MSCベリッシマに乗って海外旅行気分! 日本発着7日間のクルーズ旅へ【横浜〜チェジュ〜福岡〜熊本〜横浜】
円安の影響が厳しい状況が続いていて、海外旅行をためらう人もいるのではないでしょうか。そんな今おすすめの旅スタイルが“クルーズ旅”。今回は、横浜発着のクルーズ旅をしたLIKESメンバーのてぃまらんさんが船内の様子や楽しみ方などをレポートしてくれました。
目次
◆この記事を書いたメンバー
てぃまらんさん(5期生)
歴史、建築、花、食、絶景、癒し、リゾート、ホテルなど訪れた場所の感動をシェアできればと思います。
クルーズはセレブの娯楽!?
最後にクルーズ旅をしたのが2019年の9月。船旅は解禁したものの、円安や燃油高から海外旅行を躊躇してしまいます。そこで、日本発着でありながら、海外旅行の雰囲気を感じることができる外国籍船「MSCベリッシマ」で旅をしてきました。
今回の旅程は下記の通りです。
1日目:横浜を出港
2日目:終日クルージング
3日目:済州島(韓国)に入港
4日目:博多(福岡)に入港
5日目:八代(熊本)に入港
6日目:終日クルージング
7日目:横浜に入港
「クルーズ旅=お金持ち」と捉えられることがあります。しかし私の予算は1泊3食で2万円くらい。食費や娯楽費、宿泊費、移動費が含まれています。昨今の経済事情や世界情勢を考えると安全・安心・安価です。
外国籍船は日本発着でもパスポートが必要
外国籍の船の場合、必ず1港は国外へ入港する必要があるため、日本発着であってもパスポートが必要です。ターミナルでは、海外渡航のようにパスポートチェックや出国・入国手続き、税関の手続きなどが必要。旅前にパスポートの有効期限を必ず確認しましょう。渡航先によってはVISA(ビザ)、予防接種証明書が必要な場合があります。また、船内クルーの共通語は英語。船内でのショーやアクティビティも英語が主流です。とはいえ、日本人クルーも多く配置されていて通訳をしてくれる場面が多く、不自由を感じることはないでしょう。
料金に含まれるもの・含まれないもの
食事や毎晩数回開催されるショー、スポーツジム、ジャグジーやプールなど、基本的に無料で楽しめるものばかり。一部有料オプションのものもあります。
●ドリンク
船尾にあるビュッフェに設置されたウォーターサーバーは、いつでも無料で使用可能。タンブラーや水筒を持参すると快適に過ごせます。今回私は、船内に20か所あるバーでアルコールを含む飲み放題の有料パッケージ(全日分のみ販売)を申込ました。これが重宝し、船を下りるまで何度も活用しました。
●インターネット
寄港地では、陸地から近い海岸線を航行中船内でも回線は繋がりますが、離れると電波が届きません。衛星回線で接続できる有料プランもあります。申込まずにデジタルデトックスもいいものです。
●洗濯
ベリッシマにはコインランドリーはなく、洗濯は有料オプションです。おすすめは普段着にもなるような水着を数種類持っていくこと。水着は手洗いしやすく、乾きやすいです。またバルコニーのお部屋だとしても外に干すのは禁止なので、自分で手洗いした衣類を干せる洗濯グッズを持参するといいですよ。
船内での楽しみ
オリジナルショー(有料)
MSCベリッシマで一番楽しみにしていたのが船尾にあるカルーセルラウンジで行われるオリジナルショーの鑑賞です。円形でどこからでも見やすい劇場。シルク・ドゥ・ソレイユの元アーティストたちが手掛ける幻想的な40分ほどのショーが行われます。飲み物が1杯ついて18ドル(2023年7月27日時点)で見られるのですから、お手頃!「スウィート」「ミュート」の2種類の上演があるので、乗船後、スケジュールを確認し予約してみてください。
●映画(無料)
ほぼ毎晩、プールデッキでは映画の上映がありました。屋外なので天気によっては中止になります。上映されていたのは日本アニメ映画『千と千尋の神隠し』と『君の名は。』。英語の字幕付きで上映していました。月の下で鑑賞するのもいいものです。
プール(無料)
