千葉がさつまいも栽培発祥の地？

昆陽神社。

青木昆陽記念碑。県の指定史跡にもなっています。

江戸時代、蘭学者の青木昆陽（あおきこんよう）は八代将軍・吉宗の命を受け、さつまいもの試験栽培を行いました。その成功した地が現在の千葉市幕張です。その後さつまいもの栽培は関東や全国へと広がり、飢餓に苦しむ農民たちの命を救いました。昆陽の偉業を称え、幕張には昆陽神社（芋神様）が建立され、現在も私たちを見守っています。

◆昆陽神社
住所：千葉市花見川区幕張町4-594-2
アクセス：京成千葉線京成幕張駅より徒歩約1分

千葉のさつまいもとは？

紅はるかの焼き芋。冷やしてもおいしい です。

代表的な品種は3つ。「紅あずま」は昔から馴染みがあるほくほくとした素朴な味わい、「シルクスイート」はシルクのような滑らかで心地よい舌触り、「紅はるか」はねっとりしっとりとした食感と甘さが特徴です。

千葉のさつまいもは、収穫した後に30日以上※ 貯蔵し、糖度を最大限に高めてから出荷します。とても甘く、シンプルな焼き芋もご褒美スイーツです。　
※紅はるかの場合

1. 地域住民と考えた和スイーツ 「昆陽」（パティスリータルブ）

パッケージには昆陽先生の顔もプリントされています。

全3種類。右から「昆陽」、紅芋を使用した「くれない昆陽」（期間限定）、表面を香ばしく焼いた「やきもち昆陽」。

店内と外にイートインスペースもあります。

滑らかな口あたりのさつまいも餡とクリームチーズをもっちもちの求肥で包んだ和スイーツです。青木昆陽の歴史を承継するため、地域住民や学生、商店会、近隣企業の方々により考案されました。さつまいも餡は3度も裏ごしし、とろけるような食感に。甘さも控えめで、芋の香りを感じる上品なスイーツです。

◆パティスリー タルブ
住所：千葉県千葉市美浜区打瀬3-6 ミラマール1-101-1
電話：043-351-7551
営業時間：9:30～18:30
定休日：火曜日

2.幕張名物・和風スイートポテト「幕張ポテト」(PETIT MARIER／プチマリエ

左から「幕張ポテト」、「幕張紅ポテト」（各290円）。「幕張紅ポテト」は赤餡 と大納言を混ぜ、風味豊かに仕上げています。

「PETIT MARIER」外観。

昆陽神社から徒歩約13分のところにある「 PETIT MARIER」の焼き菓子。千葉県産の紅あずまと白餡を使ったしっとりとした和風スイートポテトは、可愛らしいサイズでペロリと食べられます。店内にはカフェも併設しているので、参拝後の休憩に立ち寄るのにもおすすめです。

◆PETIT MARIER 幕張スイーツファクトリー
住所：千葉県千葉市花見川区幕張町5-417-153
電話：043-441-3830
営業時間：10:00～20:00
定休日：月曜日 ※祝日の場合は翌平日
駐車場あり

3.初体験!? ちょっとリッチな干し芋「HASSIKO」(干しの屋)

「ハイクオリティ」（Ｌサイズ（200g）1,080円）は、紅はるかの中でも10%しかし取れない希少部位 を使用

県内でもとくにさつまいもの生産が盛んな県北東部の香取市。ここには、千葉県のさつまいもアンバサダー ・松本まりかさんも絶賛する干し芋専門店「干しの屋」があります。香取産の紅はるかを干し芋にし、さらに冷やすことで甘みと食感をよくしているそうです。しっとりねっとりとした濃厚な甘さで見た目も鮮やかな黄金色。干し芋好きの人も、「こんなに甘い干し芋は初めて！ 」と驚いていました。そのままでも十分おいしいですが、オーブントースターで軽く焼くとさらに甘さが増します。

◆干しの屋
住所：千葉県香取市木内112
電話：0478-79-0350
営業時間：11:00～16:00
定休日：日曜日
駐車場あり

4. ヘルシースイーツ「いもラテ」(1K good neighbors POTATO & CAFÉ )

「いもラテ」（600円）やさしい甘さで食事との相性もよさそう。

「スイートポテト」（1個300円）は香取市産の食材を中心に作られ、しっとりねっとりとした芋本来の甘さと適度なおいもの食感も感じられます。

1階で商品を購入、2階のフリースペースで飲食が可能です。

1K good neighbors POTATO & CAFÉは養豚と食品加工、レストランを運営する施設「恋する豚研究所」敷地内にあるスイートポテト専門店 。なかでもおすすめは、「いもラテ」です。使用しているのはさつまいも、いもみつ 、はちみつ、牛乳だけ。やさしい甘さで、まるでさつまいもをまるごと飲んでいるかのようでした。すっきりとした飲み口で、スイーツなのにヘルシー。しかもたっぷりサイズで満足感もありと、個人的に一番のお気に入りです。

敷地内には薪や家具を製作する工場「栗原第一薪炭供給所」もあり、自然豊かな環境の中で、各施設の見学や体験イベントへの参加もできます。

◆1K good neighbors POTATO & CAFÉ
住所：千葉県香取市沢2452-1 恋する豚研究所
電話：070-4081-1010
営業時間：11:30～17:00
定休日：年末年始
駐車場あり（無料）

5. 文化財でご褒美スイーツ「生絞りモンブラン」（VMG CAFE）

香取産紅はるかを使用した「生絞りモンブラン」（単品1,200円、ドリンクセット1,800円)

江戸の風情を感じながら。

県指定有形文化財の中村屋商店をリノベーション。宿泊施設も併設しています。

小江戸・佐原の県指定有形文化財をリノベーションしたカフェでいただく「生搾りモンブラン」。注文を受けてから絞る繊細なさつまいもクリームに塩味のあるパリパリのさつまいもチップス。底はサクサクのパイ生地、なかには角切りの芋入りと、様々な食感のハーモニーを楽しむことができます。生クリームも軽くて甘すぎず、あっという間に完食しました。約150年もの歴史を感じる空間でいただく、気品あるご褒美スイーツです。

◆VMG CAFE
住所：千葉県香取市佐原イ1720
電話：0120-210-189（VMGレストラン総合窓口11:00〜20:00）
営業時間：月・水～金曜日11：00～16：00、土日祝日11：00～16：30

さいごに

さつまいもは、栄養とおいしさを兼ね備えた食材。ヘルシーに楽しめる甘いスイーツは、食べるたびにほっと笑顔になれるスイーツです。千葉には個性豊かなさつまいもスイーツがたくさんあり、今回ご紹介したのはそのほんの一部。旅の途中に立ち寄ったり、自分へのご褒美にしたり、大切な人へのお土産として、あなたのお気に入りの一品を、ぜひ見つけてみてください。