九州は焼酎だけじゃない! 佐賀に根付く日本酒文化とは

佐賀県

2023.04.14

LINEでシェア
はてなでシェア
pocketでシェア
九州は焼酎だけじゃない! 佐賀に根付く日本酒文化とは

九州といえば焼酎をイメージする方が多いと思いますが、佐賀県には日本酒文化が根付いているとのこと。なぜ焼酎ではなく、日本酒がよく飲まれているのでしょうか? 調べてみると「The SAGA 認定酒」や「佐賀県日本酒で乾杯を推進する条例」など、気になる言葉がたくさん出てきました。

目次

閉じる

厳正な審査のもとに選ばれる「The SAGA 認定酒」

日本酒文化を広めるために制定された「佐賀県日本酒で乾杯を推進する条例」

佐賀県の日本酒について牟田夫妻に聞いた

動画でも武雄市のお酒を紹介しています

厳正な審査のもとに選ばれる「The SAGA 認定酒」

佐賀県では、日本酒(純米酒)と焼酎(本格焼酎)を対象に「佐賀県原産地呼称管理制度」というものを用いて、いいお酒の認定をしています。なぜならより高い品質のお酒を、消費者に飲んでもらいたいという思いがあるため。次の3つの条件をクリアすると「The SAGA 認定酒」として認定されます。

1.佐賀県産の原料と水を100%使用していること
2.佐賀県の蔵元が醸造・蒸溜していること
3.味や香り、バランスに優れ、味覚審査で合格した純米酒・本格焼酎であること

有効期限は認定された日より1年間。年に2回(春と秋)行われる認定会で決まります。日本酒文化を推している佐賀県ならではの取り組みです。

日本酒文化を広めるために制定された「佐賀県日本酒で乾杯を推進する条例」

もともと日本酒がよく飲まれていた佐賀県がさらに日本酒文化を根付かせるため、2013年に古川前知事が制定したのが「佐賀県日本酒で乾杯を推進する条例」。過去に市の単位で「日本酒乾杯条例」が制定されたところはありますが、県として条例が制定されたのは佐賀県が初めてです。佐賀県産の日本酒を飲んで酒造業の発展、郷土愛を深めることが狙い。「佐賀県日本酒で乾杯を推進する条例」が佐賀県の日本酒文化の醸成につながっています。

佐賀県の日本酒について牟田夫妻に聞いた

牟田酒造場の牟田ご夫妻

牟田酒造場の牟田ご夫妻

佐賀県では日本酒がよく飲まれていることがわかりましたが、なぜここまで日本酒が飲まれているのか、それだけではなく、佐賀県の日本酒にはどんな特徴があるのかを伺うべく、武雄市にある牟田酒造場の14代目社長・牟田勝浩さんにインタビューしました。牟田酒造場とは武雄市で約400年続く、市内に現存する唯一の酒造です。

牟田酒造場14代目社長・牟田勝浩さん

牟田酒造場14代目社長・牟田勝浩さん

――佐賀県で日本酒が主流になったのは、なにか理由があるんでしょうか?

「佐賀県が佐賀藩だったころ、藩主が財政立て直しを含め、酒造りを奨励されたと聞いています。佐賀平野の良質な米、そして脊振山系・太良山系・天山山系のいい水が広がったことで酒造りが広がり、水質に合わせた酒を造る酒造場が各地にできました。どこの酒造場も皆さん頑張っています。九州は焼酎のイメージですが、全国でも日本酒消費量が常にベスト15位以内に入るのも、そのような理由ではないでしょうか」

牟田酒造場で売られている酒

牟田酒造場で販売しているお酒

――佐賀県で飲まれている日本酒の特徴を教えてください。

「佐賀県の酒は甘口のものが多いです。代表的なのが東長さんや五町田酒造さん。東長さんのお酒はマッカーサーが愛飲していたようです。いずれにしても甘い酒が多いなか、皆さん切磋琢磨し、富久千代酒造さんからはインターナショナル・ワイン・チャレンジ SAKE部門の最高賞を受賞した“鍋島 大吟醸”を出していますね。また、馬場酒造さんの“能古見”は多くの方に評価されています。光武酒造さんもさまざまなバリエーションで多くのお客さまがいるそう。ほかにも素晴らしい酒造場がたくさんありますが、佐賀産の日本酒は全国でも高品質な酒と確信しております」。

