【宮城】年始の開運旅にぴったり。「東奥三大霊場」の一角!霊島・金華山の歴史と牡鹿半島の絶景を求めて

宮城県

2025.12.17

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【宮城】年始の開運旅にぴったり。「東奥三大霊場」の一角!霊島・金華山の歴史と牡鹿半島の絶景を求めて

年始の参拝旅は、日本有数の金運パワースポットとされる霊島・金華山へ。神仏習合時代の面影が色濃く残り、神の使いとされる鹿が歩く神秘的な島は、1年に1度訪れると金運に恵まれるともいわれ、年明けの開運旅にぴったり。金華山までの唯一の交通手段であるフェリーは1月1日〜3日は臨時便が増便しているので、アクセスも確保しやすい絶好のチャンス。下山後は名物のクジラを味わう、霊験あらたかな島で心が整う冬の旅を、旅色LIKESメンバーのあおすけさんがレポートします。

目次

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金華山とは

鮎川港から金華山へ

日本で行われるのは2か所だけ、神鹿角切り行事

金華山黄金山神社を参拝

あちこちに感じる寺院の面影

鉱山や製鉄にちなんだ神様が集う島

金華山山頂への道

霊験あらたかな石柱や木々たち

捕鯨の歴史ある港で豪華な海鮮丼を

おわりに

この記事を書いたメンバー:あおすけさん

金華山とは

金華山は宮城県牡鹿半島南部の右隣にある島で、島でありながら「金華山」と呼ばれています。島は古くから航海の目印として信頼され、地元の漁民たちは豊漁や渡航安全の神として崇敬されてきました。
金華山の由来は日本で初めて東北地方から金が産出した事にちなんで呼ばれ、金運、開運、鉱山の神として崇敬される金山毘古神、金山毘売神を祀り、黄金山神社が創建されました。また、金華山は弁財天信仰としての一面もあり、神仏習合時代には弁財天を本地とする龍蔵権現が祀られ、真言宗の大金寺を別当(運営の拠点の意)とし、修験道の行場として栄え、「恐山」「出羽三山」と並び「東奥三大霊場」の1つに数えられる霊島として知られるようになりました。明治の廃仏毀釈に伴い大金寺は廃寺となりましたが、残された黄金山神社の境内には鐘楼や仏教の祈祷である護摩を神仏分離となった今の時代にも「大護摩祈祷」として受け継がれ、現在では珍しい神仏習合の名残を垣間見る事ができます。

鮎川港から金華山へ

ゲートの上にはクジラがちょこんと乗っているのが可愛いですね

石巻市の鮎川港には観光拠点施設「ホエールタウンおしか」があり、センター内にはビジターセンターや飲食店、観光物産交流施設から、金華山行きの切符売り場まであります。金華山へ決まった時間に出港する定期船、自由に時間を決められる海上タクシー、大型連休等では臨時便を運航しています。当日販売もありますが(電話受付のみ)、基本金華山行きは土日祝、黄金山神社の例祭以外は1日一便のみなので、行く時は予約をした方が無難です。時刻表や詳細はホームページから確認しましょう(2026年の年始も増便が決定。詳しくは下記の公式HP参照)。

海上タクシーは数人乗れる程度の船で定期船に比べて速度が速く、揺れるので要注意

写真を撮るのも困難な状況でしたが、外の席で海の景色を堪能しました

金華港には東日本大震災の倒壊後、2017年に再建された待合所があり、中は広々としていました

ちなみに私は行きが海上タクシー、帰りは午後1時の定期便で帰るプランを実施しました。海上タクシーは乗り合いだと割り勘になるので非常におすすめです。20分の船旅を終え、金華港に到着。

◇ホエールタウンおしか
住所:宮城県石巻市鮎川浜南43-1
電話:0225-24-6644

(以下、ホエールタウンおしか内各施設)
◆牡鹿半島ビジターセンター
定休日:水曜日
※12/29(月)~12/31(水)、1/5(月)~1/7(水)は休館。元旦はAM5:00より開館。

