歴史の大きな舞台に幾度も登場してきた吉野町。歴史深い寺社仏閣や世界遺産、文化遺産など、巡れば巡るほど歴史の重みを感じます。今回は吉野町ならではのグルメもたっぷりご紹介。歴史と文化、そして自然の恵。魅力がぎっしり詰まった吉野の町を山本美月さんと旅しました。
写真/福井麻衣子 文/田幸宏美 ヘアメイク/北 一騎 スタイリスト/黒崎 彩
※新型コロナウイルスの影響により、施設の営業状況が変更になっている場合があります。最新の公式情報をご確認ください。
歴史の大きな舞台に幾度も登場してきた吉野町。歴史深い寺社仏閣や世界遺産、文化遺産など、巡れば巡るほど歴史の重みを感じます。今回は吉野町ならではのグルメもたっぷりご紹介。歴史と文化、そして自然の恵。魅力がぎっしり詰まった吉野の町を山本美月さんと旅しました。
写真/福井麻衣子 文/田幸宏美 ヘアメイク/北 一騎 スタイリスト/黒崎 彩
※新型コロナウイルスの影響により、施設の営業状況が変更になっている場合があります。最新の公式情報をご確認ください。
関西国際空港からレンタカーで約1時間30分。今回の宿・芳雲館へ車を置いたら、趣あふれる町並みを散策しつつランチタイムへ。豆富茶屋 林 中店では吉野山のおいしい水と、こだわりの国産大豆でていねいに作られた豆腐料理をいただきます。おすすめは湯豆腐。まろやかな軟水と豊かな大豆の風味が味わえます。山本さんも熱々の湯豆腐を染み入るように食べていました。
[DATA]
住所/奈良県吉野郡吉野町吉野山551
電話/0746-32-5681
時間/9:00~17:00
定休日/火・水曜日 ※4月、11月は無休
吉野山のシンボルを
訪ねて
お腹を満たしたら次に目指すは金峯山寺。吉野山から続く山々は金の御岳(かねのみたけ)、金峯山(きんぷせん)と称され古代から親しまれてきました。2004年には紀伊半島南部の3霊場、吉野大峯・高野山・熊野三山と、それらを結ぶ参詣道が「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界文化遺産に登録。本堂の国宝・蔵王堂と国宝・仁王門、大峯奥駈道も中核資産に登録されました。荘厳な文化遺産からは歴史の重みが感じられ、春には咲き誇る桜を、秋には一面に広がる紅葉と一帯に広がる四季折々の表情が楽しめます。山本さんも金峯山寺の本堂に入ると、高い天井や本堂を支える太い柱に興味津々。
[DATA]
住所/奈良県吉野郡吉野町吉野山2498
電話/0746-32-8371
時間/8:30~16:00
拝観料/大人1名800円 ※ご開帳期間は大人1名1,600円
※金峯山寺蔵王堂内は特別に許可を得て撮影しています。
吉野の桜を閉じこめた
心ときめく和菓子を堪能
吉野山仁王門前に位置する萬松堂。明治時代から吉野詣の参拝客に愛されてきた和菓子店です。一番人気の草餅は、添加物を使わずよもぎの風味がたまらない豊かな味わい。また、寒天に桜の花びらと美しさをまるごと閉じこめたさくら羊羹は、日持ちするのでお土産に適した逸品です。おいしくて写真映えも間違いなしの、可愛らしい和菓子を堪能して。
[DATA]
住所/奈良県吉野郡吉野町吉野山448
電話/0746-32-2834
時間/8:30~17:00 ※桜の開花時期は 8:30~19:00
定休日/火曜日
人と技術、歴史に裏付けされた
郷土料理をお土産に
旬を逃さずに水揚げされた店専用の鯖に吟味した国産米と素材選びに一切の妥協をせず、ていねいな製法で作った寿司を柿の葉で包んだひょうたろうの柿の葉すし。店主おすすめは脂ののった鯖。海がないからこそ誕生した郷土料理には、先人たちの知恵と工夫が詰まっています。作った翌日が一番おいしいという柿の葉すしには、待つという楽しみも。
[DATA]
住所/奈良県吉野郡吉野町吉野山429
電話/0746-32-3070
時間/9:00~16:00
定休日/月曜日 ※月曜が祝日の場合はその翌日
