月刊旅色

宇治川沿いの丘の上に佇む恵心院。821年に真言宗開祖の弘法大師によって開かれ、『源氏物語』の「宇治十帖」で、宇治川に入水したヒロイン・浮舟を助ける高僧のモデルといわれる恵心僧都によって1005年に再建されました。そして、水仙、紫陽花、椿、ノウゼンカズラなど、四季折々の花々が訪れるものを楽しませるこの寺は「花の寺」と呼ばれ親しまれています。晩春は山吹。小さな寺の参道や境内は山吹色に染まります。山吹の花言葉は“気品”“崇高”。そして、谷底に落とした金貨が山吹の花になったという伝説や山吹色が古くは大判小判の金の色も表現したことからか“金運”も。見頃は4月中旬頃から。

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平安時代から愛されてきた晩春を彩る山吹の花と色[恵心院(えしんいん)/宇治市・京都府]

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