大阪の穴場を発見! 市内から1時間で行ける「能勢町」でゆったりドライブ旅へ

大阪在住のLIKESライター・ヒロミです。大阪最北端の「能勢町(のせちょう)」をご存じですか? 大阪市内から車で約1時間しか離れていないとは思えないほど、古民家や田園など昔ながらの里山風景が残っている町です。標高が高く、ハイキングやキャンプをしに行く方も多いですが、ここ数年は地元の食材を使ったレストランも増えていて、注目のグルメタウンとなっています。注目度UP中の能勢町を5月にドライブしてきたのでご紹介します。万博で大阪を訪れる人も多いと思いますが、人混みを避けてのんびりしたい大阪旅におすすめです。
目次
能勢町ってどんなところ?
大阪府の最北端に位置し、京都府と兵庫県に挟まれている能勢町は面積のほとんどが山林や田畑で占めています。大阪市内に比べると標高が高く、冷たい山風に磨かれた豊かな土地。昔から「三白三黒」という特産物の産地として知られていました。三白は米・寒天・高野豆腐で、三黒は栗・炭・黒牛のことです。今でも栗拾いに松茸狩り、いちご狩りと季節ごとに味覚狩りを楽しめます。また忘れていけないのが私も大好きな大阪を代表する日本酒のひとつ、「秋鹿」もこの町で作られています。食材の宝庫でグルメ好きにはたまらないエリアなのです。
農家民宿「みちくさ能勢」で石窯ピザとお惣菜のビュッフェランチ
能勢に到着して早速ランチの予約していたお店に向かいます。途中民家が並ぶ狭い道を通り、本当にここにあるのかな? と思いながら辿り着いたのは農家民宿「みちくさ能勢」。農業体験や五右衛門風呂など農家の暮らしを体験しながらの宿泊ができます。こちらでは金土日(月祝)限定でランチ営業をしています。

どれも身体が喜びそうなお惣菜。高野豆腐など地元の食材を味わえます。
ランチは約10種類の惣菜ビュッフェと1人2枚までのピザです。ビュッフェに使われるのは自家農園で栽培した無農薬野菜。素材を活かしたおかずは、野菜がシャキシャキでおいしい。石窯で焼くピザは国産の全粒粉小麦を使っていて、モチモチとした食感。その時によって具材は変わりますが、この日は酒粕やきんぴらなど野菜を使った5種類のピザと3種類のデザートピザがありました。お天気が良い日はテラス席で里山の景色を眺めながらいただくのがおすすめ。宿泊すると夕食は石窯料理や能勢産菊炭で焼いた能勢牛囲炉裏もあり、能勢グルメを満喫したい人はぜひ宿泊をしてみてください。
◆みちくさ能勢
住所:大阪府豊能郡能勢町地黄1086
電話:072-743-5560
ランチ営業時間:11:30〜14:00※金土日、祝日の月曜日のみ営業
樹齢千年を超す「野間の大けやき」を見に行こう
「みちくさ能勢」から車で約3分のところにある「能勢けやきの里」へ。こちらでは地元で採れた野菜や玉子、季節のジャム、はちみつをなどの特産品を買うことができます。お昼過ぎだったので、野菜はすでに少なくなっていました。このあたりの名産である栗を使ったプリンやチーズケーキなどおいしそうなスイーツがあり、おやつやおみやげにもよさそうです。
店名の由来にもなっているけやきですが、すぐ近くに大きなけやきがあるようなので、見に行くことに。
◆能勢けやきの里
住所:大阪府豊能郡能勢町地黄2240
電話:072-741-9563
営業時間:9:00〜16:00
定休日:木曜日

高さ約27.37メートル、幹まわり約13.01メートル、最大枝張は約39.3メートル×約36.2メートル。近くで見ると圧倒されくらい大樹。
敷地内には大きな木だけでなく、けやき資料館があり、祝日とあって多くの人が訪れていました。樹齢1000年を超す大きなけやきは地名を取って「野間の大けやき」と呼ばれています。生育している場所は、かつて蟻無宮(ありなしのみや)と呼ばれる神社の境内で、野間の大けやきはその御神木として祀られていました。今でも能勢町の樹木のシンボルとして保護されており、国の天然記念物にも指定されています。大樹の側にはコーヒーを販売している「カフェ 大きな木 けやき店」があり、ベンチでコーヒーを飲みながらけやきを鑑賞することもできます。想像以上に大きく立派で、パワーをもらった気分になりました。
また「野間の大けやき」には、フクロウ科のアオハズクが飛来し、営巣して子育てをしているそうです。私が訪れた5月上旬はまだでしたが、5月下旬に4年ぶりにフクロウが帰ってきたそう。巣立つまでは愛らしい姿を見ることができるかもしれません。詳しくはけやき資料館の公式facebookをチェックしてみてください。
◆けやき資料館
住所:大阪府豊能郡能勢町野間稲地251-1
電話:072-737-2121
営業時間:3〜10月 10:00〜17:00
11〜2月 10:00〜16:00
定休日:火・水曜日※祝日の場合は翌木曜日
◆カフェ大きな木けやき店
住所:野間の大けやき すぐそば
営業日:天気の良い土日祝日
営業時間:10:00〜16:30

かわいい外観の一軒家のパン屋。
大けやきのすぐ近くには私が前から行きたかったパン屋「薪パン日々」がありますが、13時過ぎには完売していました。薪で焼いたこだわりのパンで楽しみにしていたのでとても残念。営業日も限られているので行かれる際はお早めに。
◆薪パン日々
住所:大阪府豊能郡能勢町野間稲地105
電話:072-703-1714
営業時間:11:00〜16:00
定休日:月・火・水曜日
おやつは農家さん手づくりのジェラート「能勢倶楽部ジェラート工房」

この日は河内晩柑やいちごミルクなど6種類のフレーバーがありました。
何かデザートをと次に向かったのは大けやきから車を16分ほど走らせたところにあるジェラート工房。能勢町の自家農園で生産した野菜や果物を使った「農家ジェラート」を販売しています。旬の食材を使う為、フレーバーはその時によって違うようで、この時はビーツ、和製グレープフルーツの河内晩柑(かわちばんかん)などの珍しいフレーバーを含めた6種類のジェラートがありました。
私が選んだのは河内晩柑とビーツのダブル。河内晩柑は思った以上に酸味があってとても爽やか。鮮やかな色のビーツは根菜らしい味がしながらも不思議とジェラートに合って、やさしい甘さで私的には一番のヒットでした。ジェラートで四季を感じられるので季節ごとに訪れたいお店です。
◆能勢倶楽部ジェラート工房
住所:大阪府豊能郡能勢町片山548-1
営業日:金・土・日曜日、祝日
営業時間:11:00〜17:00
さいごに
大阪てっぺんにある「能勢町」はのどかな里山です。風景と恵まれた食材を求めてこの地で店を開く人もここ何年かで増えています。古民家を改築して里山の景観に溶け込んだ店構えで、地元の食材を使った料理を提供する店に出会うことができます。関西万博で平日休日問わず賑わっている大阪ですが、少し足を伸ばしただけでのんびりした時間を過ごすことができました。大阪、神戸、京都からも近いので、ショートトリップで訪れてみるのはいかがでしょうか。