【全国】次なる世界遺産はどこ!? 世界遺産検定マイスター・あけひとみが予想

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2022.06.15

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【全国】次なる世界遺産はどこ!? 世界遺産検定マイスター・あけひとみが予想

「旅色の旅行プラン」プランナーにして、世界遺産アカデミー認定講師のあけひとみです。普段は、世界遺産について高校や大学でも教鞭を取る傍ら、世界遺産好きのためのツアー等をご紹介しています。今回は、「世界遺産って聞いたことあるけど、どんなものなの?」という方に向けて、世界遺産の成り立ちや裏話などもお伝えしていきます。

Text&Photo: あけひとみ
※以下はすべて2022年6月現在の情報です

目次

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そもそも世界遺産って何?

これがないと世界遺産に認定されない!

世界遺産ってどうやって登録されているの?

暫定リスト(暫定一覧表)って何?

世界遺産候補地は今から行くのが吉!

【第1位】登録予想70% 新潟県「佐渡島(さど)の金山」

【第2位】登録予想50% 滋賀県「彦根城」

【第3位】登録予想50% 奈良県「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」

【第4位】登録予想45% 岩手県「平泉‐仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群‐」

【第5位】登録予想40% 神奈川県「武家の古都・鎌倉」

著者プロフィール

おわりに

そもそも世界遺産って何?

世界遺産条約に沿って出来上がった「世界遺産リスト」に載っている“人類共通の宝物”のことを“世界遺産”といいます。絵画や文献など、動かせるものは世界遺産にはならず、「無形文化遺産」や「世界の記憶」など別のものとして保護されています。

三内丸山遺跡(2021年に世界遺産に登録されたばかりの「北海道・北東北の縄文遺跡群」)

三内丸山遺跡(2021年に世界遺産に登録されたばかりの「北海道・北東北の縄文遺跡群」)

これがないと世界遺産に認定されない!

世界遺産は、国境や世代、宗教などを越えて誰もが“素晴らしい”と感じる価値がなくてはならないため、たくさんの条件が存在します。それが 「顕著な普遍的価値」という項目です。

具体的には……
・代表性(世界で一つしかない、世界で初めて、世界で一番など)
・完全性(例えば、自然遺産では、登録されたエリアに生息する動植物たちが存続できるように、環境、経済、行政、保護条件などが満たされていることなどを指す)
・真正性(文化遺産の建物を修復するときは、新しい素材を使うのではなく、その当時の材料を調達して修復しなければならないという決まりがある)
など、このほかにもたくさんの条件があります。
また、“遺産”と聞くと、遺跡や建物を想像しがちですが、地球の歴史を表す地層や地形、貴重な動植物たちの保護区も世界遺産の対象となることがあります。

徳之島(2021年に世界遺産に登録されたばかりの「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」)

小笠原諸島(父島)

現在の世界遺産の総数は1,154件。そのうち世界遺産条約を締約しているのは、194の国や地域です。多いでしょうか? 少ないでしょうか?
因みに、日本は25件(文化遺産20件、自然遺産5件)。保有数ランキングでいうと11位に位置しています。1位は58件の世界遺産をもつイタリア、次いで56件の中国が2位となっています。世界遺産を持たない国や地域もありますので、日本はかなり上位に位置していることが分かりますね。

世界遺産ってどうやって登録されているの?

世界遺産登録の流れは下図の通りです。

各国が作成した『暫定リスト』を世界遺産センターへ提出し、世界遺産センターが推薦内容に合わせて専門機関(ICOMOS、IUCN)へ調査を依頼します。その後の調査報告をもって世界遺産委員会で審議され、登録の可否が決定します。

暫定リスト(暫定一覧表)って何?

