歴史旅の拠点にもぴったり! 都会でゆったりくつろげる「シティプラザ大阪」
歴史やものづくりに触れる旅が大好きな、旅色LIKESライター・長月あきです。今回は、大阪市中心部にある「シティプラザ大阪」にお試しステイしてきました。ナチュラルな雰囲気の客室や露天風呂で、都会の真ん中にあるとは思えないほどくつろげました。 さらに、大阪の歴史旅にも便利なホテルだったのでその魅力を周辺観光スポットと共に紹介します。
目次
インパクトのある外観とアクセスの良さに注目
シティプラザ大阪はUFOのような楕円形の高層階が目を引く外観が特徴的です。実は、この形はUFOではなく、豊臣秀吉の馬印であるひょうたんをモチーフにしているのだとか! そう、ここは大阪城の城下町ですものね。
都会の真ん中にあるので、どこからでもアクセスしやすいのが魅力の一つ。電車であれば新大阪駅から約25分、最寄り駅の堺筋本町駅から徒歩約7分の場所に位置します。車なら、阪神高速道路1号環状線の本町出口からすぐなんです。さらに、宿泊者はホテル地下にある駐車場が、入庫後24時間1,000円と格安で利用できます。フロントに申し出れば、出し入れも自由! チェックイン前からでも利用できるので、早めにホテルに車を置いて身軽に観光ができます。
広々としたロビーフロア
駐車場からフロントのある1階ロビーへはエレベーターで。ロビーは広々とした空間の中にタリーズコーヒーがありました。季節によってはテラス席の利用も気持ちよさそう。
◆Tully's Coffee シティプラザ大阪店
住所:大阪府大阪市中央区 本町橋2-31 シティプラザ大阪内
電話:06-6910-4588
営業時間:8:00~21:00
ホテルの正面入り口近くには、大阪府内の色々な市町村のパンフレットが並べられています。また、ロビー内には「大阪ふるさと暮らし情報センター」という田舎暮らしについて情報発信している施設があり、地方移住に関するパンフレットなどが置いてあります。
フロントの近くにはメイク落としなどの女性向けのアメニティが。さらに、チェックイン時にはホテル内レストランのディナーバイキングで使えるアルコールドリンク飲み放題チケットをもらいました。このサービスは期間限定で2024年1月7日までの金・土・日曜日に行われています。
リラックスできる客室と露天風呂でほっと一息
今回宿泊したのは、セミダブルベッドが2つ並ぶ「スーペリアツイン」。森の中をイメージした癒やしの空間で落ち着いた雰囲気の部屋です。窓からは阪神高速と東横堀川(ひがしよこぼりがわ)が見えます。高速沿いですが静かにくつろげました。
最上階には天然温泉の大浴場「天(TEN) 」があります。露天風呂や寝湯、サウナなども備えた、ビジネス街のホテルとは思えない広々とした大浴場に旅気分が盛り上がります!露天風呂からは夜空も見え、ゆるゆるくつろげますよ。大浴場前の休憩スペースにはソファーやマッサージチェアが置かれ、湯上がりに夜景を見ながらほっと一息つけます。ちなみに温泉名は「ひょうたん湯」。さりげなく秀吉をイメージしたネーミングです。
夜景を見ながら就寝前に一杯
入浴後、大浴場と同じフロアにある洋風居酒屋「酒房 TATSUMIYA(龍宮)」湯上がりの一杯を楽しむことに。一見フォーマルなバーのようですが、館内着のまま裸足で気楽に入れます。夜景の見える窓際にはテーブル席とカウンター席があり、眺望を楽しみながらゆったり過ごせますよ。
◆酒房 TATSUMIYA(龍宮)
住所: 大阪府大阪市中央区本町橋2-31 シティプラザ大阪 14階
電話:06-6947-7867
営業時間:17:00~22:30(LO22:00)
定休日:日・月曜日
朝食は開放的な雰囲気の「Rivage(リヴァージュ)」で
