小さなことからコツコツと。沖縄の船上で学んだロマン溢れるビール旅
みなさん、こんにちは。“酔い子の味方”ビールおねえさんこと古賀麻里沙です。いつも記事を読んでくださっている方はお気づきかもしれませんが、私、大の“沖縄好き”です。残暑厳しい季節ですが、沖縄はまだまだ夏真っ盛り。ということで大好きな沖縄へ沖釣り体験をしに行ってきました。ベテランの釣り師さんたちに手取り足取り教えてもらいながら、過去最高の釣果を上げ、これまた最高のビールを飲み干してきたので、そんなロマン溢れる「釣り×ビール旅」の様子をお伝えします。
目次
船で釣りポイントへ
まずは船に乗って、お魚ポイントへゴー! 地元の海人(うみんちゅ)はどこでどんな魚が釣れるかを熟知しています。頼もしい。今回の目標は「グルクン」をたくさん釣ること。「グルクン」とは沖縄の県魚で、タカサゴのことです。刺身でも唐揚げにしてもおいしくて、沖縄の居酒屋に行けば大体メニューに入っているくらい定番の魚です。ちなみに海へ出る時の私の服装は、帽子、サングラス、フェイスカバーで完璧な日焼け対策を。もはや誰だかわかりませんね(笑)。酔い止めを飲んで船酔い対策もバッチリ。船に酔っているのかビールに酔っているのかわからなくなっちゃいますからね。
今回の釣りは、オキアミというエビに似た餌を仕掛けていきます。これは「サビキ」という釣り方で、カゴの中に餌を詰めて、海の中に撒き散らしながら釣り糸についているたくさんの針に魚を引っ掛けるというもの。針には餌を模したビニールが巻きつけてあって、初心者でも結構釣れるやり方なんです! 一度に2~3匹釣れることも。ということで釣り開始。クイっと下に引っ張られる瞬間を逃さず、落ち着いてリールを回していきます。小さな魚でも意外に引っ張る力が強くて、釣り上げるのにひと苦労。深いところで釣りをしているのでリールを巻く回数も多くなります。リールを巻いている途中で逃げられてしまうこともあって、「こんな小さい魚に負けてちゃダメだよ!」とベテラン釣り師さんから言われつつ、手首の痛みを堪えて、必死に巻いて巻いて巻いて……やっと! 目的の魚・グルクンをゲットー!!!
この日、釣れたのは23匹。一緒に行ったメンバーの中ではダントツの最下位でしたが、私の中ではなかなかの健闘ぶり。これまでの釣り経験で一番の釣果でした。
船上で味わうビールと漁師飯がうますぎる
たくさん釣ったので、船上で楽しいごはんタイム。グルクンをその場で捌いて作ってもらった酢味噌和え! 新鮮なグルクンがおいしすぎる。食感のいい新鮮な身は甘くて、旨味が濃厚。キュウリと大根の食感がサクサクと心地よく、大葉と酢味噌で爽やかな後味なので、暑すぎる船の上でもさっぱりと食べられます。
プッハァーーーッ。これはビールが進む。たまには缶のまま豪快に飲むのもいいですね。釣った魚をつまみに船上で一杯。贅沢すぎます。この瞬間が嬉しくて、釣りもビールもやめられません。
ビール豆知識▶海の底で170年眠り続けたビール
「海×船×ビール」といえば、興味深いお話があります。2010年にバルト海で発見された難破船の中から、瓶に入った5本のビールが見つかりました。船は1840年代のものなので、約170年間海底で眠っていたことになります。当時のビールは木製の樽で輸送されていて、瓶入りのビールは贅沢品だったようです。同時に発見されたシャンパンは飲むことができたけれど、ビールは飲める状態ではありませんでした。そこでベルギーの科学者とフィンランドのビール醸造業者によってビールの成分分析が行われ、170年前に飲まれていたビールを再現することに成功。現在では販売もされていて、北欧諸国で人気のビールだそうですよ。海の奥底で眠り続け、長年の時を経て再現されたビール、ロマンを感じますね……。ぜひ一度、味わってみたいものです。
50品目の薬膳朝食で疲れをリセット
日差しをたっぷり浴びて、食べて飲んで、遊びまわった翌日の朝は、体に優しい朝食で疲れをリセットです。沖縄で人気の朝食といえばここ、沖縄第一ホテルの薬膳朝食。私がいつも読んでいるグルメ漫画でも紹介されていて、庭園が素敵だということでも話題に。ずっと来てみたかったんですよね。
事前に予約していたので、すでに準備されていました! このあとも次々と料理が運ばれてきて、品数は約20品、使われている食材は全部で約50品目。すべて合わせて585キロカロリーだというから驚きです。このボリュームで、あんぱん1個分くらいのカロリーなんですよ。ゆし豆腐や島らっきょう、島にんじんにシークヮーサージュース、手作り豆乳にオオタニワタリ、ウコンと紅芋のパンに生もずくに……覚えきれないくらいたくさんの料理が出てきました。一つひとつ丁寧に効能などを説明してくれるのでとても勉強になります。地産地消を大事にされていて、その土地で育ったからこそ食材も一番栄養価の高い状態で食べられるんだそう。
食器もどれも可愛くて、朝から気分が上がりました。朝食を食べに朝から出かけるっていいですね。これを機に、これから旅行に出かける時は朝食も予定に組み込もうと思います。前日の疲れもアルコールもリセットして、いい一日のスタートが切れそうです。
◆沖縄第一ホテル
住所:沖縄県那覇市牧志1丁目1-12
定休日:不定休
営業時間:朝食8:00~10:00(要予約)
小さな魚で大物を釣る
今回も全身全霊で沖縄ビール旅を満喫しました。船に揺られながら飲んだビール、おいしかったなぁ。そうそう、釣りの師匠が「初心者ですぐに大物を釣りたがる人がいるけど、餌も釣れないのにいきなり大きいのを狙うな! と、いつも伝えている」と言っていました。釣り人たちはまず小さな魚を釣って、それを餌に大きい魚を狙います。これは釣りだけでなく、すべてのことに言えることですよね。小さなことからコツコツと。遊びも仕事も人生も、まずは基礎を固めないと何も始まりません。人生そのものの教訓だなと深く心に刻まれました。