動画でも武雄市のお酒を紹介しています

「お酒とおつまみを楽しむ“飲み旅”から、その町を知る」をテーマに、町の魅力や飲み旅の楽しみ方を深掘りしていく動画番組「飲み旅-NOMITABI-チャンネル」でも武雄市を特集しています。東海オンエアのゆめまるさんと土佐兄弟の有輝さんが、武雄温泉をはじめとした市内の観光スポットを訪れ、名物でもあるちゃんぽんなど、武雄グルメを楽しみながら、武雄市の飲み旅を楽しみます。

Related Tag

#日本酒 #佐賀県 #武雄市 #飲み旅

Author

編集部 シラタ

編集部

シラタ

あまり関西弁は出ませんが生まれも育ちも兵庫県、生粋の関西人です。今年こそは沖縄の海に潜りたい。旅色LIKESのことならお任せください!

Articles

編集部 シラタ

大震災を機にUターンしておむすび屋を開業した店主・栃本さんに聞く、新たな一歩を踏み出す福島県浪江町が持つ魅力とは

編集部 シラタ

羽田美智子さんが町のあたたかさに触れる 『月刊旅色2024年3月号』が公開!

編集部 シラタ

美肌は1日にしてならず。高梨臨さんの【旅グッズ】4選

New articles

- 新着記事 -

GWは混雑回避! 旅色LIKESメンバーや著名な連載作家からゆったり旅する術を学ぼう
  • NEW

全国

2024.04.27

GWは混雑回避! 旅色LIKESメンバーや著名な連載作家からゆったり旅する術を学ぼう

tabiiro 旅色編集部

旅色編集部

tabiiro

北陸の隠れた観光地・高岡を路面電車でのんびり ご当地グルメも味わう大人旅のススメ
  • NEW

富山県

2024.04.27

北陸の隠れた観光地・高岡を路面電車でのんびり ご当地グルメも味わう大人旅のススメ

旅色LIKES メンバー

メンバー

旅色LIKES

「これからの沖縄・那覇観光は“何度来ても楽しめる”がキーワード」 沖縄観光コンベンションビューロー 黒島伸仁さんインタビュー
  • NEW

沖縄県

2024.04.25

「これからの沖縄・那覇観光は“何度来ても楽しめる”がキーワード」 沖縄観光コンベンションビューロー 黒島伸仁さんインタビュー

編集部 ヨシカワ

ヨシカワ

編集部

沖縄のソウルフード「ブルーシール」って結局なに!? 県民に愛される理由を聞いてみた
  • NEW

沖縄県

2024.04.25

沖縄のソウルフード「ブルーシール」って結局なに!? 県民に愛される理由を聞いてみた

編集部 ヨシカワ

ヨシカワ

編集部

“スタッフが魅力”のホテルサンパレス球陽館に聞く、覚えられるホテルの秘訣
  • NEW

沖縄県

2024.04.25

“スタッフが魅力”のホテルサンパレス球陽館に聞く、覚えられるホテルの秘訣

編集部 ホソブチ

ホソブチ

編集部

武田梨奈さんと初夏の陽気に包まれた沖縄・那覇へ『月刊旅色2024年5月号』
  • NEW

沖縄県

2024.04.25

武田梨奈さんと初夏の陽気に包まれた沖縄・那覇へ『月刊旅色2024年5月号』

編集部 ヨシカワ

ヨシカワ

編集部

More

Authors

自分だけの旅のテーマや、専門的な知識をもとに、新しい旅スタイルを提案します。

tabiiro 旅色編集部

tabiiro

旅色編集部

旅色LIKES メンバー

旅色LIKES旅色LIKES

メンバー

編集部 ヨシカワ

編集部

ヨシカワ

編集部 ホソブチ

編集部

ホソブチ

甲信&ドライブ旅 みっちゃん

甲信&ドライブ旅甲信&ドライブ旅

みっちゃん

LIKESレポーター ERI

LIKESレポーターLIKESレポーター

ERI

女子旅 ほしこ

女子旅女子旅

ほしこ

建築史家 倉方俊輔

建築史家

倉方俊輔