開湯してから700年以上とされる野沢温泉。鎌倉時代中期には「湯山村」として歴史に登場し、江戸時代初期には24軒の宿屋があったといわれます。現在も、大浴場やゆったりした設えの客室が自慢のホテルや、和の風情を堪能できる旅館、リゾート感や宿の人との触れ合いが楽しいペンションや民宿など、さまざまな規模の宿が軒を連ねます。一緒に旅する人、旅の目的や気分にあわせて選びましょう。
旅色おすすめ野沢温泉一覧
山々に抱かれた雪深い野沢温泉。冬の寒さがもたらす豊かな土壌で育った、生命力を感じる食材を使用した手作り料理が魅力の宿。食材の旬を大切にした品々はフレンチをベースにしており、信州の郷土料理はもちろん、和食やアジアのエッセンスを組み合わせた創作料理が味わえる。雪国がゆえに発達した“発酵・乾燥・熟成”の技術を用いて引き出した、素材が持つ旨味は格別の美味しさだ。朝食は、自家製のジャムがいただける洋食を用意。
古くから美肌の湯として愛されている野沢温泉街の中心に建つ「旅館さかや」。江戸時代に造り酒屋として創業した後、御天領で本陣を勤めた由緒ある湯宿だ。歴史風情漂う純和風の館内は、日常の喧騒を忘れさせてくれる。なかでも、宮大工による湯屋建築造りの大浴場は、温泉情緒にあふれた静謐な雰囲気。敷地内から自然湧出する100%源泉掛け流しの湯に身を委ね、17代にわたり受け継がれるもてなしに触れて、心と体を解きほぐすひとときを堪能したい。全室禁煙で、1階玄関横に喫煙所を用意。
露天風呂では「真湯」が掛け流しで堪能できる。“霊泉真湯”の名でも呼ばれる泉質に優れた湯で、気温や地温により乳白色・エメラルドグリーン・無色透明などさまざまな色に変化する。内湯では、無色透明で硫黄のにおいが強い「麻釜(おがま)」の湯を循環式で用意。噴火口から100度近い高温で湧き出る「麻釜」は野沢温泉のシンボル的存在だ。宿のもてなしは“目の前にいるひとりのお客さまにいま出来ることをする”をモットーにしているそうで、細かい心配りと優しさに寛ぐことができる。