AREA FEATURE 島根県

“絵の島、花の島”と謳われた隠岐 悠久の歴史と自然に抱かれる一日

島根半島の北方約50kmに位置し、大小180以上の島で成り立つ隠岐諸島(隠岐の島)。そのうち、人が住むのは4島で、島後水道を境に、西ノ島町(西ノ島)、海士町(中ノ島)、知夫村(知夫里島)の3島を「島前(どうぜん)」、隠岐の島町1島を「島後(どうご)」と呼びます。かつては大陸の一部でしたが、海の底へ沈み、火山噴火とともに島が形成されるという長い歴史がつくりだした地形は変化に富み、壮大な自然美が楽しめます。また、平安時代から江戸時代にかけては配流の島としても知られ、天皇や貴人が暮らした御所跡なども残り、歴史好きにはたまりません。大海原を眺めつつ、味わう海の幸も最高。さあ、日常を忘れさせてくれる島旅へ出かけましょう!

文/合津 玲子

隠岐諸島
ACCESS
<島前> 西ノ島の場合
●羽田空港 ⇒ 飛行機80分 ⇒ 米子空港 JR境線約14分 ⇒ 境港 ⇒ フェリー約2時間40分 ⇒ 西ノ島別府港
●新大阪駅 ⇒ 新幹線約50分 ⇒ 岡山駅 ⇒ 特急約130分 ⇒ 米子駅 ⇒ JR境線約50分 ⇒ 境港 ⇒ フェリー約2時間40分 ⇒ 西ノ島別府港
※各島への内航船あり
<島後> 隠岐の島町の場合
●羽田空港 ⇒ 飛行機約65分 ⇒ 伊丹空港 ⇒ 飛行機約50分 ⇒ 隠岐世界ジオパーク空港
●伊丹空港 ⇒ 飛行機約50分 ⇒ 隠岐世界ジオパーク空港
※フェリー利用の場合は、境港 → フェリー約4時間25分 → 西郷港
※新型コロナウイルスの影響により、施設の営業日・営業時間が変更になっている場合があります。
最新の公式情報をご確認ください。

春色に染まる伊豆の国市で自然の恵みを楽しむ!

隠岐諸島には火山活動や地殻変動、風雨による浸食などによって生まれた
多数の奇岩、絶壁、小島があり、大地の鼓動を感じさせてくれます。
島前

島前(どうぜん)

奇岩や絶壁がパノラマで楽しめる国賀海岸 (西ノ島)

断崖絶壁が7kmも続く景勝地。海蝕崖としては日本一の高さ257mを誇る大絶壁「摩天崖」や、海食作用で生まれたアーチ状の岩の架け橋「通天橋」など、隠岐を代表する景観美は息をのむほど。

●国賀めぐり定期観光船
電話/08514-7-8412
<浦郷港発着のAコース>
運行期間/3月20日~10月31日の毎日
料金/3,000円

国賀海岸 (西ノ島)
赤壁 (知夫里島)

紺碧の海にそそり立つ赤い壁が圧巻 赤壁 (知夫里島)

鉄分を含んだ玄武岩や凝灰岩などの赤や茶色の断崖が、約1㎞も続く国の天然記念物です。太陽の光を浴びて色は刻々と変化し、特に夕陽を浴びて深紅に染まる姿は一見の価値ありです。

電話/08514-8-2272(知夫里島観光協会)

島後(どうご)

島後

海上にすっくとそそり立つ奇跡の巨岩 ローソク島

柱のように垂直にそそり立つ姿が美しいローソク島。夕陽が島の先端に重なると、まるでローソクに灯をともしたようで、大変幻想的です。遊覧船からの鑑賞は要事前予約。日没時間にあわせて出航時間が異なるので、出航時間は当日決定します。

電話/08512-2-0787(隠岐の島町観光協会)
運行期間/3月15日~11月30日
料金/3,000円

ローソク島
壇鏡の滝

日本の滝百選にも選ばれた 壇鏡の滝

那久川の上流に、屏風を重ねたような岩壁の左右から流れ落ちる二筋の滝があります。滝に通じる参道には杉の大木が並び、清冽な流れとあいまって、心が洗われるような気分に。

電話/08512-2-0787(隠岐の島町観光協会)
(*一部交通規制があるので、通行には注意を)

壇鏡の滝

隠岐の歴史と文化に触れる

かつて配流の島だった隠岐の歴史に触れ、
伝統の牛突きを観戦し、隠岐ならではの文化を楽しみましょう。

島前(どうぜん)

島前

あまたの貴人が歴史を刻んだ「配流の島」隠岐散策

隠岐の島は聖武天皇が流刑の地として定め、以後、後鳥羽上皇や後醍醐天皇など数々の貴人が配流されました。後鳥羽上皇行在所跡、黒木御所阯など、ゆかりの地を巡り、後鳥羽上皇を祀った隠岐神社を訪ね、歴史に思いをはせるひと時を楽しみましょう。

隠岐神社
電話/08514-2-0464
住所/隠岐郡海士町海士1784

配流の島

島後(どうご)

島後
日本最古の闘牛

日本最古の闘牛 迫力満点の牛突き観戦

約800年前、隠岐へ配流となった後鳥羽上皇を慰めるために始まったと伝わる隠岐牛突き。「隠岐モーモードーム」では不定期で観光牛突きを開催しているので、迫力ある牛たちの姿をぜひ観戦してみて! 開催日程は要問合せ。

隠岐モーモードーム
電話/08512-2-0787(隠岐の島町観光協会)
料金/1,500円

日本最古の闘牛

隠岐の名物でつくったさざえ丼に舌鼓

島のご当地グルメは新鮮な魚介類。なかでも人気なのがさざえ丼。一年を通して取れるさざえをふんだんに使っており、磯の香りが楽しめます。写真は、フィッシャーマンズ・ワーフ隠岐の「隠岐さざえ丼」1,650円。生さざえ、煮つけ、天ぷらを詰め込んだボリュームたっぷりの一杯です。

フィッシャーマンズ・ワーフ隠岐
電話/08512-2-6600
住所/隠岐郡隠岐の島町中町目貫の四58
時間/11:00~14:00(LO13:30 )、17:30~21:00(LO20:30)
定休日/水曜日

さざえ丼
水若酢神社
水若酢神社

隠岐随一の歴史を誇る水若酢神社

延喜式神名帳に「名神大社」と記されている隠岐国一宮。本殿は寛政7(1795)年建立の隠岐造りで、国指定重要文化財です。神社内にある土俵では、隠岐の島の伝統行事である古典相撲が遷宮に合わせて行われます。

電話/08512-5-2123
住所/隠岐郡隠岐の島町郡723