クジラと泳ぐ!? まさか日本で!? 一生のお宝経験「ホエールスイム」を徳之島でどうぞ【連載第49回】

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2018.11.02

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クジラと泳ぐ!? まさか日本で!? 一生のお宝経験「ホエールスイム」を徳之島でどうぞ【連載第49回】

巨大なザトウクジラと一緒に泳げるなんて! ちょっとびっくりな事実でしょう? 想像してみてください、青く美しい広大な海に浮かぶ自分のすぐ脇に、大型バスより大きい黒くヌメッとした生き物が出現したら……怪獣や!! そんなのが朗らかに遊ぶ息吹を体全部で感じるとか……宮崎駿の世界か!!
これまで知らなかった感動が爆発することでしょう。

Text&Photo:とまこ

目次

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とにもかくにも、まずはザトウクジラファミリーのドローン動画をどうぞ!

どれだけ巨大かってそれはもう! ザトウクジラのサイズ感と、冗談みたいな食事

北極圏から日本にやってくる! ザトウクジラの旅路と日本でのシーズン

ホエールウオッチングとホエールスイム、どっちにする?

クジラと一緒に泳ぎたい? ちょっと心構えを聞いといて

徳之島でのホエールスイムをおすすめするには訳がある

クジラとの遭遇には、運と、船長さんの究極の技が必要

クジラの他にもいいことたくさん! 空から海からたくさんのご褒美にうっとり

おわりに

とにもかくにも、まずはザトウクジラファミリーのドローン動画をどうぞ!

初めに画面手前に見えるシブキの数々は、クジラを追って泳ぐ人たちです。その前方がクジラのカップル。ドローンは人々を超えてクジラの真上に追いつき、吹く潮を浴びつつも泳ぐ勇姿を捉えます。カップルが尻尾を海面から出して海に潜ったところで、こどもクジラが画面左手に現れます。
こんな雄大なシーンが広い海のあちこちでくりひろげられているなんて。出来事のスケールが、時の流れが違いすぎてどうしよう! 思い返すだけで心に風がスーッと吹き抜けるみたい、いろんなことを受け入れられる気分になるんです。

どれだけ巨大かってそれはもう! ザトウクジラのサイズ感と、冗談みたいな食事

どれだけ巨大かってそれはもう! ザトウクジラのサイズ感と、冗談みたいな食事

ザトウクジラは超々巨大。メスは体長15~16m、オスは13~14mもあるそうです。と言われても大きすぎてピンときませんよね。大型バスよりも大きいというと、なんとなくリアリティが湧くでしょうか。ならば40~50もの人々をお腹にいれても余裕があるかも!? でも大丈夫、ザトウクジラはとんでもない巨体のくせに、食べるのはオキアミ、サバ、ニシンなどだそうです……ちっさ!!! 謙虚にもほどがあります。さらには、夏の間にわんさと食べて、冬は食事をしないそうですよ。すごいエネルギー循環ですね。

北極圏から日本にやってくる! ザトウクジラの旅路と日本でのシーズン

北極圏から日本にやってくる! ザトウクジラの旅路と日本でのシーズン

巨大なザトウクジラがあっちこっちで泳ぎ回っても混雑しない海って、本当に広いですね。その広さを体感としてよく知っているのがザトウクジラともいえます。なぜなら、彼らは毎年、とんでもない距離を旅しているのです。

ザトウクジラは、夏には北極と南極の辺りに暮らし、冬になると暖かい海域までやってきて、後尾、出産、子育てのためにしばらく留まるそうです。日本ならば、沖縄本島から奄美大島あたりが彼らの生活圏。冬でもクジラに出会える確率が上がってくるのが1月中旬~3月中旬くらいで、ピークといえるのは2月だそうです。

ちなみに、広い海で同じ個体に再会できることもあるんですって。見分けるポイントは尾尻の模様。彼らは潜水する直前に、空へ向かって尾尻をピンと立てますが、そのときに、磨き抜かれた洞察視力か、カメラのシャッター技で模様を識別できるといいですね。同じ模様をまた見ることがあれば、それは再会のとき! 奇跡に震えそうです。

ホエールウオッチングとホエールスイム、どっちにする?

ホエールウオッチングは聞いたことあるかもしれません。船に乗ってクジラを探しに出かけ、運がよければ船のすぐそこにいるクジラを鑑賞できます。圧倒圧巻! 心臓が10年ぶんくらい早打ちするかもしれません。

では、ホエールスイムとは? こちらはまさかのクジラと一緒に泳ぐアクティビティ!! ウォッチングのお客さんが船から鑑賞している間に、海に飛び込みクジラに向かって泳いでいくので、さらにダイナミックで神秘的!!! クジラとの距離がぐっと縮まります。一生ものの体験になるでしょう。

もちろん、必ずクジラに出会えるとは限りませんのであしからず。まぁ仕方ないですね、自然のことですから。でもだからこそ、成功した時の感動はひとしお。より成功しそうな条件を見極めるのが大切になってきます。

クジラと一緒に泳ぎたい? ちょっと心構えを聞いといて

ホエールウォッチングは船に乗って見るだけですので、どなたにもおすすめできます。ただ、船酔いする方は対策を忘れずに、もしも見られなくても船長さんを恨まないことも大切です。

