徐行運転や一時停止をしてくれるので、カメラの準備をお忘れなく。秋には鮭の遡上が見られる橋としても有名です。

【下閉伊郡】堀内駅(ほりないえき)

人気テレビドラマのロケ地にもなった駅

駅の愛称は「義経の祈り」。義経が海上安全と武運長久を祈って、その命により建てられたといわれる鵜鳥神社があり、海の守り神として知られています。高台にホームが1面、そして小さな待合室がある小さな無人駅で、ホームからは漁港と視界いっぱいの太平洋を眺めることができます。人気テレビドラマのロケ地になったこともあり、観光地として多くの人がその絶景を見に足を運んでいます。近くにある大沢橋梁と安家川橋梁は写真撮影に最適です。

【下閉伊郡】山田湾

思わず足を止めたくなる絶景が広がる

三陸海岸北部にある「山田湾」。湾の中央に浮かぶオランダ島と湾口が約600mと非常に狭く、波やうねりの少なさが特徴的です。そのオランダ島は東北唯一の無人島海水浴場となっており、夏には巡行船で島に渡り海水浴を楽しめるほか、海水浴シーズン以外には無人島でキャンプをすることもできます(要予約)。国道沿いにある「山田湾展望広場」から眺める穏やかな波、オランダ島、狭い湾口、無数の養殖いかだなどは絶景です。

【上閉伊郡】浪板海岸

「片寄せ波」の海岸として知られる

三陸復興国立公園内にある「浪板海岸」。寄せる波はあっても返す波がないという世界でも珍しい「片寄せ波」の海岸として知られています。浪板海岸のある船越湾では、 4月中旬と8月下旬の2つの期間で、北の大島、南の野島の間の水平線から朝日が上がる瞬間を見ることができます。波が静かなら、幻想的な「朝日の道」が見られるかもしれません。また、満月の夜には「月の道」が見られることも。海の波音に耳を傾ければ心静かな時間が過ごせそう。

【大船渡市】吉浜湾

山と海が織りなす絶景が広がる

「吉浜湾」は、江戸時代から作られ、中国をはじめ世界に認められる「吉浜干鮑」の産地で知られています。湾が複雑に入り組んだリアス式海岸で、山と海がとても近く、野生動物が多く生息する自然豊かなところです。ぜひ遠くから吉浜湾全体を眺めてみてください。水平線から昇る朝日、沈みゆく夕日など大パノラマの絶景を楽しむことができます。夜の吉浜湾に浮かぶ幻想的な漁火も感動的な美しさです。

三陸鉄道沿いのおすすめ観光スポット

【久慈市】道の駅くじ やませ土風館

お土産探しや食事で立ち寄りたい

物産館などが入る「土の館」と観光交流センターである「風の館」との複合施設「やませ土風館」は、交通の要衝、そして人々のにぎわいの場として多くの人に利用されています。土の館では久慈の名産品のほか、琥珀で作られた装飾品などの購入が可能。昭和の思い出博物館「レトロ館」など珍しい施設も楽しめます。一方、風の館に展示している久慈秋祭り山車は圧巻のひと言。 北限の海女の衣装を着て記念撮影もできるので、旅の思い出の一枚を残してはいかが?

【久慈市】つりがね洞

期間限定の絶景が見事な奇岩

日本最古の地層を有する断崖と岩礁が続く海岸・久慈海岸でひときわ目を引く奇岩「つりがね洞」。岩には大きなほら穴があり、かつてその天井から釣り鐘型の岩がぶらさがっていたことから、この呼び名が付いたといわれています。毎年6月の夏至前後期間の約3週間は、つりがね洞の穴を通して水平線から昇る朝日を見られることで知られ、多くの人々が訪れます。洞窟と朝日が重なる風景は幻想的です。

【久慈市】小袖海女センター

小袖海岸の観光拠点

かつてテレビドラマにも取り上げられた「北限の海女」で知られる小袖海岸の観光拠点がこちら。東日本大震災で流された前施設に代わり、2015(平成27)年にリニューアルしました。1階は観光案内所や産直施設が設けられており、2・3階では北限の海女の歴史について展示紹介しています。夏季には、海女さんたちによる素潜り実演で採れた殻つきウニや海鮮の磯焼きを食べることができますよ。

【九戸郡】道の駅のだ(陸中野田駅)

のだ塩ソフト

ここでしか手に入らない地元産の特産品がずらり

岩手県北部、国道45号沿いにある「道の駅のだ」は、三陸鉄道・北リアス線の「陸中野田駅」、村営バス・市民バスの駅と、観光物産館、産直施設が結合された道の駅です。駅内では野田村の素材を使ったレストランのほか、野田村の特産品の物産館、また「産直ぱあぷる」では地元の漁家・農家の皆さんが育てた手づくりの品々を購入することができます。お土産選びや地元食材を使った料理を堪能したい方は必見です。

