穴場づくしの奄美大島・北部1日コースへ 撮影のコツとパラグライダー体験も

沖縄県

2020.10.19

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穴場づくしの奄美大島・北部1日コースへ 撮影のコツとパラグライダー体験も

目次

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11月に夏のバカンススタイルで。優越感がやばい

朝日スポットの見つけ方。旅に欠かせない超便利アプリ

魔法使いでも現れそうな空になった。すごい朝焼けをどうぞ

このために早起きしたい! 大好きな海辺モーニング

モーターパラグライダーで大空へ! 感覚がひと皮むける浮遊体験

ヤギミルクソフトクリームはおいしいか?

ここにしかない超かわいい看板。「○○○に注意!」

ロマンたっぷり、島の最北端にある笠利灯台は威厳たっぷり

見晴らし抜群の絶景ポイント、で噂される「出る」はほんとだった?!

神がかるマジックアワー。奄美大島の神様文化に呼応するような空体験

Go toキャンペーンでお安く旅できる、またとないチャンスが到来しました! 今行かなきゃ損……なんて思っているのはわたしだけでしょうか。今回は、何度も訪れていろんな浜を撮り歩いた大好きな奄美大島について書かせていただきます。友達におすすめする気分で1日北部コースを組むとこうなりました。穴場ばっかりです。絶景の他に、モーニング、モーターパラグライダー、ヤギソフト、へんな看板まで。はたまたちょっと怖〜いスポットも?! 実際にドライブしている気分でご覧くださいませ。ランチ情報はネットに溢れているので割愛、テンポよく参りましょう〜!

11月に夏のバカンススタイルで。優越感がやばい

奄美空港に到着して、カルチャーショックが1番大きかったのは11月です。見てください、これ11月の恰好なんです! 

真夏のワンピースにサンダル、そして麦わら帽子、まるで夏のバカンス! パーカーをはおって奄美に降り立ちましたが、暑くてさっさと脱ぎ捨てましたよ。これは優越感。「ずいぶんな異国に来ちゃったなぁ〜」なんて旅気分が高まります。あ、でも朝晩はパーカーが必要です。

これからご紹介するコースでの写真は、違う季節のものを組み合わせています。似たようなコースで何回も回り、頭の中で改善して組み合わせてのご紹介になりますので、ご容赦くださいませ。

朝日スポットの見つけ方。旅に欠かせない超便利アプリ

奄美大島って離島といえども大きいです。佐渡島に続いて2番目の面積を誇る712.39平方km、東京23区よりもひとまわり大きいんですよ。さらに山がちで海岸線はガタガタ、変化に富んだ風景を楽しめます。しかもそこら中が最強に美しい海!

とはいえ、朝日を海で拝むには、意外に都合のいいスポットは限られます。地形がガタガタな分、太陽と突き出た崖が重なったり、海に出る道がなかったり。季節によって太陽が昇る方角も変わるし、スポットがわかっても土地が広いから滞在している場所から遠かったり。特に朝は遠いと辿り着くのが大変です。どこに行ったらいいのやら。

そんな朝日ポイント探しに大活躍してくれるアプリが「日の出日の入マピオン」です。これを使えば、その地点の日の出日の入りの時間と方角が細かくわかってとっても便利。実際わたしは旅先でこれを開かないことなんてありません。

例えばこの後ご覧いただく動画地点を、この記事の公開日2020年10月19日に合わせるとこう。

動画撮影の日は明神崎に太陽が被りましたが、10月19日は海から昇るのを拝めることがわかります。

さらには、いい時間にそこに辿り着けるのかの検証もぜひ。日の出前の空も美しいので、個人的には20~30分前には浜に出ていたいと思います。また、幹線以外の島の道はナビがあろうとなかなかの確率で迷うので、さらに余裕を追加して40分前に到着したい、となると果たして起きられるのか。そんなことを確認したうえで、季節に合ったいいスポット見つけてくださいね。

