My Delicious Story

小関裕太さんの“おいしい”話

東京都

2020.06.29

タベサキ

Text:Midori Shimokoshi　Photo:Yuji Kanno　Styling:Satoshi Yoshimoto　Hair&Make:MIZUHO

パンの虜になって10年、全国のパン屋を巡っています

大のパン好きで、特に食パンは僕の生活に欠かせません。好きになったのは10年ほど前。ミュージカル「テニスの王子様」の稽古でテニス合宿をしていたときに食べた食パンがきっかけです。

テニスの練習後、夕食までの間に小腹を満たすものを買いたくてコンビニまで歩いて行ったんですが、思ったよりも遠くて。30分ほど歩いて、着いた頃にはおなかがぺこぺこ。そこで手にしたのが食パンだったんです。運動後で空腹だったこともあり、しっかりとした小麦の味わいと豊かな風味に感動。今まで焼いたりジャムをつけたりして食べていたのがもったいないと思うくらい、そのまま食べる食パンのおいしさに気づいたんです。

それからはすっかり食パンの虜になり、高校生の時には親がホームベーカリーで作ったパンを１斤まるごと学校に持って行って食事の時間に関係なくずっと食べていました。いろんな食パンの食べ比べをして味や製法の違いを研究したこともあります。

今ではパン好きということが知れ渡っているようで、仕事で地方に行くとコーディネーターさんがその地域のパン雑誌とおすすめの食パンを用意してくださることがあるんです。いただいた雑誌から行きたいお店をリストアップして時間がある時に巡っています。パン屋めぐりは遠くへ行くときの楽しみのひとつですね。

僕にとって外での食事は
ご褒美の時間

シャツ15,000円（エムピーストア｜MPストア二子玉川ライズS.C.店 03-6431-0818）パンツ8,000円（リドム｜シアン PR 03-6662-5525）

お酒が好きなので、食事の際は「何を食べたいか」よりも「何を飲みたいか」を考えてメニューを選びます。最近は自宅でワインに合わせてイタリア料理に挑戦しました。パンとの相性もいいので、オリーブオイルを使った料理をよく作っています。

いつもは自宅でご飯を食べる僕にとって、外食は気の合う友人や尊敬する先輩と過ごすご褒美の時間。三浦春馬さんや高橋優さん、ナオト・インティライミさんなど会いたくなった時に僕からお誘いします。外食の際は和食のお店に行くことが多いですね。ゆっくりとお酒を飲みながらお話するのがとても楽しいです。

ご褒美時間といえば、去年の秋頃からキャンプを始めました。仕事終わりに１人でキャンプ場に行って、夕食を食べて、1泊してからまた仕事に向かうというスケジュール。キャンプ場の方と仲良くなって一緒に食事をすることもありましたね。メニューはその時食べたいと思ったものを頑張って創作します。石焼ビビンバが食べたい！と思ったときは、鉄板でビビンバを作りました。自然の中で美味しい料理と大好きなお酒をいただく、至福の時間です。今年は外出自粛の影響であまり行けていないので、秋頃にまたキャンプができたらいいなと思っています。

マイペースに楽しめる自由な１人旅が好き

昔から1人で遠出することが好きですね。初めての1人旅は中学2年生の時。とにかく南にいってみようと急に思い立ったんです。寝袋とパンを持ってひたすら歩いて、夜は川べりで寝て、起きたらまた歩いてと、初めての体験にワクワクしましたね。それ以降自分のペースでいろんな風景や土地の雰囲気を楽しむことができる1人旅が好きになりました。

写真を撮るのが好きなので、じっくり撮りたいものと向き合える時間も1人旅の魅力のひとつですね。誰かと一緒に旅行に行くとその間待ってもらうのが申し訳なくて。いい景色があるとそこに座って考え事をしたり、逆に急に思い立って郊外に行ってみたり、マイペースに楽しみたいタイプなんです。特に日本にはない景色を楽しめる海外旅行が好きでよく行きます。パンの本場フランスには行ったことがないので是非いってみたいですね。自転車のカゴにフランスパンを入れて優雅に街を走りたいと思います（笑）。

旅行先で思いがけない出来事にドキドキすることや、ゆっくりと自分と向き合うことで人生の経験値が上がっていると思うので、1人旅の時間は今後も大切にしたいです。

小関さんおすすめのベーカリーまるかじり

銀座 CENTRE THE BAKERY／僕が食パンを語る上で外せない、初めて訪れた食パン専門店です。しっとりもちもちの食感が大好きで、銀座のお店に並ぶこともあります。

choice.01

嵜本／味はもちろん小分けになっているかわいいデザインもポイント。お世話になっている方にプレゼントしたいと思える食パンです。

choice.02

乃木坂な妻たち／派手なパッケージと個性的な店名に衝撃を受けました。パンはクリーミーな優しい甘さが特徴。ふわっとした口どけがたまりません。

choice.03

Profile

俳優小関裕太　Koseki Yuta

1995年生まれ、東京都出身。2003年に子役としてデビューし、2006年からは『天才てれびくんMAX』のテレビ戦士として活躍する。その後、ドラマ『ごめんね青春！』や映画『春待つ僕ら』、2018年放送のドラマ『半分、青い。』など多くの話題作に出演。現在はNHKの語学番組『旅するイタリア語』でレギュラーを務めるなど幅広いジャンルで活躍を続け、人気を集めている。2020年10月16日には映画「みをつくし料理帖」の公開を控えている。