気持ちいい秋晴れのなか訪れた新見市。東京での暮らしとは真逆の、自然に囲まれた旅を通して「心が浄化された」と語る安斉星来さん。19歳の安斉さんにとって、初体験に満ちた1泊2日の旅を振り返ります。

――この2日間の旅の感想を率直に教えてください。

リフレッシュをさせていただいたっていうのが一番大きいですね。本当に心が浄化されたというか。仕事を忘れてしまうような、いい旅をさせていただけたな、と思いました。私は神奈川県出身で今、東京で暮らしているので、これだけ自然いっぱいな環境って非日常なんですよね。本当に緑に囲まれて気持ちよかったです。

――旅のはじまりとなった、鯉が窪湿原はどうでしたか？

ベンチがあったので、サンドイッチを持って行って、あそこでピクニックしたいですね。写真が趣味で、人物より風景を撮るのが好きなので、今度はカメラを持ってきて写真も撮りたいです。

――鯉の餌やりのとき、鯉に話しかけている姿が印象的でした。

鯉も動物も好きなんです。餌をあげていると、たくさん鯉が寄って来てくれたのが、私に沸いてくれてるみたいで楽しかったです。餌をもらいにきてるだけなんですけど（笑）。

あの池にはハート模様のある鯉がいるんですよね？ 今回は見つけられなかったけど、次来たときは必ず見つけたいです。

――今年7月にオープンしたばかりの「グランピングヴィレッジいぶきの里」にも伺いました。

グランピングは一度だけプライベートで行ったことがあります。山の麓にある広場みたいな場所だったので近くに緑がなかったんですけど、ここはテントのすぐそばが森。窓辺のハンギングチェアに揺られながら、外の緑を眺めているだけですごくリフレッシュできました。もう一日中あそこで寝ていたいくらい！

テントの隣にあるお部屋で、室内のグリルでバーベキューができるのはうれしい。天気を気にせず食事できるって安心ですね。

――夜になると星がよく見えました。

私、星大好きなんです。宿泊時のとっておきのご褒美ですね。

――満奇洞で見た、ライトアップされた鍾乳洞は神秘的でした。

すごかったですね。圧倒的な迫力を感じて、一言でいうと感無量。鍾乳洞はたぶん学生時代の修学旅行で見た記憶がうっすらあるんですけど、大人になった今の方が自然のパワーを感じますし、人間の一生は自然と比べると本当にささいな時間なんだなってしみじみ感じます。こういう体験こそ“非日常”ですよね。

鍾乳洞の形がハート型になった「恋人の聖地」にも行ったので、今回いっしょに新見に来た女性スタッフみんなの恋愛運が上がったらいいな。

あと個人的に思い出深いのは、撮影中スタッフさんや新見の方々が「かわいい」ってたくさんホメてくださったこと。実はすごくうれしかったです。素敵な土地と人と触れ合えて、自然と笑顔が出てきました。

――新見のグルメはいかがでしたか？

あの大粒のピオーネ、本当びっくりしました。大きいのに実がぎゅっと締まっていてむっちりしていて食べ応えがありました。口に入れて噛むと肉厚で果汁が弾ける感じ。皮をむいて食べるのが一般的らしいですが、私は皮ごと食べちゃいました。もっともっと味わいたかったです。

「手打ち蕎麦とフレンチのやな木」でいただいた千屋牛もおいしかったです。外がパリパリに焼いてあって、中がやわらかくて。ブルーベリーのソースと合わせるっておしゃれですよね。今まで食べたことなくて、新鮮でおいしかったです。

ふだんの旅先では、ホテルやお宿の中で食事を済ませることが多いけど、旅先でレストランを探してみるのもいいですね。

――「アーリーモーニング」ではアフタヌーンティーをいただきました。

あのスコーン、やわらかくて、すごく私好みの理想的な味でした。クリームの甘みも上品で、スコーンの甘みを引き立たせているみたい。いちごジャムをいっしょに食べることで、さらにおいしさが増していました。ロケーションもすごくよかった。大自然のなか、茶畑を見下ろしながら紅茶をいただくって贅沢ですよね。

――紅茶をお土産にしていましたね。

祖母がとても紅茶好きで、私が小学生の頃から毎朝、紅茶とパンを朝ごはんに出してくれていたんです。アールグレイ好きの祖母にはアールグレイと、撮影のときいただいた春摘みの紅茶を買いました。渋みのない、後味もすっきりしたおいしい紅茶でした。もうすぐ車の免許を取得できそうなので、私の運転で祖母を連れてきてあげたいです。

――知らない街を旅した感想を教えてください。

新見市はもちろん、岡山県に来たのも初めて。「ごはんがおいしそう」「ぶどうが有名なんだろうな」くらいの知識しかなかったんですけど、来てみたら素敵なところがたくさん！メジャーな観光スポット以外にも、まだまだ隠れたいいところがたくさんあるんだろうなって実感できました。

特に新見では、街の人のあたたかさをすごく感じました。面識がない人と顔を合わせて挨拶して、お話するのっていいなって。住んでみたいなと思うくらい好きになりました。東京で生活していると、こういった交流ってなかなかない。この旅を通して普段の自分はすごく気を張っていたんだなという気づきもあったので「ちゃんと頑張ってるよ」って自分をホメてあげたい。旅先での経験から、知らなかった自分に出会えました。