魔法使いでも現れそうな空になった。すごい朝焼けをどうぞ

そんな風にいろいろ考えた末、この日やってきたのはサーフポイントとして人気の手広海岸のすぐ南、加世間漁港あたりです。

日の出前、どす重い紫の空が強烈で、早起きしてやって来たかいがあったなぁとしみじみうれしくなりました。 
ところでこのときは7月。明神崎と太陽がかぶりますが、あえてここにしたのは左の東シナ海、右の太平洋、2つの海と太陽と複雑な地形がひとつのシーンに入り込むのを計算したからです。

季節が冬へと進めば海から昇ってきます。2つの海と太陽をいっぺんにおさめることはできないけど、海からドーンと太陽が登場するダイナミックさもすばらしいですよね。

さて、夢見目心地の朝時間をぜひ動画でご覧ください。

BGM:HURT RECORD

ところで海岸には、海亀の足跡がありましたよ。

波打ち際あたりから伸びている線です。大きな体をズリズリと引きずって浜に上がり、産卵する場所までがんばって移動したんですね。こんな生々しい足跡があるなんて、ドキッとします。

このために早起きしたい! 大好きな海辺モーニング

手広海岸近くで朝を迎える時は、海っぺりにあるホテル「てびろK’s village」のモーニングが楽しみなんです。

朝日を拝んだモードのまま、海を眺めるオシャレな空間で朝食タイム。贅沢でしょ。

ここでのほっとするひと時を持ちたいがために、手広海岸近くを朝日スポットに選ぶ側面も大いにあるんです。


◆てびろK’s village
住所/鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木1732-2
モーニング提供時間/7:30~9:00
料金/660円

モーターパラグライダーで大空へ! 感覚がひと皮むける浮遊体験

続いて、ホラーなこちらの写真をどうぞ。

太平洋(手前)と東シナ海を見渡す空撮写真に足がニョキッ! 

これはモーターパラグライダーで自分が飛んでいるんです、気分爽快! いつもドローンにお任せしている大空を自分自身が飛び回り、肌で、目で、鼻で耳で大空そのものを感じることになるとは。世界って広い! 広くて狭い! 空間の感覚がひと皮むけたような、次元の違いを思い知らされるような、想像では追いつけないリアルを体感しました。夢みたいに楽しいので、ぜひ一度体験していただきたいです。

そうそう、写真としてはドローンと変わらなくなってしまうので、自分の足を添えたというわけです(笑)。

ちなみに、やる前は少しくらい怖さもあるかと思ったけど、始終恐怖はゼロでした。信頼できるインストラクターさんと一緒に飛んでいるからね。念のためわたしの耐久レベルを書き添えると、ジェットコースターなどの絶叫マシンや高いところは、上の下くらいのイケル度です。

モーターパラグライダーを扱うショップは下記になりますので検索してくださいね。

◆奄美パラグライダーガイドサービスHAPPY SKY
電話番号/090-5749-9413

◆フットランチアマミ
電話番号/090-7924-4841

ヤギミルクソフトクリームはおいしいか?

個人的な話、ヤギは大好きですが(生後5日目の赤ちゃんが衝撃的にかわいかったから)、ヤギ由来の食べ物は苦手です。でも普段は口にしないものを選ぶのは、旅の一興だとも思っています。

そんなわけでヤギミルクソフトクリーム!

少々クセのある濃厚なソフトクリームにパッションフルーツをトッピングして爽やかさをプラス、クセを散らします。正直なことを言えば、個人的には味なら牛のソフトクリームが勝ちますが、せっかくヤギ食文化のある奄美大島に来たんですもの! イベント的なおやつタイムになりました。


◆それいゆふぁ~む
住所/鹿児島県大島郡龍郷町赤尾1346番1

ここにしかない超かわいい看板。「○○○に注意!」

奄美大島最北端、用(よう)岬を目指してしばしドライブです。すると、途中の集落でこんな看板を見つけました。

熊に、鹿に、はたまた西表山猫に注意の看板、それらなら見てきたけど、まさかの「おばあに注意!」とは。かわいすぎ(笑)。車を停めて眺めまわしてしまいました。ゆったり暮らす島文化の中でも、さらにゆったりモードのおばあとおじいが道をお散歩しているかもしれません。みなさん、愛情たっぷり運転でお願いします。