【下閉伊郡】黒埼灯台

断崖に立つ白亜の灯台

三陸復興国立公園内、約130mの断崖に立つ「黒埼灯台」。三陸の青い海、緑の自然が白亜の灯台の美しさを際立てます。2019(令和元)年、ロマンスの聖地にふさわしいとされる「恋する灯台」に認定。恋のパワースポットとして注目を集めており、デートにもぴったりです。近くには雄大な太平洋が望める「黒埼展望台」、幸せを呼ぶ「カリヨンの鐘」、宿泊・日帰り入浴ができる「くろさき荘」などもあります。

【下閉伊郡】北山崎

「海のアルプス」と呼ばれる大迫力の断崖絶壁

北にある普代村黒埼から南に位置する田野畑村弁天崎まで、約8kmにわたって高さ200mもの断崖が連なる「北山崎」。迫力のある切り立った岩々が高山を連想させることから「海のアルプス」とも呼ばれています。展望台からの眺望は、息をのむ素晴らしさですが、海の上からの眺めも抜群。約50分かけてぐるっと一周する観光船や、地元漁師が操縦する小型の磯船「サッパ船」で爽快なクルージングが楽しめます。

【下閉伊郡】鵜の巣断崖

ウミウの巣があることから名付けられた断崖

田野畑の南の海岸にあり、圧倒的な高さの断崖絶壁が特徴の「鵜の巣断崖」。名前は、崖の中腹にウミウの巣があることに由来します。駐車場から500mほど先にある展望台から北を望めば、弓状にえぐられた高さ約200mもの断崖が、びょうぶのように5列に連なる様を眺望できます。季節によって変わる表情も美しく、夏は涼やかな緑、秋には鮮やかに紅葉します。眼下の海は、エメラルド色もたたえるマリンブルー。白い波打ち際まで眺めることができる絶景で、旅人を魅了しています。

【下閉伊郡】熊の鼻展望台

海の青と赤松の緑が美しいコントラストを望む

小本海岸の南に突き出た赤松の茂る半島「熊の鼻」。名前は岬の形が熊の鼻に似ていることから名付けられました。こちらは三陸復興国立公園屈指のビューポイントで、リアス式海岸の岸壁を挟んで青い海と松の古木が独特の美しさを醸し出しています。また、小本海岸では三角に突出した小本の龍甲(たつこう)岩も見どころ。駐車場から400mほど離れた場所に位置する展望台には、休憩スペースや公衆トイレがあるので、のんびりと景色を楽しめますよ。

【下閉伊郡】龍泉洞

神秘的な世界が広がる鍾乳洞

日本三大鍾乳洞の一つとされる「龍泉洞」は、鍾乳洞に加え、そこにすむコウモリも国の天然記念物に指定されています。現在判明している洞内総延長は4,088m、そのうち700mの範囲を公開中。今も調査は継続中で、未知の部分も多いのだとか。見どころは8つのうち3つを見学できる「地底湖」です。透き通ったブルーの神秘的な地底湖は、思わず息をのむほど。ちょっとした冒険気分で足を運んでみてはいかがでしょうか。

【下閉伊郡】龍泉洞わっか

龍泉洞に隣接した物販施設

下閉伊郡岩泉町に位置する「龍泉洞わっか」は、日本三大鍾乳洞のひとつ「龍泉洞」に隣接した物販施設です。地域に関連したお土産や地元の野菜、三陸の海産物、世界が認めた名水で有名な龍泉洞の水を使って作られた「龍泉洞ビール」などが販売されています。ほかに、ビール醸造所も併設されており、山ぶどうやりんごなど地産食材を使ったクラフトビールも製造されています。季節に応じたイベントも積極的に開催しているため、龍泉洞周辺を訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみましょう。

【宮古市】宮古市魚菜市場

活気にあふれた市場でお土産選び

日本有数の漁場として知られ、暖流と寒流がぶつかる三陸沖。そんな近海でとれた魚介類と地元野菜が買えるのが「宮古市魚菜市場」です。約20軒の店が並ぶ場内は、お土産選びにぴったり。お店の人との距離が近いので、家での調理方法が分からない場合は、気軽に聞くことができるのも市場の魅力です。もちろん、新鮮な食材・総菜をその場で食べることもできます。三陸の旬の味わいをお手頃価格でご堪能あれ!

【宮古市】浄土ヶ浜

白・緑・青のコントラストが美しい浜

鋭くとがった白い流紋岩、青々とした茂った松の緑、海のマリンブルーのコントラストが見事な「浄土ヶ浜」は、宮古エリアを代表する景勝地です。江戸時代、宮古山常安寺の霊鏡和尚が「さながら極楽浄土のごとし」と感嘆したことから名付けられたそう。入り江は波が穏やかなため、海水浴も楽しめます。また食事や買い物ができるレストハウスもあるので、観光にぴったりなスポットです。海水浴シーズンではない冬も見応え抜群。雪化粧した浄土ヶ浜は、夏とは違った美しさが広がります。

【宮古市】本州最東端の碑/トドヶ崎

何にも遮られることなく果てしない太平洋を望める灯台

本州最東端の地・重茂半島トドヶ崎には、1902(明治35)年に建てられた、高さ33.72mの「トドヶ崎灯台」があります。この灯台から望む太平洋は、遮るものが何もなく果てしなく続く青い海。水平線がはるかかなたに見え、地球が丸いことを実感できます。また夜明けには東の海から昇ってくる朝日と真っ先に出合えます。灯台南側の岩場に建っている、自然の岩にはめ込まれた「本州最東端の碑」も必見です。

