令和元年のあの日、鉄道界もすごいことになっていた! 木村裕子のおもしろ鉄道旅
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令和が始まって1ヵ月が経ちました。元号が決まってから世間では“令和商戦”が繰り広げられ、5月1日の改元当日も各地でイベントがあるなど、大賑わいでしたね。
もちろん鉄道界もすごい1日となっていたので、その様子をお伝えします!
令和記念切符に70社以上が参戦
記念日やイベントがあると、それに合わせて「記念切符」という、その時だけの限定の切符が発売されます。普段は“鉄道会社の○周年”や“新型車両デビュー”などの記念日に用意されるため各社それぞれ発売日は異なりますが、令和記念切符はもちろんどこも同日のため、私が把握しているだけでも70社以上の鉄道会社で販売されました。ここまで一斉に同じ内容の記念切符が発売されるのは、すごく珍しい現象だったと思います。各社の切符は個性に溢れていましたが、中でもJR九州は実在する駅名の平成駅・夜明駅・渡駅・真幸駅を繋げて、「“平成”から“夜が明け”“渡り”“真の幸せ”きっぷ」(7,770円)という、縁起の詰め合わせのような面白い切符が発売されました。皇居に近い東京メトロの二重橋前駅では、「天皇陛下御即位記念乗車券」を求める人たちが朝7時50分の発売までに、徹夜組みも含めて1,600人が列を作ったそうです! この日しか買えない限定品に、鉄道ファンは燃えたと思います。
各地で走る「令和号」
この日だけの特別列車も各地で続々と走りました。「令和号」というヘッドマークを掲げたものや車内で祝い酒が振る舞われたものなど、こちらも個性が光っていましたよ。
関東の大手私鉄・京成電鉄は、「臨時列車 令和号運行記念ツアー」を開催していました。これは2コースあり、一般の方向けには、沿線に成田山があることから元号と日付入りの御朱印や記念御守りがもらえる“参拝と精進料理体験付きのコース”を用意。そして鉄道ファン向けには、平成3年まで使用されていた“昔の成田空港駅(現在の東成田駅)の今は使われていないホームに降りられちゃうコース!”という、乗車した人だけの特別すぎるスペシャルプランがありました。
京成電鉄……鉄道ファンの心理をわかってますね~♪(笑)
令和の瞬間を車内で! カウントダウンできる夜行列車
鉄道界の“令和商戦”、極め付きは「平成から令和の改元の瞬間を夜行列車内で過ごそう!」というビックイベント。これも各地で走りましたが、私の注目は4月30日に大阪駅を出発して出雲大社までの往復を2泊3日で行くという、旅行会社が作ったプラン。普段は貸切列車などで使用されるJR西日本のオシャレな欧風列車“サロンカーなにわ”が“サロンカー令和”となって運行したため、出発時にはホームにたくさんの鉄道ファンが押し寄せる賑わいとなりました。この列車には、シャンデリアやピアノがある展望車も付いているんですよ。
気になる改元の瞬間は、車掌さんが車内放送で「5・4・3・2・1! 令和を祝して乾杯!」とアナウンスし、車内の乗客約100人がみんなでお祝いしたそうです。あぁ~羨ましい~~~
最後に木村ポイント!
サロンカー令和の車内では、鉄道部品の即売会も行われました。目玉商品はこの日掲げたヘッドマークのレプリカで限定3個です。1つ5万円の商品でしたが、即完売したとのこと。手にした方はお部屋に飾るんですかね? もし私ならこのヘッドマークにはご利益がたくさん詰まっている気がするので、神棚のご神体として毎日手を合わせると思います!