国内の世界遺産の候補をまとめたものが「暫定リスト」です。

<日本の暫定リスト作成の流れ>
地方自治体が立候補して、世界遺産にしたい場所の推薦文を国に提出

受理されると国内の暫定リストに記載

その暫定リストを、将来、世界遺産を目指す暫定的な遺産としてユネスコに提出

ユネスコが受理すると「暫定リスト」として世界に公表(ホームページ上など)

世界遺産委員会で審議されるためには事前に暫定リストに記載されている必要があります。※これは文化遺産の例です
その暫定リストの中から、1国につき1件までを、1度の世界遺産委員会の審議にかけることができます。(追加、拡大登録は省く)暫定リストに記載され、推薦され、世界遺産委員会で審議されて登録されるまでには、何年もの時間と費用と労力が必要。長い長い道のりがあるんです。

世界遺産候補地は今から行くのが吉!

それでは、現在の日本の暫定リストには、どのようなものがあるのでしょうか。世界遺産に登録された直後は、訪問客数や観光収入が大きく伸びることも多いため、世界遺産登録される前の先取り旅行がおすすめ!
そこで、今回は、これから注目される世界遺産の卵たちの中から「先に行くべき暫定世界遺産」と題して、勝手にランク付けしてみました。少しずつ海外旅行も規制緩和されてきていますが、まだまだ国内旅行を楽しみたい皆さん、旅行先の参考にしてみてくださいね。

【第1位】登録予想70% 新潟県「佐渡島(さど)の金山」

佐渡鉱山跡

坑道跡

坑口

韓国との諸問題などから鑑みると、国内で最速の世界遺産登録候補だと想像します。佐渡鉱山では400年以上、金や銀の採掘が継続的に行われ、アジア地域のなかでも誇れる鉱山都市だったことを証明する場所です。
江戸時代、佐渡に金銀山を目当てに全国各地から集まった人々は最盛期には約5万人だったのだとか。明治時代には、西洋技術の導入と日本独自の技術革新でさらに採掘量が増加。日本の近代化の一翼を担いました。佐渡の鉱山技術や経営方法は、国内各地の鉱山開発にも大きな影響を与えました。

<行っておきたい場所>
西三川(にしみかわ)砂金山、鶴子(つるし)銀山、相川(あいかわ)金銀山

【第2位】登録予想50% 滋賀県「彦根城」

彦根城(天守) 

玄宮園

2024年登録を目指している彦根城を第2位に挙げました。滋賀県からは「(既に登録されている姫路城などの)他の天守群と併せての拡大登録ではなく、彦根城単体で推薦します!」との意気込みがあったため、有力候補なのではないかと思います。
彦根城は2022年に推薦候補選定、2024年登録を目指しています。東国と西国の堺を守る要衝の地に井伊氏の拠点として置かれた平山城です。この建設には、羽柴(豊臣)秀吉の長浜城、石田三成ゆかりの佐和山城など、複数の城を解体した資材が用いられています。建造物群は17世紀の創建時のままに保たれ、江戸時代の政治体制をあらわす代表例ともいえます。

<行っておきたい場所>
天守[国宝]、表御殿跡、表御殿能舞台、玄宮園(げんきゅうえん)、槻御殿(けやきごてん)、重臣屋敷跡、埋木舎(うもれぎのや)、藩校弘道館跡(ばんこうこうどうかんあと)、金亀会館(こんきかいかん)

【第3位】登録予想50% 奈良県「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」

飛鳥宮跡

藤原宮跡

2022年に候補申請、2025年登録を目指しています。既に登録されている、「紀伊山地の霊場と参詣道」「石見銀山遺跡とその文化的景観」に次ぐ国内3番目の“文化的景観”として登録を目指しています。日本の古代文化の貴重な証拠なので、推薦の順番から考えて3位としました。
694年に建設され、平城京に移るまで日本の首都であった藤原宮跡や本格的壁画古墳である高松塚古墳、石舞台古墳などで構成されています。東アジア諸国と日本の交流の形跡を示し、古代国家成立期における政治・社会・文化・宗教等の在り方を生々しく伝えています。構成資産には大和三山など、日本の歴史的風土を形成する文化的景観も含まれます。
※文化的景観……自然と人間の共同作品のような景観。人間社会が自然環境の中で、社会や経済、文化を育んできたこと。「ワインの生産地」や「ピーターラビットの湖水地方」、「ウルル(エアーズロック)」など

