FP續恵美子さんに聞く! 物価高でも旅費を抑える賢い工夫6選
物価高でいろんな出費がキツいけれど、旅行はやっぱり楽しみたい――というのが旅好きみなさんの本音ではないでしょうか。そして、せっかくの旅行では、おいしいものを食べたり、地域の特産物を買ったり、安心・快適な宿を選んだりと、ケチケチしたくはないと思うものでしょう。とはいえ、お金を使いすぎて旅行後の家計が赤字になるのは避けなければなりません。今回の記事では簡単にできて、かつ旅行もしっかり楽しめる、旅費節約に役に立つ方法を紹介します。
目次
旅を楽しむには細かな節約術を惜しまない!
前回の記事で「ふるさと納税」をすると旅費の節約につながるとお伝えしました。実質2,000円の自己負担で旅行券や宿泊券、地元の飲食店等で利用できるポイント券などをもらえるのですから上手に活用したいものです。ただ、寄附したお金(2,000円を引いた額)が税金から控除されるのは確定申告や年末調整をした後ですから、ケースによっては支出(寄附)からの長いタイムラグがあります。
そこで、さまざまな方法で交通費や宿泊代金、観光施設の入場料金、食事代、お土産代などを節約し、旅費を浮かすことに努めてみましょう。一つひとつの節約額は小さめでも、まとめると大きな節約になることもあります。
旅費を浮かせる工夫6選
では実際に旅費を浮かすための方法を6つ紹介します。我慢を強いる節約ではなく、あくまで「旅を楽しむこと」が前提です。自分の旅の仕方に応じてできるものを実行してみてください。
【1】 早割のほか“陸マイラー”でマイルを貯める
旅費を抑えるための王道とも言える早割やマイルの活用。案外、上手く利用できていない人も少なくないようです。交通費や宿泊費は旅費のなかでも大きな割合を占めますから、ぜひ活用しましょう。先々の予定がわからない、急な予定が入ることが多い、というような人でなければ早い時期から旅行の準備(予約)をしておくことで確実に旅費を節約できます。
飛行機で旅行する場合にはマイルの活用は必須です。飛行機利用だけでは必要なだけマイルが貯まらないという人は、ポイントをマイルに交換できるクレジットカードやポイントサイトを利用する“陸マイラー”としてポイント(マイル)を貯めていくのもおすすめ。JAL、ANAなど航空系のクレジットカードを調べてみてください。
【2】 有休取得で安い時期に行く「ずらし旅」
航空券や鉄道料金、宿泊費などは繁忙期と閑散期では料金に大きな差があります。有給休暇の取得が制限される人には難しいですが、休暇を取って旅費の安い時期に旅行することで確実に節約できます。また、ホテルなどの宿泊施設のほとんどは平日と休日の料金に差があります。繁忙期であっても平日の旅行の予定を立てるほうが旅費の節約につながります。
【3】 ネットでお得なプランやクーポンを取得
ネットでお得なプランを予約するほか、宿泊やレンタカーなどの料金が割引されるクーポンを取得するのもおすすめです。一般的にクーポンの利用には条件がありますが、条件が合えば数千円の節約ができることもあります。
旅先に着いてからも観光案内所やホテルに置いてある周辺施設の割引券を利用しましょう。地元施設の観光や体験教室の参加などが旅の楽しみのひとつという人も多いはず。数十円~数百円の割引でも積み重なれば大きな節約になります。
【4】 車での旅行ならETC割引・フリーパスを利用
車で旅行に出かける人はETC割引を活用しましょう。利用ルートや時間帯等の条件がありますが、条件が合えば高速道路の通行料金の割引を受けられます。例えば、「ETC休日割引【地方部】」は、土日・祝日(GW、年末年始等一部期間を除く)にNEXCO3社(東日本・中日本・西日本)が管理する割引対象道路を走行すれば30%の割引が適用されます。走行距離や割引適用回数の制限はありません。平日の旅行が節約できると前述しましたが、やっぱり平日の旅行は難しいという人にはおすすめです。
また、旅行先が合えば、一定地域の高速道路が定額で乗り降り自由になるフリーパスを利用もするといいでしょう。例えば、NEXCO東日本・中日本が連携して提供している「信州めぐりフリーパス2022」は、2022 年 4月 1 日(金)~11 月 30 日(水)のうち、連続する最大 2 日間または3 日間、長野県内の高速道路を定額料金で自由に乗り降りできます。首都圏および名古屋から長野周遊エリアまでの往復が付いているプランもありますので旅行地までの高速料金もお得になります。長野県内の観光施設の入場料割引などの特典が付いているのも魅力的です。
東北地方などほかのエリアでもお得なプランが提供されていますので、チェックしてみましょう。
【5】 道の駅も活用して
車で旅行する場合には道の駅も活用しましょう。周辺地図や周辺施設の割引券を入手できます。道の駅にある食堂では地元の特産品を使った料理を割安な価格で提供しているところも多く、食事代の節約にもなります。地域の特産品やグルメも観光地で買うよりも安く購入できる場合が多いので、自分や友人へのお土産を買うのもおすすめです。
【6】 バースデーや記念日の特典がある宿を利用
誕生日や何かの記念日に旅行するのもおすすめです。ホテルや旅館などのなかには記念日に宿泊料金割引やギフトなどの特典・サービスを提供してくれるところもあり、プラスαの特典を受けられる可能性があります。予約プランにアニバーサリープランなどがあれば宿泊代の節約につながりますし、はじめから当てにすることはできませんが、予約時のコメントで誕生日や○○記念日などと伝えておくと、お花やケーキなどをサプライズで用意してくれるところもあります。
さまざまな工夫で節約しながら旅を楽しもう
いくら楽しい旅行とはいえ、多額のお金を使ってしまうと帰ってからの生活で厳しい我慢を強いられたり、次の旅行貯金ができなかったりすることが考えられます。継続的に旅行を楽しめるよう、今回紹介した方法を参考に旅費の節約に活かしてみてください。