いわて北三陸で地球の神秘に触れる旅｜旬のエリアをフィーチャー［月刊旅色］2023年10月号

岩手県北部に位置する「いわて北三陸」は、巻頭特集でご紹介した洋野町はじめ、久慈市、野田村、普代（ふだい）村などで構成される、自然豊かなエリアです。リアス海岸が続く沿岸線は、奇岩や切り立った岸壁が連なり迫力満点です。また、“北限の海女（あま）”が活躍する久慈市の小袖海岸は、ドラマの舞台にもなった人気の観光地。沿岸部には「みちのく潮風トレイル」のルートが設定され、自然歩道も整備されているので、海景色を楽しみつつ歩いてみるのもおすすめです。ほかにも、鉱石「マリンローズ」の元となる天然石が採れる野田玉川鉱山を見学したり、水族館で海の生き物と触れ合ったりと、いわて北三陸ならではの貴重な体験が盛りだくさん。充実した秋の一日を満喫しましょう。

文／合津玲子

ACCESS: ●JR東京駅 ⇒ 東北新幹線約2時間50分 ⇒ JR八戸駅 ⇒八戸線約1時間40分 ⇒ JR久慈駅; ●JR新大阪駅 ⇒ 東海道新幹線約2時間30分 ⇒ JR東京駅 ⇒ 東北新幹線約2時間50分 ⇒ JR八戸駅 ⇒ 八戸線約1時間40分 ⇒ JR久慈駅

普代村は北緯40度00分00秒地点にある村。東端ポイントであるアンモ浦展望台には、国民宿舎「くろさき荘」から262段の階段を降りると到着します。高さ100mを超える切り立った断崖や、断崖を太平洋まで一気に流れ落ちるアンモ浦の滝などが望め、ダイナミックな風景に感動必至です。

住所／岩手県下閉伊郡普代村第2地割
電話／0194-35-2111（普代村役場）

奇岩「つりがね洞」はじめ、入り組んだ地形が目を引く小袖海岸。「北限の海女」がいることでも知られ、かつてドラマで使われた白い灯台や監視小屋が残るほか、2017（平成27）年にリニューアルオープンした「小袖海女センター」では北限の海女に関する展示も楽しめます。

住所／岩手県久慈市宇部町
電話／0194-54-2261（小袖海女センター）

住所／岩手県久慈市宇部町
電話／0194-54-2261（小袖海女センター）

日本で唯一、バラ輝石（マリンローズ）が採掘される野田玉川鉱山を観光坑道として公開し、採掘作業の様子を機械や人形で再現しています。併設された「てしごと屋」では、神秘的な輝きが美しいバラ輝石を使ったアクセサリーなども購入でき、お土産にもぴったり。

住所／岩手県九戸郡野田村大字玉川5-104-13
電話／0194-66-7200（てしごと屋　マリンローズパーク）
時間／4～10月　9:30～17:00（最終入館16:00）、11～3月9:30～16:00（最終入館15:00）
定休日／火曜日、年末年始
入館料／大人700円、中・高校生500円、小学生400円
※団体割引20名以上

「のだ塩工房」では、野田港からくみ上げた地下海水を鉄鍋でじっくりと煮詰めるという、昔ながらの製法で塩づくりをしています。天然塩の製作現場は予約すると見学ができます。また、天然塩「のだ塩」は「国民宿舎えぼし荘」、「道の駅のだ」などで購入可能です。

住所／岩手県九戸郡野田村大字玉川第2地割62-1
見学予約電話／0194-78-2225（国民宿舎えぼし荘）
見学時間／10:00～16:00
定休日／土曜、日曜（要問合せ）
料金／見学無料

もぐらんぴあ水族館は豊かな三陸の海の生き物が観察できる水族館。土・日・祝日には、世界で唯一の「南部潜り」「海女の素潜り」実演をそれぞれ見学できます。海中を歩いている気分になれる「トンネル水槽」や幻想的な「クラゲ水槽」も人気。

住所／岩手県久慈市侍浜町麦生1-43-7
電話／0194-75-3551
時間／4～10月　9:00～18:00、11～3月　10:00～16:00
（実演は土・日・祝日のみ実施。南部潜り11:30～、海女の素潜り13:30～）
休館日／月曜日（休日の場合は翌日）
料金／一般700円、高校・大学生500円、小・中学生300円

「みちのく潮風トレイル」とは、青森県八戸市から福島県相馬市までの太平洋沿岸1,000キロを超える「歩いて旅をするための道」のこと。いわ北三陸は豊かな自然のなかでアドベンチャー感たっぷりのハイキングが楽しめます。特におすすめなのは普代村黒崎周辺のネダリ浜自然歩道。波打ち際を歩くことができ、断崖絶壁と大海原の描く絶景がたっぷり楽しめます。

電話／022-398-6181（NPO法人みちのくトレイルクラブ）