- 日帰り
さだまさし著「解夏(げげ)」の世界へ迷い込む文学旅
- 長崎(長崎県)
- 予算:3,000円〜
・旅行する時期やタイミングにより変動いたします。あくまでも目安ですので、旅行前にご自身でご確認ください。
・料金は1名あたりの参考価格で、宿泊施設は1泊2食付き週末料金を参考にしています。
更新日:2024/11/12
「解夏」は、視力が徐々に失われる病気に侵された青年が故郷の長崎に帰り、視力を失うまでの日々を描いた小説で、映画化もされています。舞台となった長崎市筑後町界隈は観光客が少なめのエリア。路地や石段、坂をさるいて(長崎弁で「~歩いて回る」の意)小説の世界に入り込んでみましょう。
読者プランナーのおすすめポイント
- ★ 「中町公園」から筑後町の坂を上っていくと、「幣振坂」が見えてきます。「幣振(へいふり)」の名前は、諏訪神社の石材を運ぶ際、「御幣(ごへい)」という神祭用具を振って人夫たちを鼓舞したことに由来するといわれています
- ★ 「幣振坂」と呼ばれる坂は長崎市内に数カ所あるのですが、筑後町にもあったとは私も知りませんでした。意気揚々と上り始めましたが、梅雨明け7月の「幣振坂」は過酷……。坂の途中には、映画版「解夏」のお墓参りのシーンに登場する「井戸」があるそう。そこで涼めばよかった……とちょっぴり後悔しました
読者プランナーのおすすめポイント
- ★ 「幣振坂」から徒歩約5分で、主人公・隆之の菩提寺である「勧善寺」に到着します。「観善寺」で有名なのは、なんといっても樹高が約20mある「大クス」。小説の中では「樹齢800年の樟(くす)の樹」として登場し、「大好きだった祖母が死んだあと、この樹のどこかに住まわせてもらっていると思い、手を合わせるようになった」と描写されています
読者プランナーのおすすめポイント
- ★ 「勧善寺」のすぐ隣にあるのが、「万寿山 聖福寺」。小説でも映画でも重要な場所として描かれおり、個人的にイチオシの場所です。大雄宝殿・天王殿・鐘楼・山門が国指定重要文化財に、石門・梵鐘・惜字亭(せきじてい)・黄檗三禅師次韻(おうばくさんぜんじじいん)が長崎市指定有形文化財に指定されていて見どころ満載! 知る人ぞ知る場所なので、比較的ゆっくり過ごせるのも魅力です。ただし、大雄宝殿・天王殿・鐘楼・山門の4棟は2024年11月現在、大規模修復工事中。詳細は公式HPをご確認ください
- ★ 堂々たる風格の「天王殿」。年季の入った「扁額(へんがく:建物の内外の高い位置に提出される額)」が素敵。色が落ちかかった木材や苔の生えた石が、雰囲気があっていいんですよねぇ。人が少ないので思う存分小説の世界に浸れます
- ★ 見どころのひとつが、廃材の瓦を積み重ねてできた「瓦塀(かわらべい)」。小説の中では「鬼塀」と呼ばれ、不安や恐怖の象徴のような存在として出てきます。実際に見てみると、ゴツゴツとして荒々しく、確かに子ども目線で見たら怖いだろうなぁと思わせる迫力があります。小説の一文に、「鬼塀の石段を上った辺りに、筑後町界隈の寺の墓地を東から西へと結んで抜けてゆく小路がある」とあるので、実際に行ってみることにしましょう
読者プランナーのおすすめポイント
- ★ 最後に訪れるのは、小説の中でも重要な場所として登場する「興福寺」です。タイトルの「解夏」という言葉を隆之に教えたのが、興福寺ゆかりの人物として登場する林老人です。「解夏」とは、梅雨の間、修行僧たちが庵に集まり、座禅三昧の行(ぎょう)を行う「夏安居(げあんご)」から解放される日のこと。視力を失うまでの恐怖と戦う日々を、辛い修行になぞらえて「夏安居」と例え、恐怖から解放される日を隆之にとっての「解夏」であると説きます。映画版で林老人役を演じた松村達雄さんの、肩の力が抜けた演技がとても素晴らしいので、興味がある方はぜひご覧ください
- ★ 境内は草木の手入れが行き届き、酷暑にもかかわらず清々しさが感じられました。大雄宝殿、旧唐人屋敷門が国重要文化財、山門、媽祖(まそ)堂、鐘鼓楼などが県有形文化財に指定されており、メジャーな観光地のひとつです。ランタンフェスティバルの時期には特ににぎわいをみせます。庫裡(くり)でお抹茶とお菓子が1,000円でいただけるとのことなので、ちょっとひと息つくことに。「素足はNG」とのことなので屋外でいただくことになりましたが、お部屋で庭園を見ながら過ごすこともできます
- ★ 訪れた日も酷暑でしたが、日陰にいると時折心地よい風が吹いていました。きちんと手入れされた境内が気持ちがいいのか、セミ、トンボ、チョウといった昆虫からかわいい猫まで、さまざまが生き物が訪れ、空間をみんなで共有しているようなワンネス(この世のすべては宇宙意識の一部とする概念)な気分に浸れました
- ★ 幸福感を満喫する私とは対照的に、小説の主人公・隆之はこの場所で、自身にとっての「解夏」、つまり「失明する日」を迎えます。小説、映画ともにラストは、「興福寺」の山門をくぐった場所にある白い百日紅(サルスベリ)の花が見えなくなるシーンで終わるのですが、残念ながら今年の百日紅は遅咲きとのことで、見ることは叶いませんでした
読者プランナーのおすすめポイント
- ★ もうちょっと小説の世界に浸りたい方は、「興福寺」から徒歩10分ほどの場所にある「自由飛行館」へ行ってみてください。「自由飛行館」は、「解夏」の作者・さだまさしさんの実母のお店で、現在は妹で歌手の佐田玲子さんが引き継いでいます
- ★ 長崎名物「食べるミルクセーキ」や「トルコライス」、佐田家特製の「ボルシチ」などがいただけます。さらにCDやオリジナルグッズも販売。文学旅を振り返りつつ、次のプランを考えてみてはいかがでしょうか?
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