地図で見つけた場所の 冒頭文を書く
10月13日(水)、筆家の能町みね子さんをゲスト講師に招き、旅色LIKESメンバーを対象としたオンラインライター講座を実施しました。事前に募集したお題は、佐賀県・徳島県・栃木県のいずれか1都道府県を選び「旅行に行かずに地図から冒頭文を書く」こと。集まった原稿の中でも優秀作品として選ばれた5名の方の冒頭文を、まとめてご紹介します!
目次
①栃木で新生姜の世界に浸る旅へ/ノリニャンコさん
次旅に出るとしたら、どこに行こう。
今まで行った事がなくて、自分の好奇心を刺激してくれそうな場所。次の旅先を検討すべく、早速Google マップで日本国内を検索してみる。しばらく検索していると、栃木駅近くに気になる場所を見つけた。
ジンジャー神社? 正式な神社の名前なのだろうか。それともダジャレなのか。地図で周辺を見てみると、すぐそばに岩下の新生姜ミュージアムとある。なるほど、ジンジャー=生姜、岩下の新生姜と何か関係があるのでは。岩下の新生姜が栃木のメーカーだということも初めて知ったけれど、神社やミュージアムまであるとは。ミュージアムのクチコミによると工場見学などはなく、ピンク一色の世界で、エンドレスに新生姜の音楽が流れているらしい。オリジナルのテーマソングだろうか。どんなテンポの曲なのだろう。
ジンジャー神社にも参拝してみたい。生姜の神様でも祀られているのだろうか。一体どんな願いを聞いてくれるのだろう。想像ばかりが膨らむ……。ということで、行ってきました!
◆この原稿を書いたメンバー
ノリニャンコさん
元々海外(特にアジア方面)に行くのが好きな私でしたが、このコロナ騒動で最近は目下日本旅に転向。でも行けば行くほど日本って素晴らしい!47都道府県それぞれに違う文化があって、美味しいご当地グルメやお土産があって!旅先では食文化、空港、駅、夕日スポットに惹かれます。
②今年が最後! 年に一度だけ味わえる絶品カレー!/みっちゃんさん
全国のカレー食べ歩きを始めて、早5年。ネタ切れのところに朗報が飛び込んできた!
栃木県大田原市寒井。年に一度開催されるイベントで、絶品ヘルシーカレーが味わえる。一般人は、このイベントでしか食べる機会がない。しかも数量限定ときた。
こんな、プレミア感たっぷりなカレーは食べに行くしかない!一体どんなカレーなのだろうか?
その名は、黒羽刑務所名物!被収容者給食カレー!
勤労感謝の日に黒羽刑務所で開催される矯正展で、受刑者が食べているカレーがそのまま再現されている。毎年、カレーを目当てに訪れる人も多く、映画やドラマで言われているような「臭い飯」ではなさそうだ。
ちなみに、焼きたての「コッペパン」も人気で、市販品ではなく、自前のベーカリー班があるとのことで驚きだ。
黒羽矯正展では、全国の刑務所で製造された家具・小物・布製品の販売会、人数限定の受刑者居室や浴場などの見学ツアーも開催され、普段は決して入ることができないので、とても興味をそそられる。
地域に根付く刑務所。イメージが変わった。
また、寒井(さぶい)と地名にある刑務所という点も興味をそそられる。2022年3月末で閉庁が決定していて、今年が最後の開催になるということで、行ってきた!
◆この原稿を書いたメンバー
みっちゃんさん
オーダーメイド旅行を提案する株式会社ウェブトラベルのトラベルコンシェルジュとして活動しています。【300組/700名以上】の手配実績があります。旅色LIKESでの活動を通じて知見を広げたいと考えています。最近は、暇さえあれば、NO密で濃密な弾丸ドライブツアーを楽しんでいます。
③吉野ヶ里遺跡だけじゃない?! ”野良古墳”を求めて/トモミ
唐突ですが、私は古墳が大好物です。どんな歴史が埋まっているのか、宝箱の様に見えます。
皇室の古墳は宮内庁に管理され非公開ですが、それ以外は意外に放ったらかし古墳も多い事に最近気づきました。 例えば香川では、つい「うどん」に気を取られがちですが、実は夥しい数の古墳群があり、名前すらつけて貰えず「13号」と番号だけ振って有るだけのものもあり、心が痛みました。
まだ日の目を見ていない”野良古墳”たちは、全国にあるはず。開発がまだ入っていないエリアに、私を待っている古墳がある、そう予感しました。Googleマップで佐賀県の史跡を検索をしてみたところ、ローカルガイドのクチコミが非常に少なく資料が乏しい……。
ということは、ほぼ手付かずの状態も多そう。新発見しちゃう可能性が大いに有るのでは?ということで、行ってきました!
