写真家・山田大輔さんと“まだ知らない川越をさがして”小江戸川越フォトウォーク

旅色LIKESレポーターのERIです。10月28日にわたしの住む埼玉県の川越市で旅色LIEKSイベント「写真家・山田大輔に教わる写真講座」が開催されました。「まだ知らない川越を撮る」をテーマに撮影のポイントを学び、小江戸とよばれる趣ある町並みのなかフォトウォーク、撮影した写真を山田さんに講評していただくというイベントでした。充実した一日をレポートします。
目次
旅先のまちを撮り続けるカメラマン・山田さん

ローカルの魅力を発掘する「旅色FO-CAL」、埼玉県川越市特集や「月刊旅色」を担当しているほか、「ブラタモリ」(NHK)のスチール撮影をしている山田さん。素敵な優しいまなざしと笑顔とは裏腹に、がっつりと鍛え上げられた体格。これには秘密がありました。
イベントが行われたのは10月28日(土)11:00~16:00。「まだ知らない川越を撮る」をテーマに川越市役所の会議室で撮影ポイントを教わり、実際に小江戸のまち並みに出てフォトウォーク、その後撮影した写真を山田さんに評論してもらう、というものでした。
撮影のポイントは「見方を変える」
座学では、今まで山田さんが撮影した作品を見せていただきながら、気をつけていることや意識していることなどを教えていただきました。
1. 必ず振り返り、何度も行ったり来たりする
北から南に歩いた道を、南から北に歩いてみたときに、通りの見え方が変わることがあり、見えていなかったものに目が行くことがあります。まっすぐ前を向いて探し続けることはあっても、振り返ったことはあったかな……。確かに川越も振り返ってみると、観光客がより多く見えたり、実は青空が抜けて見えたりする場所もあって納得しました。
2. カメラの構える位置を変えてみる
小学生の身長と大人の身長とでは、同じように胸の前にカメラを構えても視点が違います。カメラを下に置くことで通りを広く見せることができたり、高くすると気づかなかった屋根の柄などが見えてきたりします。さらに光も意識すると街の印象がさらに変わることも。
ほかにも、今まで自分が撮影しようとカメラを構えた瞬間や写真を思い返してみると、だんだんと自分の撮りたいテーマが見えてくることなど、様々なポイントを教えていただきました。
まだ知らない川越を探して蔵造りのまち並みへ
川越のシンボル「時の鐘」や蔵造りのまち並みは文化財となっており、迫力のある屋根瓦や、重厚な蔵造りの建物は見事。昭和レトロな建物がcafeや店舗になっていて散策も楽しいです。徳川家ゆかりの川越大師 喜多院(きたいん)や、川越氷川神社などもあり見所満載!

観光客でにぎわう蔵造りのまち並み
またイベント当日は、天気がよく土曜日ということもあり、小江戸のまち並みは観光客で賑わっていました。「まだ知らない川越」を探しながら歩き回っているとフォトウォークの60分はあっという間に過ぎていきました。
川越産業観光館「小江戸蔵里(くらり)」に集合。こちらは明治時代に建てられた酒造の蔵を改修した施設で、お土産や埼玉の蔵元の日本酒を飲み比べできる「ききざけ処」などがあります。
参加者みんなで煙突の跡を撮影
広場の丸い石畳は酒造の煙突のあった場所だと川越市役所の北條さんに教えていただきました。こんな素敵な場所ができたなんて知らなかった。わたしにとって、ここが「まだ知らない川越」でした(笑)。
◆小江戸蔵里
住所:埼玉県川越市新富町1丁目10-1
電話:049-228-0855
営業時間:店舗によってことなります。詳しくは公式ホームページをご確認ください。
動きのあるものは後ろ向きに歩きながら撮影することもあるそう。私が興味を示した“なんでもないような石”を「例えば~」と、実際に撮影しながらテクニックを見せてくれました。中腰になったり立ったり座ったりも続けていて、マネしてみると結構足にきました……。
「たまに映像に映り込んでしまって怒られる」と、笑って話されていましたが、ベストショットを探すために常に動き続けているのだなと学びました。鍛え上げられた身体はそのためなのだと納得。撮影のために体幹を常に鍛えられているそうです。
レビュー会で山田さんからアドバイスをいただく
撮影を終えて川越市役所に戻ってからは、レビュー会。たくさん撮った中から1枚提出し、山田さんから評論をいただきました。
「まだ知らない川越」というお題なのでわたしの中では、少し川越らしさがあり、興味をひかれた場所をと選定。山田さんがいっていたいろいろな場所に目を向けるということを参考に、看板がおもしろいなぁと思って撮影しました。
山田さんからは「今日のいい天気が活かされた写真でいいと思います。もう少し左の方から角度を変えて全体の構図を意識して撮るともっといいかな」とアドバイスをいただきました。全員に丁寧にレビューしてくれた山田さん。どれも個性のある写真で素晴らしく、楽しさが伝わってご自身もすごく楽しめたという総評もいただたきました。
「その場所を楽しむ」ことで撮り方が変わった

旅色LIKESの写真講座は4回目の参加となりました。学びを重ねることで少しずつですが、写真の撮り方が変わってきました。素晴らしい講師の方々からの学びが受けられることが魅力です。今回のイベントで印象的だったのは「その場所を楽しむ」という一言でした。ただ写真を撮るだけではなくその場所を楽しむことで撮影も旅も楽しくなる。イベント中もずっと物腰柔らかく優しい印象だった山田さん。だからいい写真が撮れるのだなと、わたしは、すっかり山田大輔さんファンになってしまいました。これからも構図や光を意識しながら、振り返ったり、行ったり来たり、体をたくさん使っていこうと思います。楽しいお話と素敵な写真と丁寧なアドバイスをありがとうございました。
山田大輔さんが撮影した“まだ知らない川越”
山田さんがイベント当日に撮影した写真です。
川越を旅するときは「旅先納税」を!
今回のイベントは、川越市役所のご協力もありました。川越の歴史も教えていただき、川越市役所の北條さん、吉田さんからも川越愛が伝わりました。久しぶりに来た川越がこんなに素敵なまちになっていることを知り、埼玉県民としてたくさんの人にまちの魅力が広がることを願っています。
現在、川越市では関東初となる新しいふるさと納税「旅先納税」が始まりました。返礼品として、納税先の市区町村で使える電子チケットがもらえるというものです。旅の目的地を決めるきっかけつくりにもなり、旅好きにはうれしいシステム! わたしも実際に使ってみましたが、お得だなと感じました。これから使える店舗も続々と増えていくようです! ぜひ川越に行く際には、使ってみてはいかがでしょうか。