志田未来さんも訪問!「箱根」で絶対外せない“イチバン”集めてみました
神奈川県の南西部に位置する人気観光地・箱根。東京から約1時間半で、温泉や雄大な自然、アートや歴史スポットなど、多くの魅力に出会うことができます。加えて、“日本一”や“日本初”のトピックが豊富なのも特徴なんです。今回は新たな視点で箱根の魅力をお伝えすべく、さまざまな”イチバン”を集めてみました。
Text:アントレース
目次
【1】車輪の力と技術で走り切る強者! "日本一の"急勾配「箱根登山鉄道」
最初に紹介するのは、小田原~強羅間の標高差527m、約15kmの距離を約50分間かけて登る「箱根登山鉄道」。スイスのアルプスの山々を駆け抜ける山岳鉄道・ベルニナ鉄道をモデルに、1919(大正8)年に開通した登山電車です。自然豊かな箱根の急勾配の山をジグザクと登りながら、車窓からは春は桜、夏は新緑にあじさい、秋は紅葉、冬は雪景色と、箱根が魅せる四季折々の絶景を楽しむことができ、箱根の旅には欠かせない存在になっています。
そんな箱根登山鉄道の“イチバン”は、粘着式鉄道※として、日本一の急勾配を登る鉄道だということ。箱根湯本駅から強羅駅に向けて出発し、すぐさま1m走るごとに80㎜登る最急勾配80‰(パーミル)を体感することに。車輪のチカラだけで、ゆっくりゆっくり登っていきます。最も標高差が大きい区間は、標高153mの塔ノ沢駅~標高436mの宮ノ下駅間。車両の進行方向を逆向きにし、ジグザクに敷かれた線路を登るスイッチバックと呼ばれる運転形態を3度繰り返します。
※粘着式鉄道:駆動力が車輪にかかって車輪とレールの間の静摩擦に頼って走行する、大多数の一般的な鉄道のこと
◆箱根登山鉄道
区間:小田原駅~強羅駅
路線距離:15.0km
【2】“日本一”を欲張るならココ! 日本最長400mの大吊橋「三島スカイウォーク」
箱根の芦ノ湖から車で約15分、伊豆と箱根の中間に位置する静岡県三島市の「三島スカイウォーク」は、2015(平成27)年12月に誕生した日本一長い歩行者専用の吊橋です。正式名称は「箱根西麓・三島大吊橋」といい、吊橋の長さは400m、高さは70m。“日本一長い吊橋”で空中散歩を楽しみながら、標高3,776mの“日本一高い富士山”、水深2,500mの“日本一深い駿河湾”を望むことができます。
吊橋からは、晴れていれば三島市街や隣の沼津市に富士山のほか、伊豆半島までも見渡すことができます。敷地内にはレストランやお土産店も併設。吊橋を渡る手前のエスカレーターを昇った先にある「スカイガーデン」も見どころです。天井いっぱいにベゴニアやフクシアなどの花々のシャンデリアが埋め尽くす空間で、地場の食材を使った軽食を味わうことができます。
◆三島スカイウォーク
住所:静岡県三島市笹原新田313
TEL:055-972-0084
営業時間:9:00~17:00
定休日:年中無休 ※強風や雷など悪天候の際は、通行を制限する場合あり
入場料金:大人1,100円、中高生500円、小学生200円
駐車場:あり(普通車400台)
【3】野外は”日本初”だって知ってた!? 世界の名作が集まる「彫刻の森美術館」
自然と芸術の調和を目指して1969(昭和44)年に開館した「彫刻の森美術館」は、国内最初の野外美術館。箱根の山々を望む7万㎡の広大な庭園に、ロダンやムーアなど、近・現代を代表する彫刻家の名作を約120点常設展示しています。四季折々の箱根の自然と彫刻の調和を散策しながらのんびり楽しむことができます。
敷地内には、20世紀を代表するスペインの芸術家パブロ・ピカソの世界有数のコレクション約320点を順次公開するピカソ館をはじめとした室内展示場も点在。アートな時間を楽しんだ後は、源泉を利用した足湯やカフェ、ビュッフェレストランと一日楽しめます。
◆彫刻の森美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町ニノ平1121
電話:0460-82-1161
営業時間:9:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)
定休日:年中無休
入館料:一般1,600円、大学生・高校生1,200円、中学生・小学生800円
駐車場:あり(普通車400台)
【4】海抜723mの"日本で一番標高が高い"場所にある海水水族館「箱根園水族館」
芦ノ湖畔の複合リゾート施設・箱根園にある、箱根の森の水族館。1979(昭和54)年のオープン当初は淡水水族館でしたが、1999(平成11)年に新海水水族館「海水館」が誕生し、現在では海抜723mと日本で一番高い標高にある海水水族館になりました。
現在は「海水淡水館」「アザラシ広場」の2エリアに分かれていて、見どころは海水館に設置された高さ7mのオープンエアーの大水槽。相模湾から運んできた1,255トンの海水が入った水槽の中では、南洋のカラフルな魚をはじめ、サメやエイがのんびり泳いでいます。また「アザラシ広場」では、連日アザラシショーを開催。箱根園の名物キャラクターにもなっている愛嬌あるしぐさがたまりません。
◆箱根園水族館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根139
電話:0460-83-1151(箱根園内)
営業時間:9:00〜16:30(入館は閉館30分前まで)※季節により営業時間が異なる
定休日:年中無休
入館料:大人1,500円、こども(4歳~小学生)750円
駐車場:あり(普通車312台)
【5】"宿ではじめて”の重要文化財建造物に「箱根湯本温泉 萬翠楼 福住」
最後は、1625(寛永2)年創業の箱根屈指の老舗旅館。江戸時代には箱根湯本村の地で温泉宿を開業した後、古くは浮世絵師・歌川広重や初代内閣総理大臣・伊藤博文、教育者・福沢諭吉といった錚々たる顔ぶれが宿泊しました。明治初期建造の旧館「萬翠楼」と「金泉楼」は、数寄屋橋風の伝統日本建築と、西洋の技法や意匠を融合した擬洋風建築。1977(昭和52)年に国登録文化財に、2002(平成14)年には、現役旅館として初の国の重要文化財建造物に指定されました。
意匠を凝らした館内には、卓越した職人技と数々の銘木など、重要文化財としての要素がたっぷり。また、お風呂は希少な自噴式の源泉を単独管理。毎分100リットル湧出する真綿の湯ともいわれるお湯を掛け流しで楽しむことができます。食事は足柄山・箱根山・伊豆の山々の幸と、相模湾・駿河湾の海の幸を盛り付けた正統派会席料理。長い歴史が醸し出す落ち着いた空間で寛いでみてはいかが。
◆萬翠楼 福住
住所:神奈川県足柄下郡箱根町湯元643
電話:0120-292301
チェックイン:15:00
チェックアウト:11:00
おわりに
鉄道に吊り橋、美術館に水族館、そして宿と、観光にまつわる”イチバン”が勢ぞろい。さらに1つ1つのスケールが大きいのも箱根の特徴かもしれません。実際の魅力はぜひ足を運んで確かめてみてください。