一方ホエールスイムには心構えと技術が必要なので、少々ハードルが上がります。なんてったって相手はクジラ。尾尻を一振りすると12mほども進むそう! 猛ダッシュで近づける泳力があればあるほどベターです。

さらには、海に飛び込んだ場数と自信もほしいところ。随分深いところで、メンバー全員が一斉に船の淵から飛び込むので、人と重なり合ってしまうことは多いです。さっと態勢を整えてクジラに向かって泳ぎ出さないと、気づけばクジラははるか向こう……なんてことになってしまうかも。

ちなみにわたしは、シュノーケリングもダイビングもまぁまぁ好き程度、船から飛び込んだ経験は少ないです。初めてホエールスイムにチャレンジした時は、飛び込むと同時に海中で人と重なりうまく浮き上がれないまま水を飲んでテンヤワンヤ、クジラの姿をチラリとも見ることはできませんでした(笑)。

もし自信も度胸も足りなければ、船に乗るまでにシュノーケリングやダイビングなどで、泳ぎや飛び込みの練習をしておくといいかもしれません。また、本当に自信がなかったら無理をせずウォッチングに切り替えてください、溺れてしまっては大変です。船の上からでも、ほとんど怪獣級の大きな生き物との遭遇は、想像をはるかに超える感動でしたよ。

徳之島でのホエールスイムをおすすめするには訳がある

クジラが滞在する海域にはいくつもの島がありますが、中でも徳之島でトライするのが遭遇の確率が上がると個人的には感じました。なぜっていろいろな条件が揃っているから。

まず、沖縄本島と比べると、徳之島の方がクジラ目的の観光客が少ないので、航海の自由度が上がるそうです。これとっても大事! 実際、わたしが乗っていた船では、クジラ予測や情報によって、場所や帰港時間をフレキシブルに変えていて、その結果出会えたクジラも多かったです。いろんな事情のお客さんが乗船していたら、気軽に変更はできませんよね。

また、沖永良部島や与論島にある船に比べると、徳之島の方がよりスピードの出る船があるので、超泳ぎの早い巨体を探すにはより都合がいいようです。

また、奄美大島はとても入り組んだ特徴的な地形なので、湾が深いんですよ。「クジラがいた!」と情報をもらっても外海に出るまでに時間がかかるのがちょっとひっかかりますね。対して徳之島にはほとんど湾がなく、どこも外海に面しているので、出港から入港までの時間めいっぱいクジラを探すことができるぶん、可能性が高まります。実際、出航してすぐや、入港直前にも見つかったこともありましたよ。

それに、だからこそ、まさかの街バックのクジラの潮吹きシーンを拝むことができるんです。初めてそれを見た時は、瞬間的にゴジラが都会を蹴散らすシーンが目に浮かんだものです。

クジラとの遭遇には、運と、船長さんの究極の技が必要

ちなみに、わたしは3月上旬から中旬の間に、3回ダイビングショップ「海夢居(かむい)」さんのクジラ船に乗りました。毎回クジラに出会えたし、多い時には7頭に囲まれた時もありました! 同じ個体と長いこと並んで船を走らせていた時もありましたよ。

ちなみにこれって、自然のことなので運と言える部分もありますが、船長さんの腕による成果なのも確かです。長年の経験と高性能なレーダーを駆使してクジラの動向を分析し、クジラを怖がらせないよう慣らしながら近づいていくんですって。まさに職人、達人、クジラ人。究極のプロの技を眺め豊富なクジラ知識を伺うのもとっても有意義でおもしろかったです。

◆マリンサービス海夢居(かむい) 諸田店
住所:鹿児島県大島郡徳之島町諸田クジラ岬1丁目1番地 徳之島リゾートホテル&オフィス内
電話:0997-82-1514(8:30~18:00)

クジラの他にもいいことたくさん! 空から海からたくさんのご褒美にうっとり

クジラの他にもいいことたくさん! 空から海からたくさんのご褒美にうっとり

ホエールウォッチングやスイムに出かける目的は、もちろんクジラとの遭遇。ですが、海の上で長いこと漂うのです、他にもたくさんのいいことがありますよ。風を切って海を進むのはそれだけですでに楽しいし、乗船者はみんな同じ目的なので会話が弾みます。それからなんてったって空や海が圧倒的に美しい! 船の上で感じる夕暮れの気配とか……もう本当にたまりません。旅の大切なひと時、すみずみまで堪能してくださいね。

おわりに

徳之島でなら、クジラと出会える気がしてきたでしょう? ダイナミックで神秘的すぎるあの体感は、他では絶対にありえません。きっと新しいインスピレーションを授けてくれますよ、ぜひトライしていただきたいです。その時にはいいこといっぱいありますように。

◆とまこ
明治大学在学中からバックパッカーとしてデビューし、卒業後は秘境ツアーコンダクターに。現在は旅作家&おしゃれパッカーとして本の執筆や講演、TV出演など多方面で活躍中。著書に『離婚して、インド』(幻冬舎文庫)、『世界の国で美しくなる!』(幻冬舎)、『台湾で朝食を 日常よ、さようなら!』(メディアパル)など既刊12冊。2018年5月14日には奄美観光大使に就任。

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