【特別拝観も】奈良を代表する文化財のライトアップとイルミネーションの競演! 「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」が2月8日~開催!
毎年2月8日~14日に開催される「しあわせ回廊 なら瑠璃絵 」は、奈良公園の各地を瑠璃色の光で包む幻想的なイベント。全国に冬のイルミネーションイベントは数あれど、鹿が一緒に楽しむのは奈良だけでしょう。期間中には、春日大社や東大寺や興福寺、春日大社の夜間拝観や14日の奈良公園バースデー花火など、ここでしか味わえない感動が待っています。過去のイベント写真とともに、奈良県在住の旅色LIKESライター・神奈月みやびが イベントを大解説! 大切な人とのおでかけにいかがでしょうか。
目次
「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」とは
冬の奈良は、観光客がまばらな閑散期です。冬の観光客を呼び込もうと、2010年に初開催されたのが「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」。幻想的な瑠璃色の青い光で奈良公園を包もうというイベントです。
「瑠璃」とは、青い宝石「ラピスラズリ」のことで、深い青色をしています。古代、深い青色は貴重なものとして神聖視されており、神具や宝物として珍重されていました。奈良公園のあちこちが瑠璃色に照らされる幻想的な光景は、一度見たら忘れられない感動です。時々、本物の鹿もひょっこり現れて、大勢の人とともに、イルミネーションを楽しんでいます(もしかしたら、迷惑がっているのかもしれませんが)。
◆しあわせ回廊 なら瑠璃絵
開催日時:2025年2月8日~14日
開催場所:奈良公園周辺、春日大社、興福寺、東大寺
圧巻のイルミネーションを「奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~」で

甍(いらか)の屋根が特徴的。
奈良公園は、広大な敷地を有する都市公園です。その中の春日野園地に立地する、国際会議でも使われる会議室を有した「奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~」がこのイベントのメイン会場になっています。
施設のなかにある庭園では、イルミネーションを楽しめます。青いきらめきが敷き詰められた庭園は、まるで海のよう。入場料の代わりに、入り口で「花たんざく」を購入します。庭園の奥に飾られた「冬七夕ツリー」に願いを込めて、つるすと願いが叶うのだとか。時間がなくても、ここだけは訪れてほしいスポットです。イルミネーションは18:00ちょうどに点灯します。一瞬にして煌めく世界に変わる瞬間は圧巻ですが、瞬きするともう見逃します。カウントダウンを狙って、待機してみてください。
●花たんざく
料金:大人1000円 高校生以下500円 小学生以下 無料
入口前には、奈良を代表するうどんやラーメンなどの温かい食べ物の屋台がいくつか並んでいます。おすすめは、1615(慶長20)年創業の老舗葛屋・黒川本家がつくる「しあわせココア」。とろりとした熱々の葛もちが入ったココアで、ふうふうしながら飲み込むと、体の芯から温まりますよ。
◆奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~
住所:奈良県奈良市春日野町101
三社寺のライトアップも
奈良を代表する「東大寺」、「興福寺」、「春日大社」の三社寺では、ライトアップや数日限定の夜間特別拝観が行われています。天候により変更されることもありますので、お出かけ前には、イベント公式ホームページを再チェックしてみてください。
1. 東大寺
東大寺の夜間拝観では大仏殿前の鏡池が、幻想的な雰囲気を醸し出します。ここでしか見られないのは観相窓※1 から大仏様のお顔を拝むこと。イベント以外では、大晦日の日などに限られているかなり貴重な機会です。
※1 大仏殿の表の壁に設けられた窓
◆東大寺
住所:奈良県奈良市雑司町406-1
大仏殿通常拝観時間:4~10月 7:30~17:30、11~3月 8:00~17:00
拝観料:大人・中高生 800円 小学生 400円
●夜間特別拝観
内容:大仏殿 中門外側からの拝観(観相窓の開扉及び八角燈籠の点灯が行われている)、大仏殿、中門、南大門、金剛力士立像のライトアップ
期間:2月8日~14日
時間:18:00~20:00
※大仏殿への入堂は不可
2. 興福寺
いつもなら、興福寺では五重塔がライトアップされるのですが、2023年から10年にわたる改修工事に入っています。その代わりに、今年は中金堂がライトアップされるとか。これは楽しみですね。
◆興福寺
住所:奈良県奈良市登大路町48番地
通常拝観時間:9:00~17:00(最終入館 16:45)
拝観料:(国宝館)大人・大学生700円 中高生600円 小学生300円、(中金堂)大人・大学生500円 中高生300円 小学生100円 ※東金堂は五重塔の修理のため、現在入場できません。
●中金堂夜間特別拝観
期間:2月8日~14日
時間:17:00~20:00(最終入堂19:45)
料金:拝観料別途要 大人500円
※御朱印は中金堂受付にて授与(最終受付19:45)
3. 春日大社
春日大社は、奈良春日野国際フォーラム”甍”~I・RA・KA~から歩いて7分ほどのところにあります。興福寺方面からは、一の鳥居から入ることも。節分の夜と中元(お盆)の夜(8月14~15日)の万燈籠以外で、参道の石燈籠やご本殿内の釣燈籠が点灯するのを見られる貴重な機会です。
◆春日大社
住所:奈良県奈良市春日野町160
開門時間:3~10月 6:30~17:30、11~2月 7:00~17:00、国宝館9:00~17:00(最終入館16:30)
料金:(御本殿特別参拝)700円、(国宝館)大人500円 高校生・大学生300円 小中学生200円
●御本殿夜間特別参拝
期間:2月8日、9日、11日
時間:18:00~20:30(最終受付20:00)
料金:参拝料別途要 初穂料700円
※授与所開設
●二之鳥居より遙拝
期間:2月10日、12日~14日
時間:18:00~20:30
●仮設燈籠点灯
期間:2月8日、9日、11日
内容:御本社回廊内釣燈籠点灯、一之鳥居~二之鳥居までの仮設燈籠点灯、二之鳥居~南門までの石燈籠点灯
最終日には、バレンタインデー&バースデー花火が上がる
イベント最終日は2月14日ですが、バレンタインデーに合わせたわけではなく、奈良公園のお誕生日なのです。奈良公園は、1880(明治13)年生まれなので、今年で145歳。2月14日は、奈良公園のバースデーを祝い、花火が打ち上げられます。花火は、若草山の手前から打ち上げられるため、春日野園地には花火を見に来る人が集まります。一番のビューポイントは「奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~」の庭園。バレンタインデーにちなんで、ハート型やツインの花火が打ち上げられます。大好きな人と一緒に眺めれば、きっと心までほっこりするはずです。
おわりに
「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」では、普段とは違う雰囲気の奈良を味わうことができます。2月の奈良はまだまだ寒いので、ぜひ暖かい恰好で訪れてみてくださいね。鹿たちも来てくれていることを楽しみにしているはずです。