宍道湖や中海などに囲まれた水の都であり、江戸初期の城郭が残る城下町松江。藩主ゆかりのお茶や和菓子文化、伝説に包まれた占いの池や美肌の温泉など、豊かな自然と歴史を体験し、ご褒美のような時間を過ごす旅にでかけます。
撮影/藤原晋介 文/田中絵真
TIME SCHEDULE
- 1日目
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09:30
松江フォーゲルパークで色とりどりの花を愛でる
↓
車で約20分
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12:00
八雲庵で出雲そばをいただく
↓
徒歩で約10分
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13:00
堀川遊覧船でお堀巡り
↓
徒歩で約5分
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14:00
国宝 松江城と興雲閣を見学
↓
徒歩で約10分
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15:30
喫茶きはるで茶の湯文化を堪能
↓
車で約10分
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17:00
とるぱから宍道湖の夕日を見る
- 2日目
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09:00
宿泊先や宍道湖大橋からしじみ漁を見物
↓
徒歩で約5分
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10:00
スカラベ別邸で抹茶スイーツを楽しむ
↓
車で約20分
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11:30
八重垣神社へ参拝、鏡の池の縁占いにトライ
↓
車で約15分
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12:30
味皆美 ふじな亭にて名物・鯛めしを食す
↓
車で約10分
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14:00
湯町窯で民芸の器を手に入れる
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車で約10分
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15:30
玉造温泉で足湯と源泉持ち帰り
車で約20分
1st DAY /
宍道湖を望む丘の上で
花と緑に囲まれる
松江フォーゲルパーク
宍道湖を望む丘陵の上で、一年中花と緑を楽しめる施設。32haの広大な敷地には、2つの鳥の温室や、ベゴニアやフクシアなど色鮮やかな花々が咲き誇る花の展示温室が。ペンギンたちのかわいいお散歩や、頭上すれすれをフクロウが飛翔する飛行ショーなど、イベントも楽しい。園内のくにびき展望台は、宍道湖を北側から一望できるスポット。朝のさわやかな空気のなか、松江の旅をスタートさせるのにぴったりです。
DATA
[DATA]
住所/松江市大垣町52
電話/0852-88-9800
時間/10月~3月9:00~17:00、4月~9月9:00~17:30(最終入園は45分前まで)
定休日/なし
料金/大人1,500円
歯ごたえと豊かな香りが広がる
出雲伝統の割子そば
出雲そば処 八雲庵
江戸時代の面影が残る塩見縄手の一角にある、日本庭園が美しいそば店。出雲のそばは、そばの実と甘皮を一緒にひいた挽きぐるみで、色が濃く香りが高いのが特徴です。朱塗りの丸い器におそばを盛り、だしを少しずつかけていただくのが出雲名物の割子(わりご)そば。こしのあるそばの歯ごたえと豊かな風味を、極上のかつお節、厳選した生醤油とみりんでできただしとともに、いただきます。
DATA
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住所/松江市北堀町308
電話/0852-22-2400
時間/11:00~13:30、土曜・日曜・祝日10:00~14:00 ※売り切れ次第終了
定休日/無休(1月1、2日休み)
築城時の姿を残すお堀を
小船でめぐるショートトリップ
堀川遊覧船
松江城と城下町をぐるりと囲むお堀を、小船でゆったりめぐることができる堀川遊覧船。船の幅2mぎりぎりの細い水路を通ったり、低い橋では屋根を下げ乗客も背をかがめてくぐったりと、約50分の船旅を楽しめます。船頭さんがのんびりとした口調で語る、松江の歴史に耳を傾けるのも楽しいひと時。
DATA
[DATA]
住所/松江市殿町(大手前広場乗船場)
電話/0852-27-0417
時間/時間/10月11日~2月9:00~16:00、3月~6月9:00~17:00、7月~8月15日9:00~18:00、8月16日~10月10日9:00~17:00
定休日/無休 ※荒天時は運休やコース変更あり
料金/1日乗船券1,500円
国宝に指定された城郭と
文明開化の風を感じる洋館
松江城・興雲閣
松江のシンボル的存在である松江城は、慶長時代に建てられたお城で、羽を広げたような姿から別名「千鳥城」とも呼ばれます。急な桐の階段を上ってたどり着く5階の望楼には壁がなく、360度のパノラマで松江市内を一望。城山公園内にある興雲閣は、明治天皇の行幸のために建てられたもので、円柱のある洋風建築に入母屋の屋根がのった、和洋折衷の美しい建物。江戸から明治につながる松江の歴史に思いを馳せます。
DATA
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松江城
住所/松江市殿町1-5
電話/0852-21-4030
時間/10~3月8:30~17:00、4月~9月8:30~18:30(最終入場は30分前)
定休日/なし
料金/大人680円
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興雲閣
住所/松江市殿町1-59 松江城山公園内
電話/0852-61-2100
時間/10~3月8:30~17:00、4月~9月8:30~18:30(最終入場は15分前)
定休日/なし
料金/無料
雲州庭園を眺めながら
茶の湯文化を味わう
喫茶きはる
