新見市は日本最古の血統を受け継ぐ希少な黒毛和牛・千屋牛が有名。ほかにも一級河川・高梁川の源流に位置し、清らかな水と自然に恵まれているため、“A級の食材”と呼ばれる、おいしい食材の宝庫です。ここでは、多彩なラインナップから今おすすめしたい5品を選びました。
文/西 倫世
新見市は日本最古の血統を受け継ぐ希少な黒毛和牛・千屋牛が有名。ほかにも一級河川・高梁川の源流に位置し、清らかな水と自然に恵まれているため、“A級の食材”と呼ばれる、おいしい食材の宝庫です。ここでは、多彩なラインナップから今おすすめしたい5品を選びました。
文/西 倫世
新見市内の各地で栽培されているニューピオーネは、“黒いダイヤ”と呼ばれることもある、高級ぶどう。巨峰とカノンホールマスカットを交配した品種で、甘さと酸味のバランスが良く、香りが濃厚です。新見市でおいしいぶどうが栽培できる理由は、果実の甘さを引き出す昼夜の寒暖差と、水はけがいいカルスト台地だから。また岡山県は全国に先駆けて種なしピオーネを栽培してきた背景もあり、県内のピオーネはほぼ種なし。果肉が締まっていて皮離れもしやすいため、食べやすさも抜群です。
キャビアといえば、チョウザメの卵。加熱処理して塩漬けにしたものが一般的ですが、新見市のキャビアは、非加熱・低塩分の生キャビア。高梁川の源流があり、地下からの湧水はカルスト地形特有の日本でも珍しい硬水なため、チョウザメの原産地に水質が近く養殖に向いている環境といわれています。そんな高梁川の澄んだ美しい水で卵から大事に育てたチョウザメを1尾ずつ検査し、最適な成熟度の卵だけを厳選してキャビアを作っています。養殖場の見学やキャビアの試食(予約制・有料)も可能。
寒暖差がある気候と水はけのよい石灰岩質の土壌でピオーネほか、マスカットや桃など果物の栽培に適した新見市。生食用のぶどうだけでなく、ワイン用のぶどうの栽培も盛んで、岡山県内でもワイナリーが集中。ワインがつくりやすい環境を整えた「ワイン特区」にも認定されています。市内には栽培から醸造までを行う気鋭のワイナリーが複数あり、国内外からの注目度も高いそう。自然豊かな新見育ちのぶどう100%のワインを味わってみてください。
おいしい日本酒づくりに欠かせない、水に恵まれた新見市は地酒も自慢のひとつ。全国で数々の賞を受賞した名杜氏が、酒米の最高品種といわれる山田錦と、岡山県原産で幻の酒米と言われたこともある雄町の2種の地元産の米、高梁川の源流にある神代川の水から地酒を生み出しています。特におすすめは、しぼりたての原酒を生のまま缶に詰めた、濃淳辛口の三光ひのくち。缶に入った日本酒はめずらしく、持ち歩きやすいので、お土産にもぴったりです。
紅茶の産地であるインドのダージリンに地形や気象条件が酷似した大佐山の大日高原では、紅茶を生産しています。紅茶農園にはカフェが併設され、紅茶やケーキ、ランチ、アフタヌーンティーなどを味わえます。季節に応じて、紅茶の文化・歴史、おいしい飲み方のワークショップ、紅茶畑での茶摘み、簡単な紅茶づくりなども体験でき、英国式の庭園の散策も可能。工場やティーバッグ加工の様子などを見学したり、お土産を買ったり、紅茶好きにはたまらない魅力が詰まっています。