おじゃったもんせ! 鹿児島で湯上がりビールとうまかもんツアー
みなさーん、こんにちは! “酔い子”の味方、ビールおねえさんこと古賀麻里沙です。今回のビール旅の舞台は鹿児島県。
2年ぶりに福岡の実家に帰省することにして、せっかくならついでに九州観光をしよう! と思い立ったものの、宮崎、熊本、大分……九州はどこの県も行ったことがあるしなぁ。鹿児島は3回くらい行ったなぁ、黒豚食べてビール飲んだなぁ、と過去の記憶を辿っていたのですが、ん? いやいやいや、鹿児島で飲んでない! ビール飲めるようになってから鹿児島に行ってないぞ! それと、10年ほど前に指宿に行ったときに、砂蒸温泉に入りそびれて後悔したのを思い出した!! ということで数年ぶりにハンドルを握りしめ、車の教習所以来の高速に乗り、恐怖で震える友人を助手席に乗せて、いざ鹿児島へ。
※ちなみにタイトルの「おじゃったもんせ」は、鹿児島弁で「おいでください」という意味です♪
目次
安心してください、ゴールド(ペーパー)免許の超安全運転ですよ。
冬でも食べたいシロクマ
福岡から車を走らせること約3時間半、北極へ到着☆
記念に白熊さんとパシャリ♪
……違う違う違う。やってきたのは鹿児島市の繁華街・天文館です。今日はここで食い倒れることにしました。天文館の歴史は古く、江戸時代まで遡るそう。天文観測所「明治館」、通称「天文館」から始まり、路面電車の開通や映画館・劇場ができた昭和初期頃からにぎわい始めたんだとか。立派な白熊のはく製を店頭に構えているのは、鹿児島名物・氷白熊の本家「天文館むじゃき」。1件目は絶対ここに来ようと決めていました。
10種類以上もメニューがあってかなり迷いましたが、手作りプリントッピングのプリン白熊を注文! 白熊だけでなく、黒熊というのもありましたよ。
たっぷりの練乳がかかった色白肌に、レーズンが目と口、さくらんぼが鼻で白熊の顔になっています。直径約15cm、高さは17~18cmのボリューミーな白熊ちゃん。帽子のようにちょこんと乗ったプリンが可愛らしいですね。口に入れた瞬間スッと溶けていく柔らかい氷に、ブドウ、ミカン、モモなど果物もたっぷり入っていて、甘いけどさっぱりと食べられます。
◆天文館むじゃき
住所:鹿児島県鹿児島市千日町5-8
電話番号:099-222-6904
営業時間:11:00~19:00(フードLO18:15、白熊&ドリンクLO18:30)※時季・天候により営業時間の変更あり
定休日:不定休
ひと味違う、鹿児島のとんこつラーメン
甘いものを食べたらしょっぱいものが食べたくなりますよね。
地元で人気のラーメン屋さんにやってきました。
ベースはとんこつですが、魚介の出汁が効いていて見た目よりもあっさりとした印象です。存在感のある肉厚チャーシューがトロットロでうまい! ストレートの細麺にはスープがよく絡みます。量は少し多めだけどあっという間に完食。一緒に頼んだチャーハンもお米がパラパラで、昔ながらのラーメン屋の焼きめしといった感じ。絶品でした。
◆ラーメン小金太
住所:鹿児島県鹿児島市樋之口町11-5
電話番号:099-223-9455
営業時間:昼11:30~15:00、夜18:00~翌3:30
定休日:無休
喉を鳴らしたい時間に突入!
〆のラーメンを先に食べちゃいましたが、そろそろクイッと行きたい時間帯になってきました……すると、何やら気になるお店を発見。
ここで鹿児島グルメを堪能することに決めた!
