函館旅行をするなら「函館市電」! 街の魅力を全部周りつくす路面電車の旅へ
最近路面電車を紹介しがち、旅色LIKESライターの鉄道旅担当・なおです。今回訪ねたのは、北海道函館市。北海道を代表する観光都市ですが、観光スポットの多くは市電で楽に回ることができます。今回は函館市電に乗って沿線の観光スポットを訪ねる旅をご紹介します。
目次
旅の始まりは温泉地・湯の川から
飛行機に乗っている間、ずっとベア・ドゥに見つめられる。
今回の函館旅行では、中部国際空港から函館空港まで、北海道の翼「AIR DO」に乗って行きました。実は今回ご紹介する函館市電、函館空港のすぐ近くに出発点があります。約90分の空の旅。鉄道もいいですが、空から地形を眺める旅も快適です。
函館空港から路線バスに乗って湯川(ゆのかわ)3丁目のバス停で下車。バス停から約7分のところにあるのが函館市電の出発点、「湯の川」停留所です。ここから函館駅方面に向かい、「十字街」停留所から5系統は「函館どつく前」停留所へ、2系統は「谷地頭(やちがしら)」停留所へ向かいます。函館空港から函館駅方面に向かうシャトルバスなら本数も多く、一駅先の「湯の川温泉」停留所まで約8分で行けるので、一般的にはこちらの方が便利です。「湯の川」停留所のすぐ近くには湯倉神社があります。ある木こりが腕の痛みを感じていた際に、ここの湧き湯につけたところ痛みが癒え、感謝のために薬師如来を掘ったことが神社の由来だそう。ここから道南随一の温泉街、湯の川温泉が発展していきました。函館はイカの町だけあって、湯倉神社にも「イカすおみくじ」があります。イカの中におみくじが入っているので、
函館のお土産に引いてみてはイカがでしょうか。
◆湯倉神社
住所:北海道函館市湯川町2丁目28番1号
アクセス:函館市電「湯の川」停留所下車徒歩約5分
「湯の川温泉」停留所の周辺には温泉旅館が多く、観光客が集まります。ここで一泊するのもいいですし、日帰り温泉を楽しむのもいいと思います。時間のない方は停留所のすぐ近くに足湯がおすすめです。
箱館戦争の舞台となった五稜郭へ
繁華街の中にある「五稜郭公園前」停留所。
「湯の川温泉」停留所から市電に乗って約13分で、史跡・五稜郭の最寄り駅「五稜郭公園前」停留所に着きます。JRにも「五稜郭」駅がありますが、JRから五稜郭公園までは2キロメートルほど。市電で行く方が便利です。
五角形の五稜郭タワーからは、星型のユニークな形の城郭を持つ五稜郭跡が一望できます。五稜郭は幕末、箱館の開港が決まった際、街中に設置された箱館奉行所を移転しました。フランスの軍人の知恵を借り、星の先端にあたる陵堡に大砲を配備することで死角を無くすことで、攻撃も防御も可能に。当時西洋で好まれて築城されていたものに倣って建てられたものです。1864(元治元)年に箱館奉行所は移転しまが、そのわずか3年後に大政奉還が行われ、政権が明治政府に移ると箱館奉行所は廃止に。旧幕府軍と新政府軍による戊辰戦争の最後の戦いとなる箱館戦争では、榎本武揚らが率いる旧幕府派の拠点となり、ここで旧幕府軍が敗れて、戦争は終結しました。五稜郭タワーの展望台には箱館戦争をまとめたコーナーがあり、戦争の経緯を詳しく学ぶことができます。
◆特別史跡五稜郭跡
住所:北海道函館市五稜郭町44
電話:0138-21-3456(函館市教育委員会文化財課)
開園時間:4~10月5:00~19:00、11~3月5:00~18:00
入場料金:無料(旧函館奉行所は有料)
アクセス:函館市電「五稜郭公園前」停留所下車徒歩約15分、函館バス5系統「五稜郭タワー前」下車徒歩約3分
◆五稜郭タワー
住所:北海道函館市五稜郭町43-9
電話:0138-51-4785
営業時間:9:00〜18:00 (展望チケット販売終了時間 17:50)
入場料金:大人1200円、中高生900円、小学生600円
アクセス:函館市電「五稜郭公園前」停留所下車徒歩約10分
函館港を望む元町エリアへ
函館山ロープウェイの最寄り駅でもある「十字街」停留所。
「五稜郭公園前」停留所から再び市電に乗り、函館駅前方面に向かいます。約21分で下車したのは「十字街」停留所。隣の「末広町」停留所とともに洋館や教会が集まる異国情緒あふれるエリアの最寄りの停留所です。
元町エリアは18世紀末期から江戸幕府が政治を行う場所として発展していました。1854(嘉永7)年に箱館が外国に向けて開港すると領事館やキリスト教会などが建てられ、異国情緒溢れる町となっていきます。旧函館区公会堂は1910(明治43)年に竣工し、演奏会や展示会に利用されました。洋風の気品あふれる建物で、各時代の天皇陛下や皇太子殿下が北海道に御行啓(ぎょうけい)される際には宿泊する場所としても利用されています。ほかにも函館ハリストス正教会や函館市旧イギリス領事館などがあり、当時の函館が重要性の高い都市として世界に認められていたことが窺えます。
◆旧函館区公会堂
住所:北海道函館市元町11-13
電話:0138-22-1001
公開時間:季節、曜日によって異なる(公開HP確認)
入場料金:一般300円、学生・生徒・児童150円
アクセス:函館市電5系統「末広町」停留所下車徒歩約8分
元町エリアは函館山の麓の高台に広がるエリア。港に向かって何本もの坂道が伸びていて坂の上から望む景色が美しいことでも有名です。なかでも道幅が広く、港に向かって道がまっすぐ降りていく八幡坂(はちまんざか)は映画の撮影地にもなっていてもっとも見晴らしがよく、多くの観光客が集まります。教会や石畳が異国情緒を感じさせる大三坂(だいさんざか)、旧イギリス領事館のある基坂(もといざか)もおすすめの坂道です。
市電を降りて夜風を感じながら港町を歩く
函館市電は22時ごろまで運転しているので夜の街歩きにも最適です。「末広町」停留所から金森レンガ倉庫までは歩いて約7分。このまま駅に向かって港沿いを散歩するのと町の見え方が変わります。函館駅近くには1988(昭和63)年まで活躍した青函連絡船の摩周丸が展示されていて美しくライトアップされ彩られる夜の函館港は素敵な景色です。
おわりに
函館市電を使って巡る函館の旅、いかがだったでしょうか。湯の川温泉、五稜郭跡、元町エリア、そして函館の夜景の玄関口、函館ロープウェイやイカにイクラなど海鮮を存分に味わえる函館朝市まで、最寄りの停留所から徒歩でアクセスできて観光にとても便利な交通機関です。大人600円、子ども300円の一日乗車券もあって、3回以上乗車するときはこちらの利用がお得です。利用開始時間や滞在時間によっては大人900円、子ども450円の市電24時間乗車券も便利。ぜひ市電に乗って函館の魅力を存分に感じてみてください。














