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FOCAL[フォーカル]

浪江町が誇る名産品ガイド

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海に山に、そして川。美しい豊かな自然に囲まれた浪江町には、農作物や海産物、草花、さらには加工品に至るまで、さまざまな名産品がずらり。震災から約13年。このまちに住む人々の暮らしは大きく変わりましたが、復興への思いを胸に再び町へと戻ってきた事業者や、新たな名産品づくりに取り組む人々が増えています。土地の文化を象徴する伝統の味から、ちょっと目新しいものまで、浪江町が誇る名産品に触れてみませんか?

文/藤村実里(ホワイトノート)

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トルコギキョウ

地域農業の再生に取り組んでいる浪江町で、震災後に栽培が始まったトルコギキョウ。温暖で日照量が多い浜通りの気候と、高冷地の日較差によって生み出された花は、白やピンクなどさまざまな色が咲きます。今では年間約10万本を作付けし、出荷量は全国7位。海外からも高評価を得ています。「希望」という花言葉から“復興のシンボル”としても親しまれ、可憐でふんわりとした咲き姿に、発色の良さが際立つトルコギキョウは、浪江町の新たな特産品として注目されています。

トルコギキョウ
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鈴木酒造店 清酒磐城壽

江戸時代より酒づくりを生業としてきた鈴木酒造店は、浪江産の米と水を使い、品質にこだわった酒づくりをしています。建物が津波により流失した影響で、一度は酒づくりを中断しましたが、保管されていた酒母をもとに山形県長井市で再開。2021年に再び、浪江町でもスタートさせました。代表銘柄である「磐城壽(いわきことぶき)」は、常に命の危険と隣り合わせの暮らしを送る漁師たちに縁起が良いとされたことからその名がついた酒。阿武隈山系から流れる高品質の水から生み出される綺麗な味わいは、町が世界へ誇る伝統の味です。

鈴木酒造店 清酒磐城壽
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柴栄水産  しらす

請戸漁港で揚がる海産物の中でも特に人気の高いしらすは、豊かな香りとしっとりふわふわとした食感が特徴。明治30(1897)年創業の柴栄水産は、揚げたての鮮度のいい状態で加工を行い、上質で健康的なしらすをつくっています。看板商品は、水分量約25%まで乾燥をさせた「極上ちりめん(上乾しらす)」。通常のしらす干しよりも水分量が少ないため歯応えがあり、噛めば噛むほど口の中に味わいが広がります。塩分控えめで優しい味わいは、小さな子どもから大人まで、みんなに愛される逸品です。

柴栄水産  しらす
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石井農園 えごま油

「食べると10年長生きできる」と言われ、県内では“じゅうねん”と呼ばれているえごまは、古くから郷土料理として親しまれてきました。そんなえごまの実を自家栽培し、添加物などを一切使わずに全て手作業で育てているのが石井さんご夫妻。除染のために一度は痩せ細った土地で2017年、栽培を再びスタートしました。えごまの力で人々を健康にしたいという思いが込められています。豆腐や納豆、おひたしにかけて食べるなど、楽しみ方はさまざま。自然の力が生み出す風味豊かな香りとコクを味わってみましょう。

石井農園 えごま油
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サムライガーリック

株式会社ランドビルドファームの吉田さやかさんが生産したブランドニンニク、その名もサムライガーリック。先代が残した土地を次世代に残していきたいという思いから、2021年にニンニクづくりを始めました。1000年もの歴史がある福島県の伝統行事「相馬野馬追(そうまのまおい)」に代々携わる吉田さん一家。生産には共に暮らす馬の堆肥を活用し、土壌改良から取り組むことで栄養価の高いニンニクを育てています。こぶし大ほどのニンニクは香り豊かで、常磐もののカツオにすりおろして醤油で、または地元野菜を使ったアヒージョとして食べられることも。地場食材との相性もぴったりです。

サムライガーリック
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この町で奮闘する生産者の真心がたっぷりこもった名産品は、浪江の「今」を知るきっかけになるかもしれません。ふるさと納税を通して、新たな魅力に触れてみませんか? きっとパワーをもらえるはずです!

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