脊振山系、城原川の良質な水と佐賀平野の小麦、そして豊富な水量を活かした水車の活用と、製麺業に適した風土により、そうめんづくりが盛んになりました。神埼そうめんは、コシの強さと喉ごしの良さが持ち味で、2006年には「地域ブランド第1号」として認定されました。発祥は江戸時代で、小豆島からやって来た修行僧が長崎街道の神埼宿で病により倒れた際、地元の商人が手厚く看病し、そのお礼として手延べそうめんの秘法を伝授したのがはじまりなんだとか。夏は冷やしそうめん、冬はにゅうめんと、1年を通して楽しめます。

江戸時代、長崎県から福岡県小倉まで砂糖を運ぶ「長崎街道シュガーロード」が佐賀を経由していた関係で、さまざまな銘菓が誕生。養鶏や農業が盛んだった背景もあり、プリン専門店だけでなく、老舗すし店、養鶏農家、いちご農家などもプリンづくりに励んでいます。なかでも話題になっているのが、プリンの材料やレシピづくりに協力した奥様方の名前が商品名になっている「人妻プリン」。昭和39年創業の老舗すし店・神埼やぐら寿司の女将が茶碗蒸しのノウハウを活かして考案したプリンで、佐賀県産牛乳と地元の上質な卵を使用した濃厚な味わいが魅力です。

神埼銘菓の「ひしぼうろ」と、神埼市民の健康維持を目的に作られた「神埼桑菱茶」を組み合わせた新名物が「くわびしぼうろ」。神埼市産の和桑葉・和菱外皮100％の神埼桑菱茶の粉末を、ひしぼうろの生地に練り込んだお菓子です。ふわふわしっとり、口どけのいい食感で優しい甘み、そしてお茶の香りがふわっと漂います。神埼桑菱茶は、ヒシポリフェノールが多く含まれていてノンカフェイン、渋み・苦味のない飲みやすい味。健康への配慮もできる和菓子はお茶といっしょにおやつとして食べるだけでなく、朝食としてもおすすめです。

佐賀県産米粉を使ったグルテンフリースイーツ専門店「5x5rolls（コメコロールズ）」のロールケーキ。佐賀県産100％の米粉と卵を使用していて、小麦アレルギーの方にも喜ばれています。保存料、着色料は不使用、米粉の持つやわらかい食感と優しい味わいが特徴です。「佐賀の魅力を伝えるため、佐賀の食材と組み合わせたい」と、神埼の特産品・桑菱茶を使ったロールケーキも。ノンカフェインかつポリフェノールたっぷりの桑菱茶は、抹茶のような味わいで、そのまま飲んでもおいしい桑菱茶をロールケーキに仕立てています。