◆この記事を書いたメンバー
トモミさん
コロナの影響で在宅ワーク・月1出社で可となり、月単位で国内旅行・ワーケーションを楽しんでいます。最近は宿泊施設のサブスクリプションサービスを試してみています。8月・9月中は京都に滞在してます。中国1年半留学、NZとカナダのワーホリ経験有り。好奇心に突き動かされて生きています。
④人では無い何者かが暮らす村/ゆうさん
■人に疲れてしまったあなたへ
都会で暮らしていると、ふと「人に疲れちゃったな。」なんて思うときがありませんか。
どこに行っても人、人、人。
ましてやコロナ禍において、極力人との接触は避けたいなんて思う人もいるはずですよね。
マンガや映画みたいに、人が世界から消えてしまったら、なんて想像をしてみたりして。
そんなぶっ飛んだ想像が、現実に起きている場所を見つけちゃいました。
■村人かと思ったらそれは
徳島県の山奥、高知県との県境にその場所はあります。
試しにGoogleマップのストリートビューをみると、特に変わった点は見られない普通の村。
村人たちが楽しく井戸端会議中。農作業に励む姿も。村人同士の交流が盛んなあったかい村のようです。しかし、よく見ると、その光景に圧倒的な違和感があることに気が付きました。
なんと、村人に見えたそれらは、全部カカシだったのです。なぜ……?
ということで、行ってきました!
◆この原稿を書いたメンバー
ゆうさん
1992年生まれ、東京都江東区出身、千葉県浦安市在住。 現在は妻と1歳になる娘と3人暮らし。 オーストラリアへの一人旅をきっかけに旅の魅力に取り憑かれ、これまで12カ国訪問。1番好きな国はクロアチア。旅先では食と自然と現地の人とのふれあい重視。
⑤“Google一番星”その名も「ホテル蟹御殿」! 有明海の蟹を堪能する旅へ/なおさん
Google Mapは不思議。スマホ画面をピンチアウトしていくとあるところで、なぜここが? というところがほかの目印となるだろうポイントより先にふっと現れてくることがあります。私はこれを「Google一番星」と勝手に命名しました。佐賀県と長崎県の県境。諫早湾辺りを拡大すると真っ先に出てきた一番星がホテル「蟹御殿」。なぜ? この地域にはほかにいくつもホテルがあるのに。
それにしても「蟹御殿」……なかなかインパクトあるネーミング。でも蟹といえば北陸や山陰が有名で、九州、それも佐賀というのは聞いたことがないなぁ。そう思いつつGoogleのコメントを見てみれば食べてほしいと訴えかけんばかりの紅色の蟹たちの写真が! ああ、蟹が私を呼んでいる。ここはきっと隠れた蟹の名産地。御殿が建ってしまうくらいの名産地に違いない。有明の遠浅の海を眺めながら地酒を飲みつつ地場の蟹を食す。これ以上の幸せあるだろうか! ということで、行ってきました!
◆この原稿を書いたメンバー
なおさん
大学生のころから鉄道旅行が好きで全国をくまなく旅行しています。旅先では温泉に入ることも好きでプランの中に毎回温泉を組み込んでいます。また、京都は毎年ほぼ季節ごとに行っており、寺社を訪れて四季折々の景観の変化を楽しんでいます。
「旅色LIKES」事前登録受付中!
旅色のファンコミュニティ「旅色LIKES」では、メンバー参加型の「ライター講座」を始め、どなたでも参加できる専門講座を定期開催しています。ほかにも、JTBとコラボしたオリジナルバスツアーといったオンライン以外の企画や、メンバーだけが応募できる宿泊企画「お試しステイレポ」、関心のあるテーマで交流する「グループ活動」なども実施していますので、次回メンバー募集にぜひご応募ください。
次回メンバー募集は2022年1月を予定しています。事前登録が可能ですので、募集開始まで今しばらくお待ちください。みなさんとお会いできるのを楽しみにしております!