浅田政志の宿旅

旅の目的は、あの宿に泊まること―。上質な宿泊体験を切り取る写真連載。第36回は、都心にある別宅のようなライフスタイルホテル。何気ない日常が輝きます。
写真家 浅田政志の宿旅
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別邸

Vol.36「THE AOYAMA GRAND HOTEL」東京都港区

港区青山の街並みを見渡せる眺望と、広々として落ち着いたインテリアが魅力のホテル。靴を脱いで過ごせるつくりの客室など、自宅のようにくつろげる設計がされています。
THE AOYAMA GRAND HOTEL
いわば表札
外観はニューヨークにあるシアターのよう。ネオンライトがどこか懐かしく、館内もミッドセンチュリーの雰囲気です。ホテルのようには見えませんが、ここはあなたの隠れ家。
THE AOYAMA GRAND HOTEL
THE AOYAMA GRAND HOTEL
「お昼には降りてらっしゃい!」
4Fのレセプションの隣、つまりホテルのエントランスにあるのが「THE BELCOMO」。モーニングからバータイムまで利用できるレストランです。居心地のよい客室についこもりがちですが、ランチには人気の「バターミルクフライドチキンバーガー フライドポテト添え」(1,900円)をどうぞ。
触れるアート
上質なインテリアの館内にはアート作品もたくさん。なかでも目につくのがエレベーターの前にあるヘルムート・ニュートンの写真集。高価なアート作品ですが、「アートは触れられるべき」との考えで実際に触って鑑賞できます。
(訳:隠れ家への入り口)
充実のステイケーションが過ごせるこのホテル、夜は最上階20Fにあるルーフトップバーへ。ユニークなのは、その入口がバックヤードのように密やかなこと。この先に進んだ人だけが、美しい夜景が見られます。
THE AOYAMA GRAND HOTEL
THE AOYAMA GRAND HOTEL
オール・インクルーシブ=夢の国
客室にあるアメニティやミニバーはオールインクルーシブ。ミネラルウォーターからワイン、ミニボトルのウイスキーなどアルコールも揃います。さらにはおつまみやおやつまで! ここは大人の夢の国。静かにはしゃぎましょう。
THE AOYAMA GRAND HOTEL
さしづめ、客間
THE AOYAMA GRAND HOTEL
気負わずに心地よいひと時が過ごせるTHE AOYAMA GRAND HOTELは、男性1人の利用も多いそう。リフレッシュしたいときは、THE BELCOMOでティータイムを。人気は写真にも映える「アマゾンカカオのシュークリーム」(900円)。香り高いチョコレートが脳をリフレッシュしてくれます。

「THE AOYAMA GRAND HOTEL」

2020年8月にオープンし、アートなファシリティが注目を集めていますが、ホテルとしての居心地も最上級。寝具は、創業天保元年の「岩田寝具社」のもので、カーテンやラグも北欧調であたたか。靴を脱いで過ごすスタイルなので、次第に客室が体になじんでいきます。客室は12タイプで全42室。建物の中心はガーデンになっており、フロアごとにテーマが異なるそう。レストランも充実で、ここだけですべてが完結する都市型おこもり宿です。

住所 / 東京都港区北青山2-14-4
料金 / 1泊34,000円~(サービス料別)
https://aoyamagrand.com/

浅田政志
Masashi Asada浅田政志
1979年三重県生まれ。2007年に写真家として独立。2008年、写真集『浅田家』(赤々舎刊)で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞。2020年、『浅田家!』として映画化された。著書に『NEW LIFE』(赤々舎刊)、『家族新聞』(幻冬舎刊)、『浅田撮影局 まんねん』(青幻舎)など。また、国内外で個展やグループ展を精力的に開催している。
http://www.asadamasashi.com/