サミット会議場のホテルも! ホテル評論家・瀧澤信秋が選ぶ広島の注目ホテル3選

広島県

2023.05.02

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サミット会議場のホテルも! ホテル評論家・瀧澤信秋が選ぶ広島の注目ホテル3選

広島市では「原爆ドーム」「宮島・嚴島神社」といった、必見の世界遺産を思い浮かべる人も多いことでしょう。目下5月19~21日に開かれるG7広島サミットでも注目され、魅力的なホテルも林立しているエリアなので宿のセレクトは迷ってしまいますが、今回は是非泊まってみたい3つの異なるカテゴリーのホテルを紹介します。

写真/瀧澤信秋

目次

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徹底された広島フィーチャーが面白い「天然温泉 芸州の湯 ドーミーイン広島ANNEX」

2つの繁華街から徒歩圏内、洗練された空間広がる「ザ ロイヤルパークホテル 広島リバーサイド」

近年ラグジュアリー感が増す、G7広島サミット主会場「グランドプリンスホテル広島」

広島は平和都市として国際的に知られていますが、観光都市としてのポンテシャルも高く多くの人々が訪れます。中国・四国地方を代表する大都市でもあり、人口は約120万人と活気づき、賑やかです。市街を縦横に走る路面電車は通称「ひろでん」の愛称で市民に親しまれ、広島市の風景の一部ともいえるほど街に溶け込んでいます。
G7広島サミットで注目を集める今、滞在におすすめしたいホテルを3つ紹介します。

徹底された広島フィーチャーが面白い「天然温泉 芸州の湯 ドーミーイン広島ANNEX」

広島市街地での大通り代表格といえば「平和大通り」。通りに面し、もみじ饅頭が名物の「にしき堂」のお隣に「天然温泉 芸州の湯 ドーミーイン広島ANNEX」は位置します。ドーミーインにしてクリーム色という異色の外観が印象的です。ドーミーインは地域色豊かなビジネスホテルとして知られますが、ご当地フィーチャーという点でも広島は特筆すべき土地柄。

当ホテルのアイデンティティーともいえる温泉大浴場は、桶に椅子から扇風機までとにかく赤、赤、そして赤が配色されています。浴室に流れるBGMの心地よいチャイム音は、広島東洋カープのテーマソングという徹底ぶり。朝食でも郷土食がいただけます。穴子飯(写真)や広島県産牡蠣の卵とじなど、満腹必至のラインナップです。

広島の夜の歓楽街といえば流川(ながれかわ)ですが、ホテルから徒歩圏内でその夜の街も満喫できます。流川といえばやはりお好み焼きでしょうか。つけ麺もご当地ものがあり大人気。麺とキャベツなど野菜ものったヘルシーな一皿で、辛いつけだれでいただきますが(写真)、本場の味となれば一度は試したいもの。その他、牡蠣に瀬戸内の海鮮までまるごと楽しめるグルメエリア・流川を存分に楽しめるホテルといえます。ドーミーインは夜鳴きそばという夜食ラーメンが人気ですが、飲んだ〆という点でも流川をロケーションとするドーミーイン広島ANNEXの夜鳴きそばは別格の味わいかもしれません。


◆天然温泉 芸州の湯 ドーミーイン広島ANNEX
住所:広島県広島市中区田中町5-9
電話:082-541-5489

2つの繁華街から徒歩圏内、洗練された空間広がる「ザ ロイヤルパークホテル 広島リバーサイド」

広島中心部に位置しリバーサイドに映える「ザ ロイヤルパークホテル 広島リバーサイド」。全体として清潔感と機能性、スタイリッシュさが光りますが、色遣いの美しさによる効果も大きいでしょう。移りゆく広島の自然と四季折々の美しい色合いをテーマに表現した内装で、シンプルにして壁紙や調度品のカラーリングが優しい雰囲気を醸し出します。