◆観光物産交流施設cottu
定休日:無休
※元旦はAM5:00より開館。

◆おしかホエールランド
定休日:水曜日
※12/29(月)~12/31(水)は休館。元旦はAM9:00より開館。

ホエールタウンおしか 公式HP
金華山フェリー 公式HP

日本で行われるのは2か所だけ、神鹿角切り行事

帰りにはいませんでしたが、行きは鹿がたくさんいました

金華港のすぐ近くに鳥居が建てられています

コンクリートの参道を暫く歩くと鹿山公園に到着します。牡鹿半島がよく見える広場で、野生の鹿が約500頭も生息しているそう。毎年10月初旬には「神鹿角切り行事」が行われます。秋に発情期を迎えた雄鹿が気を荒くしないために始められたそうで、この神事は奈良の春日大社と金華山のみ行われる珍しい行事です。鹿は神の使いとして古代から崇敬されてきた動物で、特に雄に生えた角が生え変わる現象が再生の象徴、神聖な力と認識されてきました。

金華山黄金山神社を参拝

黄金山神社の隋神門

触りたいのですが、寸前で逃げてしまいますね~

拝殿

弁財天奉安殿

黄金山神社の境内は広く本殿、拝殿、祈祷殿を中心とし、周囲にはいくつもの摂末社があります。境内にはなんと! 鹿さんも歩いています!
境内に存在する社殿は明治以降に再建されたものばかりですが、入口の隋神門から既に歴史を感じる風貌になっています。この随神門は大正14年に創建されたそうで、神仏分離令前までは仁王門として機能していたようです。
本殿は明治後期に建てられたそうで、総ケヤキ造りの建築物です(恐らく拝殿もケヤキで造り)。拝殿は豪華絢爛の煌びやかな装飾ではないものの、きめ細かい彫刻が至るところに施され見入ってしまいます。
本殿の右隣には摂末社があり、その中でも印象的なのが弁財天奉安殿です。平成元年に建てられた比較的新しい堂宇です。神仏分離前には弁財天が麓に祀られていましたが、神仏分離後は山頂の大海神社に合祀され、後に遥拝所として建てられたのがこの弁財天奉安殿です。金華山は弁財天信仰も盛んな島で、江の島、厳島、竹生島、天河の弁財天と並び、「日本五大弁財天」として、関東地方まで広がったそう。

あちこちに感じる寺院の面影

祈祷殿

拝殿の手前には護摩木が置いてありました

鐘楼

祈祷殿では、金華山の神仏習合の名残である護摩祈祷が行われます。護摩は仏教の祈願として寺院で行われています。護摩行は密教に由来する行で、大日如来の化身である不動明王を本尊とし、火を焚く事で願いが成就すると信じられています。不動明王の背後には火焔が描かれているので想像しやすいですね。その仏教ならではの行が金華山では現在、黄金山神社の神事に受け継がれ、護摩祈祷として行われています。もちろん、一般的な神社では護摩は行われていません。神道における護摩とは一体どのような神事なのか? 興味深いものがあります。
随神門をくぐった隣にある鐘楼も神社では珍しいですね。鐘は明治以降に造られたもので、神社となった後も寺院の面影を残そうとする思いが感じられます。
以前訪れた室根山にも鐘楼が残された神社があったり、出羽三山も神社にもかかわらず線香の臭いが漂い、寺と神社との区別がつかない雰囲気が今でも残っていたりした事を思い出しました。

鉱山や製鉄にちなんだ神様が集う島

金椿神社

五十鈴神社

弁財天奉安殿の他、金椿神社と五十鈴神社があります。
金椿(かなぐい)とは金属の杭を意味するそうで、御祭神は大国主命。大国主命は出雲大社の主祭神です。国津神の主として大穴持、大穴牟遅など様々な名前を持つ神様であり、大穴とは火口や鉄穴を意味するそうで、それはつまり火山や製鉄の神の意味を持ちます。よく温泉の近くの神社に大国主命と少彦名命の神を祀る光景を見ると思いますが、温泉とは火山の恵みで、まさしく火山の神を象徴しています。

また、五十鈴(いすず)はスズ(鈴)の事で、実は伊勢の五十鈴川周辺では砂鉄が多く、かつてはスズを採取する文化もあったそうです。

そう考えると、金華山は黄金神社の金山毘古、金山毘売、更に金椿神社や五十鈴神社など、鉱山や製鉄にちなんだ神々が祀られている事に気づきます。金という字に注目すると、金とは黄金の金のみを指すのではなく、水銀や銅、鉄などの様々な金属の金も意味しています。修験道とは自然の中を駆け巡り、苦行を重ね験力や霊力を高めて人々を救う宗教ですが、それと同時に鉱物資源を求め山中を巡る集団の一面もあったそうです。金華山もただ砂金が出たから金華山になったのではなく、様々な金属類を探し求められたから金華山になったのかもしれません。

金華山山頂への道

ここから先は登山になるので、登山を考えていない方はここで引き返しましょう

山頂まであとわずかの分岐点。この辺りから展望も開けてきます

本殿を過ぎると、奥之院へ続く登山道があります。巨木や巨岩が多く、見ごたえのある登山道を登ると山頂に到着です。山頂には奥殿である大海祇神社が鎮座されています。

朝の段階では登っている頃に雨予報でしたが、嘘のような青空が!