松江歴史館内にある茶房。広々とした座敷の前には、特徴的な灯ろうや飛び石のある雲州式庭園が広がり、松江城の天守を望むことができます。そんな贅沢な空間でいただくのは、現代の名工・伊丹二夫氏が丹精込めてつくりあげる色鮮やかな上生菓子と、薫り高い島根県産の抹茶。実は松江は、京都、金沢と並び茶の湯文化が盛んで、日常的に抹茶を飲む習慣があるのだとか。抹茶のまろやかな苦みと甘みを深く味わいましょう。
DATA
[DATA]
住所/松江市殿町279 松江歴史館内
電話/0852-32-1607
時間/10:00~16:30(16:00LO)、土曜・日曜・祝日9:00~17:00(16:30LO)※変更の場合あり
定休日/第3木曜日、ほか松江歴史館に準ずる
宍道湖に落ちる
夕日の美しさに感動
松江に来たら見逃せないのが、宍道湖の夕景です。おすすめの鑑賞場所は、夕日を背に嫁ヶ島の鳥居のシルエットが浮かぶ、宍道湖夕日スポット「とるぱ」。地元の人たちも、湖畔を散策したり、湖岸に腰かけては夕日を眺めています。夕日が湖面全体をオレンジ色に染め上げる光景は、まるで絵画の世界に溶け込んだよう。松江観光協会のウェブサイトでは、日ごとの日没時間と夕日指数をチェックすることができます。
DATA
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住所/松江町袖師町
2nd DAY /
朝もやの湖に
小船が行きかう松江の風物詩
宍道湖のしじみ漁
宍道湖は日本海とつながり、海水と淡水が混ざり合う汽水湖。川の魚と海の魚が混在し、100種類を超える魚がいる豊かな湖です。そんな宍道湖で盛んなのがしじみ漁。約300名の漁師が、毎週月・火・木・金の早朝からいっせいに漁に出発。朝もやにかすむ湖面に、小さな船が何艘も行きかう風景は、なんともいえない風情があります。ちょっと早起きして宿泊先や湖周辺から見学してみて。
和モダンな空間で
新感覚のドリンク&スイーツを
老舗茶屋「千茶荘」が運営する日本茶カフェ。和モダンな小上がりやラウンジ風のソファ席など、スタイリッシュな店内でいただけるのは、抹茶をラテやマキアートなどに仕立てたドリンクや、和洋折衷のスイーツ。黒パフェや盆栽パフェなど名前もユニークなパフェの数々は、見た目もユニーク! ほろ苦い抹茶の味がいろいろな食感のスイーツにマッチして、ぺろりといただけるひと皿です。
DATA
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住所/松江市末次本町75
電話/090-5707-4821
時間/9:00~19:00
定休日/月曜日(祝日の場合は営業)
神話の池でご縁を占う
神秘的なパワースポット
八重垣神社
ヤマタノオロチの神話で知られるスサノオノミコトと稲田姫の縁結び伝説のある神社。良縁を願って参拝をしたら、神社の奥の院、木立に囲まれた鏡の池へ。社務所で購入した「占い用紙」を池に浮かべると、ご縁に関するメッセージが浮かび上がります。中央にそっとコインをのせた後、早く沈めば縁が早いといわれ、近くで沈むと近い人、遠くで沈むと遠い人との縁があるといわれています。
DATA
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住所/松江市佐草町227
電話/0852-21-1148
時間/参拝自由(社務所は9:00~16:00)
料金/鏡池占い用紙100円、宝物収蔵庫拝観200円
定休日/なし
七代藩主・不昧公ゆかりの
見た目も美しい鯛めし
味皆美 ふじな亭
窓から一面に宍道湖のレイクビューが広がる、眺望が自慢のお店。ここでいただけるのは、松江藩松平家の七代藩主・不昧公(ふまいこう)が愛した汁かけごはんを再現した鯛めし。温かいごはんの上に鯛のそぼろ、卵の黄身と白身、おろし大根などをのせ、だし汁をたっぷりかけていただくという、なんとも風流なスタイル。だし汁をかけると、湯気に鯛の香りが広がって、さらさらとごはんが進む絶品です。
DATA
[DATA]
住所/松江市玉湯町布志名21-1
電話/0852-62-0227
時間/11:00~15:00(平日14:00LO、土曜・日曜・祝日14:30LO)、金曜日17:30~20:30(20:00LO)、土曜・日曜・祝日17:00~21:30(21:00LO)
定休日/なし(夜の営業は金曜・土曜・日曜・祝日のみ)
どこか懐かしさを感じる
肌触りもあたたかい暮らしの器
湯町窯
玉造温泉駅の近くにお店と工房を構える湯町窯。江戸時代の布志名焼の流れをくみ、地元産出の粘土と釉薬で作る器は、やわらかな黄釉の色合いと、スリップウェアの技法で描かれた模様が特徴。小皿やマグカップなど、生活に密着した器の数々は、ぽってりとした厚みで温かさを感じます。どこか懐かしいエッグベーカーは、直火にかけられるので、アヒージョなどにも便利。
DATA
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住所/松江市玉湯町湯町965
電話/0852-62-0726
営業時間/8:00~17:00、祝日9:00~17:00
定休日/な
古代より伝わる美肌の湯で
肌も心もよみがえる
玉造温泉
奈良時代に開かれた最古の温泉であり、美肌の湯として知られる玉造温泉。メタケイ酸を多く含む源泉は、保湿、クレンジング効果があり、化粧品の原料にもなるほど。温泉街を川上へ歩いた先にある湯薬師広場(たらい湯)では、その源泉をスプレーボトルに入れて持ち帰ることができます。また、温泉街には無料の足湯が3か所あり、川のせせらぎを聞きながら、2日間の旅の疲れを癒すことができます。
DATA
[DATA]
住所/松江市玉湯町玉造
松江市[島根県]へのアクセス
- 東京から
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羽田空港
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飛行機で約1時間25分
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出雲縁結び空港
↓
バスで約35分
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JR松江駅
- 大阪から
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伊丹空港
↓
飛行機で約45分
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出雲縁結び空港
↓
バスで約35分
-
↓
JR松江駅