一度は乗ってほしい! 高級旅館のような観光列車「花嫁のれん」
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突然ですが、旅色読者のみなさんにご報告があります。実は、5月30日で鉄旅タレントを卒業することになりました。そのため旅色アンバサダーとしての連載も今回で最終回になります。最後ということで、とっておきの観光列車をご紹介したいと思います。女子旅でこの観光列車に乗れば楽しい旅になること間違いなし! な、「花嫁のれん」です。
女性の幸せを願って造られた観光列車
石川県能登半島にある七尾線に、最後にどうしてもみなさんに伝えたい! と思うほどの観光列車が走っています。「花嫁のれん」というちょっと変わった名前の由来は、花嫁の幸せを願って、婚礼の日にのれんを贈るこの地方の伝統文化から。そのため列車の外観も内装も、婚礼にふさわしくとても豪華な造りになっています。
列車によって、和軽食セット、スイーツセット、ほろよいセットがついたプランがあるので、ぜひ事前に調べて乗車してください。車内では、なんと「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」(旅行新聞新社)で日本一に選ばれた老舗旅館・加賀屋が監修する和装アテンダントさんが接客してくれるんですよ。そして、なんと言っても驚くのは車内なんです!
豪華絢爛という言葉がぴったりな車内
私が乗車したときは乗客の8割が女性で、車内のあちこちから内装に驚く声が聞こえてきました。旅館というコンセプトから、格子で仕切られた半個室の座席は「撫子の間」「桜梅の間」などの名前が付いています。通路には日本庭園の飛び石を表現した絨毯が敷かれており、列車の中とは思えないほどの空間が広がっています。デッキの壁一面に施された金箔もきらびやかで圧巻。車内のどこを見ても豪華絢爛で見とれてしまいました。日本全国の列車に乗車してきた私ですが、いままでにない驚きの空間に心が踊りました。これはまさに走る高級旅館です!
発着駅の和倉温泉でとろとろ温泉卵を堪能
花嫁のれんの発着駅は和倉温泉。せっかくなので、立ち寄りました。温泉街にはあちこちに足湯や手湯がありますが、私のお気に入りは足湯に浸かりながら七尾湾が一望できる「湯っ足りパーク」(無料)です。いまの季節なら海風が心地良くて、何時間でも浸っていたくなってしまいます。さらに「湯元の広場」では、温泉卵を作ることができるんです。和倉温泉は天然の塩分を含んだ海の温泉のため、15分ほど源泉に浸すとほんのり塩味のとろとろ温泉卵ができあがります。ここは観光列車とあわせて立ち寄ってもらいたい場所ですね。幸せに満たされた女子旅となりました。
おわりに
旅色プラスに掲載していた頃を含め、2年間の連載にご乗車いただきありがとうございました。今後は過去の経験を活かして心理関係のお仕事に転身します。鉄旅タレントを卒業しても鉄道の趣味は変わらないため、もし列車内で私を見かけたらぜひお声がけしてくださいね♪