牡鹿半島の奥には猫島で有名な田代島まではっきり見えますね

牡鹿半島の全部は見えませんが、複雑な海岸線の奥の方まで眺められます

かつては奥之院としての堂宇でしたが、現在は黄金神社の奥殿として御祭神は大綿津見神(おおわだつみのかみ)、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)が祀られています。この市杵島姫神は弁財天の事で、明治以前には弁財天を本地仏とする龍蔵権現が祀られていました。現在、奥殿に祀られている事は廃仏毀釈の影響を受けていた事も分かりますね。
また、大海とは“おおわた”と読み、わたとは本来島の頂を意味し、古代において島と山は同一視され、その証拠に島や嶋には“山”の字が当てはめられています。なので、海なら島頂、陸なら山頂と呼び大海祇神、大山祇神と呼び分けられるようになりました。金華山は島ながら修験道という山岳信仰が発展したのも納得です。
山頂には広い展望所があり、牡鹿半島と雄大な太平洋の絶景を目の当たりにできます。標高が444mと低山ながら高度感のある展望を楽しめますよ。


◆黄金山神社
住所:宮城県石巻市鮎川浜金華山5番地
電話:(0225)45-2264(予約専用)

黄金山神社 公式HP

霊験あらたかな石柱や木々たち

周回コースなので帰りは違う道から

山頂付近には15mもの高さのある巨岩・天柱石があり、周辺には縄文時代の遺跡も発掘されています。磐座としても崇められていたそうで、神仏習合時代には弁財天が垂迹(「すいじゃく」。仏や菩薩が人々を救うために仮の姿で現れること)を果たした姿として見られ、長い歴史の間、人々との関りがある奇岩です。見上げるほど大きく、周囲にも大きな岩があるものの、天柱石だけ妙に存在感のある岩になっています。イメージ的には金峯山山頂にある五丈岩のような存在で、ここまで大きいとやはり崇敬の対象になる事が分かると思います。天柱石は「水晶石」とも呼ばれ、かつては今よりも高く、石の上に賽銭を投げ賽銭がてっぺんに乗ったら願いが叶うと信じられていました(今より高かったら、尚更小銭を乗せる事は難しいと思いますが…)。

また、下山コースも巨木が目立ちます。ただ大きな木だけでなく、複雑な形をした木々も多く、つい立ち止まって見上げてしまうほど魅力があります。やはり霊島なので、木々も影響を受けているのでしょうか?

捕鯨の歴史ある港で豪華な海鮮丼を

クジラの刺身は人生初だったので感動!

島には飲食店が一切無いので、お昼は鮎川港に戻り「ホエールタウンおしか」内でいただきます。「黄金寿司」の海鮮丼にはクジラの刺身も入っています。鮎川港は古くから捕鯨が盛んな港として有名で、一時反捕鯨運動の影響により衰退したものの、近年クジラ漁が再開され、このようにクジラの刺身も食べられるようになりました。マグロなどの刺身と違い弾力があり、噛み応えのある触感。クジラ以外の刺身も美味しく、金華山の帰りに食事をするならぜひ黄金寿司に立ち寄りましょう。

時間があれば「ホエールタウンおしか」内のビジターセンターの無料見学をしてもいいでしょう。牡鹿半島の歴史や文化、産業に関するパネルが展示されています。奥にはクジラに関する資料館「ホエールランド」もあります(ここは有料)。

おわりに

金華山は島ながら神仏習合の寺院として栄え、現在は神社として歴史を紡いでいるものの、至る所で仏教としての歴史を感じる事ができました。金華山行きの船は限りがあり、登山まですると乗り合いが必須になります。神社まで見学もいいですが、せっかくなので金華山山頂まで登り、雄大な牡鹿半島と太平洋の絶景を堪能してみませんか。

この記事を書いたメンバー:あおすけさん

神奈川県在住で、登山をきっかけに日本全国を旅する事が好きになり、休日は愛車と共に一人旅を楽しんでいます。登山や景勝地巡りを中心に、歴史も好きなので史跡探訪やパワースポット巡りも行っています。

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#島旅 #船旅 #体験型レジャー #モデルコース

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