ビールのお供にまず注文したのは、これ。新鮮じゃないと絶対に食べられない地どり刺。ニンニクと生姜をたっぷりつけて、九州独特の甘い醤油でいただきます。軽く炙ってある皮が香ばしく、歯ごたえ抜群の身の部分は旨味がすごい。ゴリゴリの食感がクセになるぅ……うますぎるー! ビールとの相性も、間違いないです。今回の旅行で食べた鹿児島グルメのなかで一番おいしかったのが、この鳥刺し。最終日に寄った道の駅で、お土産用にもたっぷり買いましたよ♪
だんだんと食欲に火が付いてきました。こうなったらもう止められません。カツオのたたきにプリっと甘いエビの刺身、よく漬かったらっきょうに豚みそ。豚みそは鹿児島の郷土料理で、甘辛い味わいが絶妙です。少量でもうまみとコクがすごいので、ゆったりと飲みたいときのおつまみにぴったり! ビールの合間に風味豊かな芋焼酎も頼んでみました。豚みそと焼酎で2時間くらい飲めそうです……。鹿児島といえば、甘くて香ばしいさつまあげも欠かせませんね。
〆には、お店の看板にも書いてあった貝汁とわっぱめしを注文。貝のだしがたっぷりと溶け込んだスープで体が温まります。山菜がたっぷり入ったわっぱめしも香りが豊かで、もっちりとしたご飯がおいしくって、おなかいっぱいのはずなのにぺろりとたいらげてしまいました。たくさん食べてたくさん飲んで、今日はいい夢を見られそうだなぁ……と大満足しながら1日目は終了しました。
◆山椒
住所:鹿児島県鹿児島市千日町9-1
電話番号:099-227-3040
営業時間:18:00~翌2:00、金・土曜日18:00~翌2:30
定休日:日曜日
西郷どんゆかりの湯
2日目は、指宿へ移動します。10年の時を超えて……念願の砂蒸温泉! と、その前に、あの西郷隆盛も入ったという鰻温泉へ寄り道してきました。
その昔、巨大ウナギが出たという鰻池の近くに位置する温泉で、江戸時代から続く場所。お湯の温度はかなり高温で、水で調整しないと入れないほど。
温泉の近くには、西郷隆盛が連れていたという犬たちの像がたくさんあるので探してみてください^^
風呂上りには温泉卵をいただきましたよ。この温泉卵は“スメ”という天然のかまどで蒸されていて、温泉に入る前に注文しておけば、上がるころにはアッツアツの温泉卵が出来上がっているんです。この地は噴気活動が盛んで、高温の噴気を利用したスメは周辺の家庭でも炊事に使われているのだそう。
町中のいたるところから煙が上がっていました。
◆区営鰻温泉
住所:鹿児島県指宿市山川成川6517
電話番号:0993-35-0814
営業時間:6~9月/8:00~13:00、15:00~20:00、10~5月/8:00~20:00※受付終了19:30
定休日:毎月第1月曜日(祝日の場合は翌月曜日)
ビール豆知識・偉人たちが見たビール工場
西郷隆盛の盟友・大久保利通が参加した岩倉遣外使節団は、海外のビール工場を訪れたことがあるそうで、大久保が西郷にあてた手紙や使節団の正式な報告書にもその記録が残されています。当時は海外の近代産業の技術、特にビール産業が重要視されていて、イングランド・バートンにあるビール工場を視察してビールの醸造法を細かく調査したのだとか。
そのおかげで今おいしいビールが飲めているんだと思うと……感謝しかないですね。
念願の砂蒸温泉
それではいよいよ念願の! 砂蒸温泉です!!
暑くて気持ちいい~! お湯につかるのとはまた違った気持ちよさです。砂の重みと熱さで全身から噴き出す汗が止まりません。温泉卵になった気分です。体の末端までじわじわと温まって、だんだん眠気が……重たすぎるお布団にくるまれているみたい。
砂から這い出す姿は、ほぼゾンビです(笑)。
最後はビールで乾杯!
アッツアツに蒸された後に飲む、キンッキンに冷えたビールって、格別以外の何ものでもないですよね。
ぷはー、生き返るぅ。温泉はビールを飲むための大事な準備運動です。
ビールのお供は、獲れたての新鮮なお刺身たち! 鹿児島の魚といえば、きびなごが有名です。手前の青く輝いているのがきびなご。小さいながら旨味がたっぷりと詰まっていて、いくらでも食べられそうです。お土産にも1kgのきびなごをゲットして帰ったのですが、すべて唐揚げにしてあっという間に食べましたよ♪
ぶりしゃぶも身がぷりぷりで抜群においしかった!
ホテルに戻ってからももちろん飲みます
部屋飲み用のクラフトビールとおつまみも道中で調達してきました。
鹿児島は芋焼酎のイメージが強いですが、ビールもつくっているんです。私が右手に持っているのは薩摩酒造の「薩摩RED」。白波で有名な焼酎メーカーがつくっているビールで、鹿児島産の紫いもが原料として使われています。美しい紫色で、鼻からふわっと抜けていく香りにさつまいもの風味を感じます。
おつまみには網焼ききびなごを選びました。香ばしく焼き上げることによって旨味がぎゅぎゅっと凝縮され、ビールのおつまみにぴったりすぎる味わいなんです。
10年越しの想い、やっとリベンジできました
福岡に住んでいた頃に何度か訪れたことのあった鹿児島でしたが、今回新たな魅力をたくさん発見することができました。鹿児島グルメは昔から好きなものが多かったのですが、ビールと温泉とセットにすることで、やっと“完成系”でしたね。さらに好きになりました! 久々に車の運転も出来たので、この旅をきっかけにまた行動範囲が広くなりそうです。まさにビールが、私の行動範囲を広げてくれます。
では最後に、飛行機の中からたまたま撮ることができた富士山の帽子の写真でさよならしましょう。
それではまた次のビール旅まで、バイバイ☆