朝食は「ダイニングルーム Rivage(リヴァージュ)」和洋食バイキング。会場は吹き抜けになっていて、明るく開放的な空間。天井近くまで広がる窓からの自然光と、中庭の緑のおかげで気持ちよく朝食が味わえます。メニューはごはん派・パン派、いずれの方も満足できるラインナップです。ちなみに、1階のタリーズコーヒーは朝8時から営業しているので、たくさんは食べないという方はそちらを利用してもいいですね。
◆ダイニングルーム Rivage(リヴァージュ)
住所:大阪市中央区本町橋 2-31 シティプラザ大阪 1階
電話:06-6947-7867
営業時間(朝食バイキング): 平日・土曜日 7:00~9:30(LO9:00)、日・祝日 7:00~10:00(LO9:30)
ホテル傍にある歴史スポット 東横堀川と本町橋へ
ホテルを拠点に、難攻不落の大坂城の名残を感じる周辺観光へ。まずは、ホテルの目の前を流れる東横堀川沿いを散策。豊臣秀吉が大坂城の西側の※惣構(そうがまえ)としてつくった堀川です。この堀川を含め、周囲を何重にも守られた大坂城は難攻不落の城だったと伝えられています。やがて大坂冬の陣の後、徳川方と豊臣方の和睦条件として埋め立てられましたが、夏の陣で大坂城が落城した後、掘り返されています。
※惣構:城や城下町一帯の外周を囲った堀や石垣などの構造物のこと。
ホテルのすぐそばには本町橋があります。この橋は秀吉が東横堀川を掘ったときに架けられたそう。現在の橋は大正2(1913)年に架け替えられたもので、令和4(2023)年で設置から110年を迎えました。現役の橋としては大阪市内最古の橋なのだとか。
レンタサイクルで戦後から続く空堀(からほり)商店街へ
西側を守る東横堀川を見たので、今度は大阪城の南側を防御するために作られた外堀があった場所、空堀(からほり)地区にも行ってみることに。ホテルから歩いて約5分の場所でレンタサイクルが借りられます。空堀までは10分もかかりません。豊臣時代の大坂城の規模感を体感できるので、自転車での散策はおすすめです。
空堀とは、その名の通り空っぽの堀という意味です。かつてこの場所には南惣構堀(みなみそうがまえぼり)があり、大坂城の南西を守っていた水のない堀でした。冬の陣では徳川方を苦戦させましたが夏の陣の前に埋め立てられ、現在は空堀商店街として生まれ変わっているんです。
空堀商店街は昭和20年頃から続いている伝統ある商店街です。戦争の空襲から焼け残り、終戦直後にいち早く復興したそう。商店街自体が坂道になっておりアップダウンがあります。
商店街で新旧様々なお店を見て食事をした後、自転車で周辺を走ると所々に歴史の名残を感じられるスポットが。その1つが「太閤下水(たいこうげすい)」という下水道。その名の通り400年以上前に秀吉が作った現役の下水です。のぞき窓からは今も水が流れている様子をのぞき見でき、事前に予約すれば地下施設の見学もできるようです。
もし時間があれば空堀商店街から約10分の大阪城や大阪歴史博物館で、改めて大阪城の歴史を学んでみるのも良いかもしれません。
◆空堀商店街
住所:大阪府大阪市中央区谷町6丁目14-14 (2F)(空堀商店街振興組合)
◆太閤下水
住所:大阪市中央区農人橋1-3-3(市立南大江小学校西側)
おわりに
シティプラザ大阪は設備やアクセス、おもてなし含め大阪観光にぴったりのホテルです。客室、レストラン、お風呂、共有スペース……どこをとっても清潔感があり、終始気持ちよく過ごせました。また、特筆すべきはスタッフさんの感じの良さ。ホテルの顔であるフロントはもちろんのこと、大浴場、酒房「龍宮」、朝食会場の各スタッフの方、さらに廊下ですれ違った清掃の方まで、出会ったスタッフさんの応対が例外なくとても気持ち良かったのが印象的でした。
個人的に、年末に向けて大阪は歴史旅スポットとしてより注目している場所です。大河ドラマ『どうする家康』が、まもなく大坂の陣を迎えようとしているからです。大坂冬の陣、夏の陣で豊臣家とともに消滅した秀吉の大坂城。城を守る堀川沿いのシティプラザ大阪を拠点に、秀吉の築いた難攻不落の大阪城に想いをはせる旅に出てみてはいかがでしょうか。