【下閉伊郡】道の駅 やまだ おいすた

「道の駅 やまだ」がリニューアルオープン

2023(令和5)年7月、「道の駅 やまだ」が三陸沿岸道路・山田IC付近に移転し、リニューアルオープン。愛称の「おいすた」には特産の「牡蠣(オイスター)」と「おいでよ」という意味が込められています。店内には地元の農産物や海産物がずらり。その場で活け締めした鮮魚を購入することもできます。レストランでは、山田産の新鮮な海の幸を盛り込んだ海鮮丼やお寿司、特産の牡蠣が入った「おいすたラーメン」がおススメ。子ども向け遊び場の「かきくけ公園」もあるので、家族そろって楽しむことができます。

【釜石市】シープラザ釜石

ラグビーの魅力にも触れられる物産センター

三陸鉄道リアス線釜石駅に隣接し、お土産を買うのにぴったりな物産センター「シープラザ釜石」。飲食店・喫茶店もあるので、ランチや観光の合間のちょっとした休憩にも便利です。2019(令和元)年のラグビーワールドカップで唯一の東北開催となった釜石は「ラグビーの町」としても有名。そのため、同施設の2階には、「ラグビーカフェ」が併設されています。試合の映像や展示物、体験コーナーなどを通してラグビーの魅力に触れることも可能です。

【釜石市】釜石薬師公園

市街地と釜石湾を一望できるロケーション

釜石駅から歩いて10分ほど、釜石の桜の名所として知られる「釜石薬師公園」は、高台にあるため市街地と釜石湾を一望できるロケーション。花見シーズンになると、園内は約200本もの桜が咲き誇り、薬師公園桜まつりが開催されます。桜はライトアップもされるので、夜桜を楽しむことが可能です。また戦災者の霊を慰め、平和を祈って建てられた平和女神像と、釜石の製鉄の発展に尽くした高橋亦助の碑が園内に設置されています。

【釜石市】釜石大観音

展望台からの大パノラマは必見

1970(昭和45)年、曹洞宗石応禅寺によって建立された高さ48.5mの大観音像。鎌崎半島の先端に立ち、穏やかな表情に魚を抱いた姿で釜石湾を見守っています。観音様の内部は13階建て。拝殿・三十三観音安置室のある1~3階、七福神胎内巡りの4~10階、展望台となっている12~13階へと続きます。展望台の高さは海抜120m。そこからは雄大な釜石湾の大パノラマが一望できますよ。

【大船渡市】三陸ふるさと物産センター

新鮮な魚介や野菜など三陸の味を堪能

大船渡の旬のお土産を探すなら「三陸ふるさと物産センター」へ。ここでは三陸の天然アワビや特産品のホタテ、生産量日本一を誇るワカメ、ウニ・イクラといった魚介類が購入可能です。ほかにも地元農家さんによる採れたての野菜・山菜、三陸地域の名菓なども店頭に並びます。また併設されている食事処にも注目。生ウニとホタテがたっぷり乗った看板メニューの「浜どこ丼」や、人気No.1の「海の幸定食」など、三陸の味が堪能できます。

【大船渡市】道の駅 さんりく

魚介類や海産物加工品が豊富

三陸沖でとれたアワビ、ウニ、ホタテなどの魚介類や海産物加工品が豊富にそろう「道の駅 さんりく」。国道45号沿いにあり、敷地内には「三陸ふるさと物産センター」があります。館内では、三陸の海の幸がたっぷり味わえる料理のほか、特産の「こえだ柿」を使った日本初の柿ソフトクリームやプレミアム生ソフトクリームが楽しめます。オンラインショップもあるので、おススメ商品をチェックしてみてください。

【大船渡市】三陸鉄道リアス線(恋し浜駅)

恋愛のパワースポットとして知られる駅

2019(平成31)年3月に三陸鉄道リアス線が開業し、列車のレトロな雰囲気と車窓からの景色に魅せられ、三陸鉄道で旅をする旅行者が増えています。そのなかでも、恋愛のパワースポットとして注目を集めているのが「恋し浜駅」です。ホームに設置された「鳴らすと恋愛が成就する」といわれている「幸せの鐘」や、「恋し浜ホタテ」の貝殻を絵馬にして待合室に願いを掛けられた光景は、この駅の名物でもあります。また高台にあるため、海を見下ろす景色も抜群です。フォトジェニックな写真を撮りたい方は、カメラをお忘れなく!

おわりに

三陸地方と言えば、景色ならば雄大な太平洋、食ならば暖流と寒流が交わる潮目で育った三陸沖産の海の幸。しかし、景色も食も、その場所でしか見ることができない光景、その場所でしか食べることができない郷土料理があり、一概に語り尽くすことはできません。「気になった料理・海の幸がある」「この景色を自分の目で見てみたい」など、今回の記事で気になった場所があれば、ぜひ足を運んでみてくださいね。

旅色編集部 いたがき

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記事企画・監修:旅色編集部 いたがき

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