映画「電車を止めるな!」の舞台に行ってきた~銚子電鉄の旅~【前編】
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来春公開を予定している、銚子電鉄プロデュースの映画「電車を止めるな!」。旅色アンバサダーの木村裕子さんが出演するということで、旅色編集部は銚子へ。木村裕子さんと銚子電鉄の竹本社長に、映画の舞台や銚子電鉄のおすすめスポットを案内してもらいながら、お話を伺いました。
銚子駅から出発!
始発駅である銚子駅から、外川駅方面に向かいます。JR銚子駅の構内、2・3番線ホームの端にある銚子電鉄のホームへ入って来た電車に乗って、出発!
……の前に、気になるものを発見! 入口に「絶対にあきらめない ちょうし駅」の文字が。竹本社長に伺うと、「ネーミングライツ事業で付けられた、銚子駅の愛称です。各駅にそれぞれ、愛称が付いているんですよ」とのこと。銚子電鉄は、倒産の危機に直面した際、銚子の名物・ぬれ煎餅を販売することによって乗り越えてきたという伝説を持つ鉄道会社。「絶対にあきらめない」の愛称は、不屈の精神あふれる銚子電鉄を応援する気持ちが伝わってくるネーミングですね。
「ほかにも、笠上黒生(かさがみくろはえ)という駅には、スカルプケア商品のメーカーがネーミングライツを取得して、“髪毛黒生(かみのけくろはえ)”という愛称が付いています。発毛だけに、来年の初詣はこの駅にも立ち寄ってくださいね」とダジャレを交えて教えてくれました。ユニークな愛称を見ていくのも、銚子電鉄の旅の楽しみのひとつです。
レトロでかわいい大正ロマン電車
今回乗ったのは、レトロな内装が特徴の「大正ロマン電車」。窓のデザインがとってもかわいい! 車内には100年以上前に撮影された写真や大正から昭和初期に制作された広告が掲示されており、大正時代の雰囲気を味わえます。
車内では、映画についてお二人に語っていただきました(その時の様子はコチラ)。銚子の名産・サバと経営がサバイバルな状態であることをかけた「鯖威張る弁当」など数々のユニークな商品を生み出してきた竹本社長は、普段からダジャレが好きなようで、「海鹿島(あしかじま)駅にアシカはいないんですよ、悪しからず」とこの日も絶好調。木村さんはそんな竹本社長のダジャレセンスのファンなのだそうで、始終笑顔が絶えませんでした。
鉄道旅好きにはたまらない! 仲ノ町駅で車庫見学
最初に案内してもらったのは、銚子駅の隣、仲ノ町駅。銚子電鉄の本社があり、映画に登場する場所のひとつです。また、ホームのすぐ横には車庫があり、入場料150円で見学することができます。
車庫には、普段は見られないような電車がたくさん。「引退した車両を見られるのがここのいいところなんですよ」と木村さん。写真の赤い電車は、東京メトロ丸ノ内線の方南町方面を走っていた車両を改造して、銚子電鉄で使っていたもの。約25年前まで使われており、その後も約3年前までは作業用の列車として働いていたそう。また、この日は千葉県のキャラクター、チーバくんとコラボした「チーバくん号」も見ることができました。
緑のトンネルを抜けて犬吠駅へ
車庫見学をした後は再び電車へ乗り、犬吠駅へ向かいます。電車が途中の本銚子駅が近付くと「本銚子駅の駅舎は、タレントのヒロミさんがテレビ番組の企画でリフォームしてくれました」とのアナウンスが。それぞれの駅のトピックスや観光情報を案内してくれるそう。電車内でローカルな情報を聞けるのが嬉しいですね。
「この先にも、おすすめのポイントがひとつあるんですよ」と竹本社長からも案内が。本銚子駅を出発した電車は、木漏れ日あふれる緑のトンネルへ。まるで異世界へ迷い込んだような景色が広がります。「こういう景色は、銚子電鉄の魅力のひとつかなと思います。最高速度40㎞とゆっくり走るので、ガタンゴトンとレールを刻む心地よい音を楽しみながら、のんびりと車窓を眺めてほしいですね。乗っている車両は古いですけど、それも味があって良いと言ってくれる人が多いんですよ」。
木村さんも「今使われている車両は、昭和30年代に京王線で使われていたものなんです。電車好きの人にはたまりません! 沿線に見どころもたくさんあるんですよ」と絶賛。
次に向かうのは、そんな銚子電鉄の注目スポットのひとつ、犬吠駅。ここの売店では、なんと! ぬれ煎餅焼き体験ができるんです。次回、その様子をご紹介します。お楽しみに!