ホテルは広島市街の代表的な流れ・猿猴川(えんこうがわ)に面しており、レストランスペース「ザ リバーサイドカフェ」は、気候が良ければオープンエア的な開放感に溢れる人気のダイニング・カフェで、テラスを抜ける風を感じながらの食事やティータイムは最高の気分。ザ リバーサイドカフェで供される朝食は、和洋充実した内容で、たとえば穴子飯など広島産の食材を取り入れたメニューもあり、朝から広島気分が盛り上がります。中でも驚くのがもみじ饅頭。ご存じ広島名物でお土産の定番です。食後のコーヒーによく合います。

広島の繁華街は大きく、広島駅エリアと八丁堀エリアに分かれます。駅ビルや商業施設が密集する広島駅周辺、百貨店や飲食店など広いエリアに集まっている八丁堀というイメージですが、八丁堀へは広島駅から徒歩だと遠く、ひろでんにて向かうのが吉ですが、実はこのホテルは広島駅と八丁堀の中間的場所にあります。広島駅からも八丁堀方面へも徒歩圏内であり、両方のエリアを欲張りに楽しめる立地。都市の利便性を享受しつつ非日常感を求める旅にピッタリのホテルといえるでしょう。


◆ザ ロイヤルパークホテル 広島リバーサイド
住所:広島市中区上幟町7-14
電話:082-211-1111

近年ラグジュアリー感が増す、G7広島サミット主会場「グランドプリンスホテル広島」

広島市街地のホテルを紹介してきましたが、最後に紹介するのは広島港方面の宇品島(うじなじま)に位置する「グランドプリンスホテル広島」です。市の中心部から5~6km離れており車でのアクセスが基本。広島高速で向かうと広島市街は通過し、広島港のある宇品で降り更に宇品島の突端まで走るとホテルが見えてきます。広島港や江田島方面の海を望む風光明媚という点にフィーチャーしたホテルで、G7広島サミットの主会場でもあります。

近年リニューアルも進み、クラブラウンジ・プリンスクラブフロア設置などラグジュアリー感も高まってきました。クラブラウンジは中国・四国地方最大級で、充実したサービスも魅力です。宿泊した際のカクテルタイムオードブルには牡蠣があるなど、地域色も豊か。ホテルディナーのおすすめは、人気のダイニングとして有名な最上階ブッフェではなく「中国料理 李芳」。素材と味わいに極限まで気遣った中国料理(写真)が堪能できます。

上述した八丁堀や流川といった繁華街から徒歩圏内、はホテル選びの際のポイントですが、市の中心部から離れたグランドプリンスホテル広島をセレクトする理由はズバリ「牡蠣小屋」です。市街地からの路面電車終点となる広島港。その目の前には通年で営業している人気の牡蠣小屋があり、グランドプリンスホテル広島からなら至近で気兼ねなくタクシーでアクセスできるのです。左党としてはやはりビールや白ワインなどと合わせたい焼き牡蠣だけに運転は避けたく、このホテル立地は相当ツボであります。ホテルの紹介から少し離れてしまって恐縮ですが、ホテル選びは個々人のお気に入りスポットがその理由になることもまた事実でしょう。

グランドプリンスホテル広島

広島県広島市南区元宇品町23-1

グランドプリンスホテル広島

今回は広島市エリアに注目しましたが、宮島エリアにも多くの宿泊施設がありますし、広島県全体でみれば呉や尾道などシーサイドの魅力溢れる街もあります。風光明媚なスポットの多い広島と多彩なホテルは人々を惹きつけ、今日も多くの旅行者が訪れます。

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#ホテル #宿 #瀧澤信秋 #広島市 #G7サミット

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ホテル評論家 瀧澤信秋

ホテル評論家

瀧澤信秋

1971年生まれ。ホテル評論家、旅行作家。国内ホテルを対象に、利用者目線やコストパフォーマンスを重視した取材調査、評論、批評を行う。財団法人宿泊施設活性化機構理事、一般社団法人宿泊施設関連協会アドバイザリーボードを務めるほか、多数メディアでも幅広く活躍。著書に『辛口評論家、星野リゾートに泊まってみた』(光文社新書)など。 (プロフィール画像撮影:片桐圭)

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