和の風情あふれる
老舗旅館でくつろぐ夜
吉野山の真ん中、中千本公園の高台にある景勝の宿 芳雲館。窓からは春の桜をはじめ、新緑、紅葉、そして雪景色と四季折々の表情をみせる吉野山の景色をゆったりと眺めることができます。天候よっては雲海が見られることも。都会の喧騒を離れてゆっくりと過ごせる、落ち着きと趣のある宿です。
[DATA]
住所/奈良県吉野郡吉野町大字吉野山2340
電話/0746-32-3001
時間/チェックイン15:00〜、チェックアウト〜10:00
吉野山の麓に鎮座する吉野神宮。明治22年(1889年)に明治天皇により創建され、後醍醐天皇が祀られています。昭和7年(1932年)に改築され本殿、拝殿など全て檜造り。荘厳な雰囲気がありながらも、参拝者を心あたたかく迎えてくれます。関東からもひとり旅で訪れる人も多いのだとか。山本さんは境内をくまなく散策し、拝殿では静かに手を合わせていました。またカラフルな猪目守を前に、どれにしようと悩んでいましたが鮮やかな赤をチョイス。
[DATA]
住所/奈良県吉野郡吉野町吉野山3226
電話/0746-32-3088
時間/8:30~17:00
拝観料/無料
神秘的な湖上から
吉野の自然を堪能
2020年7月に完成した津風呂湖カヌー競技場施設。吉野産の材木をふんだんに使用した施設で、奈良県唯一のカヌー競技場。周りを囲む緑が映る湖面が美しく、ダム湖ゆえに水深が深く神秘的な景色が広がります。波の少ない穏やかな湖面なので、初心者でも安心です。吉野の大自然を湖上から眺めてみては?
[DATA]
住所/奈良県吉野郡吉野町平尾491-5
電話/0746-39-9085
時間/9:00~17:00
定休日/月曜日・火曜日(祝日の場合はその翌日)祝日の翌日、年末年始(12月28日~1月4日)
料金/カヌー艇(1人乗り)1艇1時間400円 ※事前申請必須
おとぎ話に出てきそう?
山の中に佇むカフェへ
林業が盛んな吉野の地らしく木々に囲まれたコンフィチュールカフェ「ナラヤマソウ」。コンフィチュール作家・東 史(アヅマ フミ)が、祖父との思い出がたくさん詰まった離れを改装しカフェをプロデュース。料理の全てにコンフィチュールを使ったオリジナルメニューが味わえます。厨房から漂う料理の香りに、おなかがすいた~と山本さん。
[DATA]
住所/奈良県吉野郡吉野町柳881
電話/0746-35-7003
時間/11:30~16:30
定休日/不定休(冬季休業1月~3月中頃まで。2023年は3月18日からの予定)
支払い/現金のみ
100年変わらない製法で
じっくり熟成された調味料
吉野の地に流れるきれいな水と空気に恵まれ、先人の知恵と技を受け継ぐこと100年あまり。昔ながらの木製の17本の仕込み桶を設け、蔵つき酵母と厳しい寒暖差が、梅谷醸造元の味噌と醤油を一層おいしく引き立てます。100年使いつづけているという吉野杉の大樽は圧巻。山本さんもその大きさに驚いていました。併設のショップには味噌や醤油、ポン酢などが販売されています。一番人気はポン酢だそう。
[DATA]
住所/吉野郡吉野町宮滝262-2
電話/0746-32-3206 フリーダイヤル:0120-39-3206
時間/月~金8:00~19:00、土日祝9:00~19:00
定休日/水曜日
吉野の自然と水が育む
希少な味を求めて
旅の最後は、吉野を代表する蔵元のひとつ美吉野醸造へ。恵まれた自然で育まれた上質な杉材からなる酒桶に、吉野のきれいな水と空気、選び抜いた素材で醸造したのが「百年杉 木桶仕込み」。毎年秋分の日まで貯蔵熟成してからの出荷という年間、約1000本の限定醸造。この土地ならではの恵が詰まった希少な酒は、一度は味わっておきたい逸品です。お土産に、そして贈答品としても喜ばれます。
[DATA]
住所/吉野町六田1238-1
電話/0746-32-3639
時間/9:00~17:00
定休日/なし ※年始・臨時休業あり