<行っておきたい場所>
飛鳥宮跡、飛鳥京跡苑池、飛鳥水落遺跡、酒船石遺跡、飛鳥寺跡、山田寺跡、川原寺跡、橘寺境内、大官大寺跡、藤原宮跡、藤原京朱雀大路跡、大和三山、本薬師寺跡、檜隈寺跡、キトラ古墳、高松塚古墳、石舞台古墳、菖蒲池古墳、牽牛子塚古墳、中尾山古墳

ブルゴーニュのブドウ栽培の景観

英国の湖水地方

ウルル、カタ・ジュタ国立公園

【第4位】登録予想45% 岩手県「平泉‐仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群‐」

柳之御所遺跡

達谷窟

追加登録を目指している遺産です。内容の変更次第で、追加登録も期待できるため、今回は第4位としました。
既に世界遺産一覧表に記載された平泉の顕著な普遍的価値ともいえる仏国土(浄土)を具象的に表す仏堂・庭園及びそれらの考古学的遺跡群や、政治・行政権力の中枢である御所(居館)の考古学的遺跡です。奥州藤原氏の居館であった「柳之御所遺跡」や中尊寺経蔵領として始まった荘園跡「骨寺村荘園遺跡」、清水寺を模した毘沙門堂の残る「達谷窟」の他、「白鳥舘遺跡」、「長者ヶ原廃寺跡」の5資産の追加登録を目指しています。

<行っておきたい場所>
●今後拡張予定の場所
柳之御所遺跡、達谷窟、白鳥舘遺跡、長者ヶ原廃寺跡、骨寺村荘園遺跡
★既に世界遺産に登録されている場所
中尊寺、毛越寺、観自在王院跡、無量光院跡、金鶏山

【第5位】登録予想40% 神奈川県「武家の古都・鎌倉」

切通し

称名寺

2013年の推薦時にICOMOSより「不登録」勧告を受けたことで、今後世界遺産登録を目指すには、内容のすべてを見直す必要がある遺産です。現状、鎌倉市は積極的な世界遺産登録に向けた動き(推薦書作成など)を2020年度から休止中。現状困難な段階だと見て取れますので、第5位としました。
日本に初めて武家政権が誕生した12世紀末から約150年間にわたって政治の中心となった都市。武家政権は江戸幕府が崩壊した1968年まで存続し、生み出された精神や文化は、日本文化の形成に重要な役割を果たしました。鎌倉には、中世の軍事政治都市の特徴や、武家文化を伝える街並が残っています。

<行っておきたい場所>
北部西部山稜、南西部山稜、円覚寺山稜、東武山稜、朝夷奈切通山稜、称名寺

著者プロフィール

あけひとみ

あけひとみ

クィーンズアベニュー所属モデル、女優、世界遺産アカデミー認定講師、世界遺産検定マイスター。旅のプロ=プランナーが、旅の行程・実例を紹介する「旅色の旅行プラン」でプランナーを担当している。YouTube「h.channel 世界遺産検定マイスター あけひとみ」では“勉強嫌いが勉強好きになる魔法の学問世界遺産”をテーマに勉強会などを実施中。

おわりに

いかがでしたか? ちまたでは「世界遺産は増えすぎている」などの声も上がっており、近い内に暫定リストの見直しなどがあるかもしれませんね。世界遺産条約は今年50年を迎え、在り方や仕組みを考え直す過渡期にきているようにも感じます。
ただどんな展開になろうとも大切なのは、世界遺産の「保護・保全が第一」ということ。観光をする際には、大切な世界の宝物に敬意を払って、ルールを守って楽しみましょう。ゴミは出さない、持ち帰る、文化財には触れない、自然の中には外来種を入れない、固有種を持ち出さないなど訪れる際には、常に“善き観光者”でいたいものです。

このほか、「旅色の旅行プラン」では、各地の「世界遺産旅」プランを紹介しています。ぜひ、そちらもチェックしてみてください。

全国の世界遺産をめぐるプランはこちら▶

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#旅 #旅行 #歴史 #世界遺産 #自然 #国内旅行 #旅色の旅行プラン

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