祝!国宝指定! 通潤橋がある熊本・山都町へ日帰りドライブ旅
みなさんは、昨年国宝に指定された通潤橋(つうじゅんきょう)をご存じでしょうか? 通潤橋は熊本県東部にある山都町(やまとちょう)にあるのですが、阿蘇や小国、黒川などに比べるとまだまだ知られていない印象があります。今回はそんな山都町の魅力を、旅色のコミュニティ「旅色LIKES」のメンバー・おんりさんが紹介します。
目次
迫力ある放水を間近で見る「通潤橋」
山都町は九州(沖縄県及び離島を除く)の真ん中、“九州のへそ”に位置し、世界最大級の阿蘇カルデラを形成する南外輪山のほぼ全域をおさめ、南側は九州脊梁(せきりょう)山地に接しています。通潤橋は国内の石造アーチ橋のなかで唯一、放水の機能を持つ橋で、現在も白糸台地へ水を送る現役の水路橋です。放水は、通水管の中に溜まった土砂やごみの排出を目的として行われ、約20mの高さから放出される水の勢いと水量は、まるで滝のそばにいるような迫力で一見の価値があります。放水は決められた日の13:00から約15分間行われ、放水日に限り有料で橋上の見学も可能です。橋上にいる警備員さんが、安全確保に気を配りながら虹の情報を教えてくれることも。橋の下からでは味わえない景色に、思わず拍手しちゃいました。大人1人500円とそこまで高額ではないので、高所恐怖症でなければ、橋上観覧証を購入して見学することを強くおすすめします!
通潤橋は、「道の駅 通潤橋」の目の前にあるので、無料駐車場、トイレ、土産物、食事処、資料館(一部有料)などの施設が充実していて便利です。放水まで少し時間があったので、「お食事処いしばし」で「冷やし矢部茶そうめん」をいただきました。きのこダシとお茶の風味の相性が抜群で、クセになる一品です。週末の放水日は観光客が多く、混雑しているので時間に余裕をもって訪れてみてください。
◆通潤橋
住所:熊本県上益城郡山都町長原
営業時間:見学自由
電話番号:0967-72-3855(山都町観光協会)
※12月~3月まで、凍結防止のため放水中止
◆道の駅 通潤橋
住所:熊本県上益城郡山都町下市184-1
営業時間:物産館 虹の通潤館9:00~17:00、食事処 いしばし11:00~15:00
定休日:火曜日
電話番号:0967-72-4844
通潤橋へ水を送る利水設備「小笹円形分水」
通潤橋から車で10分ほどのところにある小笹円形分水は、水を一定の比率で分ける円筒状の設備で、昭和31年に完成した利水設備です。
麦焼酎「二階堂」のテレビCM「水のため息」編にも出てくるこの施設は、周囲の里山の景観と調和していて、すぐ横を笹原川が流れる気持ちの良い場所にあります。農地面積の比率によって7:3の割合で2方向に分水し、7割が通潤橋へ、残り3割が野尻・笹原地区へ送られていきます。通潤橋からアクセスしやすい場所にあるので、あわせて観光してみてください。
◆小笹円形分水
住所:熊本県上益城郡山都町小笹
電話番号:0967-72-1115(商工観光課)
山都町の食材を天空で食べる? 「ゆずの木ねむの木みずたまの木」
そろそろ甘いものでも食べたいなということで、通潤橋から車で20分ほど行った森のなかにある絶景カフェ「ゆずの木ねむの木みずたまの木」へ。完全予約制(2時間)で、森のお席、天空のお席、阿蘇五岳のお席の3タイプの席から選ぶことができます。今回私たちは天空のお席を予約。メインの建物から山道を少し登ったところにあるため、店員さんが案内してくれます。
山都町の旬の食材を使ったメニューは、選ぶのに迷ってしまうくらいどれも魅力的でしたが、悩んだあげく「玄米リゾット」を注文。山都町は有機農業全国トップクラスに入っているので、どの野菜も「今、採ってきた? 」と思うほど新鮮でびっくりしました。
食後のデザートに「山の都のごちそうパフェ」を頼み、夫と2人で半分こすることに。普段パフェが苦手な私たちですが(生クリームがもたれる40代)、これはブルーベリーアイスとヨーグルトアイスのほどよい酸味と、底に敷いてあるパンナコッタの食感の違いで、食べ飽きることなく最後まで完食できました。
贅沢なピクニックという感じで、森のなかで謎のキノコなどを発見しつつ、予約時間の2時間をたっぷり満喫しました。
カフェの場所は非常に分かりにくく、一発でたどり着くのは難しいかもしれませんが、迷ったときは電話で問い合わせると店員さんがとても丁寧に説明してくれるので安心です。
◆ゆずの木ねむの木みずたまの木
住所:熊本県上益城郡山都町下市184-1
営業時間:0967-82-2685
電話番号:11:00~18:00(完全予約制)
旅で知る、その土地の魅力
今回は、国宝に指定された通潤橋とその周辺のスポットを巡りました。知らない町に出かけると、新たなグルメや絶景に出合えるのが大きな魅力。熊本旅行される際には、山都町にも是非足をのばしてみてください。
◆この記事を書いたメンバー
おんり(八期生)
長崎市在住。人混みが苦手なので、人が少なそうなところや自然が多い場所に、夫婦で旅行することが多いです。広く浅くさまざまなことに興味があり、好奇心の赴くままに出かけています。最近興味があるのは、アフリカ、古民家、巨石、水がきれいな場所などです。