夏の風物詩・かき氷は世界中に広がるポピュラーなスイーツ。シャキっとした氷にシロップをかけた純和風から、ふわふわ食感の氷にトロ~リ濃厚な果実ソース、泡状に仕上げたチーズのエスプーマまで、アジア発の最新版をご紹介。キーンとする頭痛の解消法や、かき氷の歴史など、もっとおいしく食べられる豆知識もいっぱい。

いますぐ食べたい,世界のかき氷

宇治金時,しろくま,ゴーラー
日本,伝統と革新がミックス

ジャパニーズかき氷の王様といえば、やっぱり「宇治金時」。香り高い抹茶味の氷に、茹でたての白玉と小豆をこれでもかとトッピングした伝統的な一品です。続いて鹿児島産の「しろくま」。地元の喫茶店で生まれたご当地かき氷はフルーツや小豆を氷の上に散りばめ練乳で仕上げた、トロピカルな見た目が特徴です。そんな日本のかき氷文化に革新を与えたのがエスプーマ。泡状のムースでいちごや紫芋、マスカルポーネチーズを使ったティラミスなど味も斬新で、かわいい見た目とくれば、かき氷愛好家「ゴーラー」たちの心もわしづかみ!

パッピンス,台湾かき氷,ハロハロ
アジア各国,かき氷界の革命児

2016年頃にやってきた韓国の「パッピンス」は、感度の高い女子の間で大ブレイク! 大きな器にはパウダースノー状のさらさらなミルク氷が山盛りに。その上にマンゴーやスイカなどを大胆にのせ、ゴロっと切ったチーズケーキが味にアクセントを与えています。そのパッピンスに先駆けて日本に上陸したのは、フルーツやコーヒー味の氷を削った「台湾かき氷」。絹のようになめらかな口溶けは一度食べたら病みつきに!! 最後は、知る人ぞ知るフィリピンの「ハロハロ」。ミルクベースの氷に紫芋のウベアイスなどがのり、ボリュームも満点です。

グラニータ,フラッペ,シェイブアイス
欧米諸国,実はかき氷の元祖!?

かき氷の起源ってご存知ですか? それは、BC350年頃のギリシャのこと。遠征中のアレクサンダー大王が雪山の万年雪を削り、ハチミツやワイン、果汁をかけて、兵士に振る舞ったものが元祖という説があります。これがイタリアに伝わり、柑橘類やジャスミンフレーバーのシロップを凍らせた「グラニータ」へと進化。また、フランスでは砕いた氷にリキュールを注いだ「フラッペ」が転じて、フローズンドリンク全般も指すようになったとか。一方、太平洋のど真ん中ハワイの「シェイブアイス」は、サトウキビ畑で働く人の喉を潤すために生まれたという過去も。

200%おいしくなる!?かき氷の豆知識
献氷参拝 かき氷を奉納する神社がある!

奈良・氷室神社は、全国でも珍しい氷の神様を祀った神社。毎年6~9月には宮司が削ったかき氷を神様にお供えした後、そのおさがりにシロップを掛けていただく「献氷参拝」という、おいしい行事があります。

キーン キーンとならない食べ方を発見!

例の頭痛を防ぐには、ゆっくり食べればいいのです...といっても溶けるのが気になりますよね。でも天然氷や純氷(48時間以上かけて作られた氷)を削る前に常温で少し置いておくと、あのキーンが防げますよ。

清少納言 清少納言も食べた贅沢品

平安時代、清少納言の『枕草子』に出てくる「削り氷(ひ)」は今のかき氷のこと。冬に天然氷を切り出し、氷室(貯蔵庫)で保存。夏に都に運んで、貴重な甘味料をかけた半年がかりの贅沢品でした。

「美しいかき氷で世界旅行」
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