内田理央さんが歩く、神奈川県秦野市。紅葉と温泉、心まで温まる癒しの旅へ
東京から電車で約1時間。神奈川県の西側に位置する秦野市は、北側に丹沢山、南側に渋沢丘陵が東西に走っている自然豊かなまちです。清らかな湧き水に恵まれ、“名水のまち”としても知られます。そんな秦野の中でも秋色に染まる湖畔や庭園を俳優の内田理央さんが巡りました。他にも、湯けむり立ちのぼる温泉、そして夜空を照らすイルミネーションなど、これからの旅先としてぴったりな、「秋と冬の秦野」を、ご紹介します。
写真(人物)/入江達也
目次
湖面に映る深紅の森
秦野駅から車で15分ほど。静かな山あいにたたずむ震生湖(しんせいこ)は、大正12年の関東大震災で山が崩れ、谷がせき止められてできた湖です。人工ではなく、自然の力によって誕生したその姿はどこか神秘的で、湖の周囲を囲む木々が季節ごとに彩りを変えます。秋になると、モミジやカエデが一斉に赤や黄色に染まり、水面に映る紅葉がまるで鏡のよう。湖畔の遊歩道を歩くと、木々の間から差し込む光がキラキラと揺れて、まるで光のトンネルを抜けているような気分に。
◆震生湖
住所:神奈川県秦野市今泉1814
紅葉と灯りが重なる秋夜の庭園
昭和5年に建てられた旧家で、国登録有形文化財(建造物)に登録された緑水庵。現在は市民の憩いの場として親しまれ、紅葉シーズンの11月下旬ごろにはライトアップも楽しめます。夜の庭に足を踏み入れると、ふわりと香る木々の匂いと、足元に照らされた紅葉の影。昼間の鮮やかさとはまったく違う、幻想的な世界が広がります。池に映り込む紅葉のシルエット、竹林の間を抜ける光の筋など、どこを切り取っても絵になる風景です。建物内の座敷で、休憩もできるので、紅葉と一緒に“和のひととき”を味わえます。
◆緑水庵
住所:神奈川県秦野市蓑毛269
開館時間:10:00~17:00 (ライトアップ期間は19時30分まで)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌平日)※ライトアップ期間は月曜日も開館
自然豊かな峠で由緒あるカレーを
サイクリストにも人気が高く、全国から愛好家が訪れるヤビツ峠。四季折々の風景が楽しめ、秋には紅葉を眺めながら自転車を走らせる人々の姿も、風景の一部になっています。道中にある菜の花台展望台からは、天気が良ければ、秦野の街並みや相模湾、そして富士山まで一望できます。その先にある「ヤビツ峠レストハウス 丹沢MON」では、名物の丹沢ロイヤルカレーが人気。かつて天皇陛下が学生時代に丹沢を訪れた際に食された味をもとに再現された逸品で、やさしい味わいが特徴です。自然豊かな峠道を登れば、まちの懐の深さを感じられるでしょう。
◆ヤビツ峠レストハウス 丹沢MON
住所:神奈川県秦野市寺山字鷹採1728-1
営業時間:平日9:00~16:00、土曜日・日曜日・祝日は8:30~16:30
定休日:水曜日、木曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
疲れを癒す温泉も充実
秦野市では、温泉施設も観光スポットの一つとなっており、ハイキングや登山の帰りに訪れる方も多くいます。おすすめは、名水はだの富士見の湯と弘法の里湯。富士見の湯は、その名のとおり晴れた日には富士山を望める露天風呂が魅力。美肌成分が豊富に含まれる天然温泉につかりながら見る富士のシルエットはまさに“贅沢なご褒美”。弘法の里湯は、鶴巻温泉駅からアクセスがよく、地元の人からも愛されます。秦野第一号泉とつるまき千の湯の2つの源泉が一度に楽しめる日帰り温泉。カルシウムを多く含み、身体が芯からあたたまります。立ちのぼる湯けむりが旅の疲れを癒してくれること請け合いです。
◆名水はだの富士見の湯
住所:神奈川県秦野市曽屋4553-1
営業時間:10:00~22:00(最終受付21:30)
定休日:第2水曜日(祝日の場合は翌日)
料金:大人800円~(曜日等で変動)
◆弘法の里湯
住所:神奈川県秦野市鶴巻北3-1-2
営業時間:10:00~21:00(最終受付20:00)
定休日:毎週月曜日(祝日の場合はよく平日)、12月31日
料金:大人800円~(曜日等で変動)
冬の夜にきらめく光のアーチ
長さ267m、高さ35mある風の吊り橋で知られる秦野戸川公園。冬になると、園内の木々や橋がライトアップされ、幻想的なイルミネーションに包まれます。光のアーチをくぐりながら歩くと、まるで夜空に溶け込んでいくよう。冷たい空気の中で、息が白くのびるたびに光が反射してきらめき、静寂に包まれながらゆっくりとした時間が流れます。昼間もBBQなどレジャーを楽しんだり、ボルダーを楽しめるはだの丹沢クライミングパークでアクティブに過ごしたり、いろいろな過ごし方ができる公園です。
◆秦野戸川公園
住所:神奈川県秦野市堀山下1513
営業時間:常時開放(パークセンター9:00~16:30)
定休日:年末年始(12月29日~1月3日)
ゆっくり歩きたくなる、秋・冬の秦野
紅葉の湖、光る庭園、温泉、イルミネーションなど、内田理央さんも歩いた秦野は、自然と人、過去と現在が穏やかに溶け合うまちです。ただ歩くだけで心が整っていくような、不思議なやすらぎがあります。ゆっくりと息を吸い込み、その空気の澄んだ味わいを感じられる場所、それが秦野の魅力。次の休日、少し足をのばしてみてください。紅葉も湯けむりも灯りも、あなたをやさしく迎えてくれるはずです。















