FP續恵美子さんがすすめる「ふるさと納税×エシカル消費」でお得に旅しよう
旅行に行くと、交通費に宿泊費、飲食代、お土産代等々、何かとお金を使いますね。そこでおすすめしたいのが、旅行にもふるさと納税やエシカル消費を取り入れることです。「ふるさと納税は知っているけど、旅行と何の関係があるの?」とか「エシカル消費って何?」などという人のために、ふるさと納税とエシカル消費の基本知識やメリット、旅行との関係などについて説明します。返礼品として旅行券などを取り扱っている自治体もご紹介しますのでお見逃しなく。
目次
実質2,000円で特産物がもらえる! ふるさと納税
ふるさと納税は、自分が選んだ(ふるさと納税を導入している)自治体に寄附をする制度です。本来、自分が住んでいる自治体には住民税を払っていますから、別の自治体に寄附をした分は、原則として寄附額から2,000円を差し引いた全額が所得税および住民税から控除されます(※1)。例えば5万円を寄附した場合、4万8,000円が所得税・住民税から控除されます(※2)。
※1 控除を受けるには、確定申告またはワンストップ特例申請手続きをすることが必要です。
※2 控除されるふるさと納税額は、総所得金額の30%が上限となります。
返礼品を活用してお得な旅へ
多くの自治体では、寄附のお礼として、寄付額の3割相当以内の特産品を送っています。この例の場合、5万円の支出に対して6万3,000円(返礼品 1万5,000円+税の控除 4万8,000円)相当を得ることができます。つまり、ふるさと納税によって「実質2,000円の自己負担」以上のメリットを受けられることになります。
返礼品の中には、旅行券や宿泊券・地元の飲食店などで利用できるポイント券などを提供している自治体もあり、旅行好きの方には特におすすめです! ふるさと納税を利用して、旅費を賢く節約することにつなげましょう。新たな旅先を発見するきっかけにもなるはずです。
ふるさと納税=エシカル消費!? 地球環境を守るお金の使い方
エシカル消費とは「倫理的・道徳的」を意味する「エシカル(ethical)」を語源とし、エコ商品やリサイクル商品、フェアトレード商品を購入するなど、社会・環境・地域に優しい製品やサービスを選んで消費することをいいます。また、旬の野菜や果物を選ぶ、地産地消や地元の商店で買い物をすることも、生産や輸送にかかる燃料やCO2排出が低減され、環境への負荷が減るためエシカル消費といえます。
多くの人がエシカル消費をすることで、生産者・企業側がより人・社会・環境・地域に優しい製品やサービスを提供するようになり、世界がよりよくなっていく“プラスの循環”が生まれると言われています。よりよい社会づくりに貢献できると考えると、「ふるさと納税」で好きな自治体を応援し、その地に旅をしてお金を使うのもエシカル消費といえそうです。
旅先での支出を減らすために
エシカル消費を心がけると、自分が買うもの、買う量などを意識するようになり、お金の使い方改善にもつながります。旅先では飲食やお土産購入など、お金を使うシーンが増えますが、購入するものを厳選し“エシカル消費”を意識できれば、旅行をした喜びや満足度が違ってくるかもしれません。
ふるさと納税でどこに旅する?
旅先選びの参考に、ふるさと納税で旅行券など旅好きに嬉しい返礼品を提供している自治体をいくつかご紹介します。
千葉県南房総市
千葉県南房総市では、ふるさと納税の返礼品として寄附額の30%分の「電子感謝券(電子ポイント)」を提供しています。例えば1万円の寄附で、3,000円分のポイントをもらうことができるのです。ポイントは即時付与されるので、すぐに旅行に行きたい人にも嬉しいしくみ。市内の加盟店で食事、宿泊、買物、観光、遊びなどに使うことができますよ。なお、電子感謝券の有効期間は電子感謝券取得日(寄附決済完了日)より2年間です。
徳島県鳴門市
徳島県鳴門市では、「鳴門のホテル3館(鳴門海月・鯛丸海月・鳴門グランドホテル海月)共通利用券」を返礼品として提供しています。対象ホテルでの宿泊代としてはもちろん、食事や入浴にも利用できます。返礼品としてもらえる共通利用券の額は寄附額の30%分ですので、例えば1万円寄附で3,000円分、3万円寄附なら9,000円分。税金控除の上限額や旅費予算に応じて寄付額を決めるといいでしょう。なお、共通利用券はふるさと納税の決済をしてから1~2カ月後に発送されます。できるだけ余裕を持って申込みをしましょう。
京都府京都市
京都府京都市では、34,000円分の寄附をすることで、「メルキュール京都ステーションのペア宿泊券(1泊朝食付き/スーペリアキングルーム禁煙室)」を返礼品として提供しています。人気エリアで時期によって宿泊料金の差が大きいため、ふるさと納税で手に入れた宿泊券を使うタイミングには気をつけましょう。ただし、満室などで予約が取れない可能性もありますから、できるだけ早くふるさと納税をして宿泊券を入手、ホテル予約をしておくのがおすすめです。有効期限が切れた宿泊券は使えなくなりますから、旅行時期の計画には気をつけてください。
今回ふるさと納税やエシカル消費のメリットとともに、旅行に活かす方法を紹介しました。今回紹介した3つの自治体以外にも旅行に役立つふるさと納税先はたくさんあります。ぜひこれらを活用し、賢く旅行の満足度を高めてみてください。