ロマンたっぷり、島の最北端にある笠利灯台は威厳たっぷり

さて、最北端の用岬に到着です。

うーん三角! 山もサンゴ礁も三角! ここから大きな奄美大島が始まると思うと果てしない気持ちになります。今も琉球王国時代の文化は島に残っていますが、ここはかつて王国の最北端でもありました。薩摩からやって来る人々は、船からここを見て「奄美に着いた」とほっとしたんだろうなぁと想像します。西郷隆盛もそうだったのかなぁとか。端っこにはロマンがありますね。

さらにはこの笠利灯台の孤高っぷりよ。波に対峙する崖の先にちょんと乗っかって、遥か遠くぐるりの海に「奄美大島ここにあり!」を伝えているのですね。灯台には入れませんが、このポイントを下から見上げるだけで威厳を感じる気がします。

見晴らし抜群の絶景ポイント、で噂される「出る」はほんとだった?!

次は蒲生(がもう)岬。わかりやすく突き出た岬の奥には、山々を一列に並べた陸地が海に浮かんでいます。海と山と森と集落が入り組んで交わってひとつの世界をつくっているんですね。そんなことをバンと突きつけるこの眺め、他の地のどこにも見られない複雑でかっこいい地形、大好きです。

ところでドローンの離陸ポイントは、岬にある蒲生神社の駐車場です。それ以上進みませんでした。なぜって……なにか感じたから(笑)! 蒲生神社の情報は持っておらず、ただ地図で岬の地形を見た判断でやって来たのです。するとどうでしょう、なぜか怖いなと思い、神社へ、そして岬へ行くのはやめました。こんな明るい時間だったのにね。

後でこのことを地元の方に話したら「あそこね……出るんだ」。おぉ(笑)。ここは平家の落ち武者が奄美大島に流れ着き、見張り台とした場所なんですって。

ちょっと興味深いから書いたけど、かなり個人的な感覚と島の噂なので、これ以上は行って確かめてみてくださいね(笑)。

神がかるマジックアワー。奄美大島の神様文化に呼応するような空体験

さて、北部コースの最後は夕陽でしめましょう。ここは嘉渡漁港です。誰もいない防波堤でのんびり夕陽を眺めましたよ。

これからの季節、秋冬はあの山に太陽が沈むので、日の入り時間よりも少し早めに着いておくことをおすすめします。太陽が沈んでからのマジックアワーも天気によってはすごいことになるので、ちゃんと見届けてくださいね。

この日は大変なことになりました。とっくに海に落ちた太陽の余韻がこんなに盛大とは。

とっても個人的な感覚の話をします。わたしは朝夕の撮影が大好き、奄美群島はもちろん、沖縄の離島もひいきです。そんな数々の体験の中でも「神がかったような朝焼け夕焼け」と表現したくなる率は奄美大島でのことが多くて。

なんとなく、生きた神さま文化なるものを強く感じる奄美大島。その地の空は、神さまに似つかわしいものなんだなぁと思っています。


いかがでしたでしょうか? 奄美大島をあちこちドライブして空撮して、気に入った穴場スポットで組んだコースです。ぜひあなたも、奄美大島で神がかった自然美に触れていただきたいなぁと思います。

Author

ドローン旅作家 とまこ

ドローン旅作家

とまこ

元秘境ツアー添乗員で現在は“おしゃれパッカー”、“美肌ダイエットマスター”として本の執筆や講演、TV出演など多方面で活躍する旅作家。「離婚して、インド」(幻冬舎文庫)など既刊12冊。2017年から旅先でのドローン撮影を始め、今では「飛ばさないと落ち着かない!」というほどのドローン好き。旅先での美景、絶景の撮影はもちろん動画の編集も手掛ける。

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