スライダーは興奮ものの楽しさでした。小さな子ども向けのエリアや3本の本格的なウォータースライダー、アスレチックなどのアクティビティが充実。天井が開閉するプールもあり、雨天や冬でもプールを楽しめます。いつもは行列になるアトラクションも寄港中は、待ち時間ゼロになるので狙い目です。
スパ・サウナ(一部有料あり)
プールデッキ数か所には、海に突き出た、まるで天空に浮いていると錯覚するジャグジーがあります。水温約40度ですが、炎天下の中では暑すぎてカラスの水浴び状態……。有料のアウレアスパでは「整う」ことがでます。乗船してすぐに有料のメニューを申し込みました。プールサイドが混雑している日中でも、スパは人数制限があり比較的静かに大人だけの時間を過ごすことができます。上級クラスの「アウレア」というクラスの客室を予約すると毎日無料で利用ができます。
パーティー
船内ではいつもどこかでパーティーが行われています。ドレスコードが決められていますが、披露宴に参列するときのような衣装で大丈夫です。船は揺れるのでペタンコシューズがおすすめ。ドレスコードがあるときでも普段着で参加する人もいましたが、趣向を凝らした服装をすると盛り上がるのは間違いないです。
なかでも参加者がヘッドフォンをつけて踊る「サイレントディスコ」はシュールな体験でした。映像で見返すと、ノリノリで踊っている人もいるのに無音というちぐはぐさが異様。
多国籍料理を楽しめるレストラン
食事は料金に含まれていて、夕食はメインダイニングで毎日2時間半のフルコース。ほかにも有料にはなりますが多様なスタイルを楽しめるレストランがいくつかあります。
●マーケットプレイス・ビュッフェ
コース料理以外で気軽に食事を済ませるには、無料のビュッフェがおすすめです。マーケットプレイス・ビュッフェでは、大海原を眺めながら世界各国の料理をいただけます。朝・昼・晩・夜食、どのタイミングでも品ぞろえが豊富。日本人シェフが常駐し、本格的な和食も楽しめます。夜食は、うどん、ラーメンなど日替わりで、なかでも「夜鳴きそば」は日本人客に大人気。
●海渡鉄板焼きレストラン&寿司バー
日本料理レストランは、鉄板焼きと日本人板前がいる寿司バーがあります。有料レストランではドリンクパッケージは使えません。お猪口1杯7ドル(約1,000円)と見たときはとても驚きました……。
●ブッチャーズカット
世界の厳選された極上の肉を味わうことができます。非常に人気なため、乗船後すぐに予約するのがおすすめです。お肉が半端ないでかさで、お腹をぺこぺこにして行ってほしいです。オープンキッチンでは、愛嬌のあるシェフが照れ笑いしながらお仕事をしています。注文したフィレミニヨンはおすすめのミディアムレアでいただきます。普段はしない贅沢も船の上ならできちゃいます。
●HOLA! タコス&カンティーナ
店内はディズニー映画『リメンバー・ミー』を彷彿とさせる、ラテンアメリカな世界観。数種類のタコス、ナチョス、トルティーヤチップスとサルサソース・アボガドディップなどが食べ放題。毎晩来てもあきないお店です。
●ドリンク
ドリンクパッケージを申し込んだ初日から、遠慮なく飲み物を選ぶときが楽しみでした。スパークリングワインを朝から楽しんだり、暑い日中はプールサイドでスムージーを飲んだり。日本の飲料メーカーのジュースやお酒もたくさんあります。サンセットを眺めながらカクテルのグラスを傾けるなんて、素敵な体験も。
寄港地での散策
寄港地① 福岡
前日の寄港地・韓国からの入国になるため、福岡ではすぐに降りられるわけではありません。税関や再入国審査を通過してから観光にでかけます。
特急列車で宗像市(むなかたし)へ移動し現地の友人と合流。八女茶のおいしいかき氷を食べながら、弾丸トークでおしゃべりを楽しみました。その後、友人の車で宗像大社へ。日本神話に登場する最古の神社で、天照大神の三女神がそれぞれ祀られています。到着したときにはすっかりやんでいましたが、直前のゲリラ豪雨で境内には水たまりが湖のように広がり、参拝者も少なく、厳かな雰囲気でお参りができました。
◆宗像大社
住所:福岡県宗像市田島 2331
電話:0940-62-1311
宮地嶽(みやじだけ)神社は、何事にも打ち勝つ開運の神として信仰されています。全国にある宮地嶽神社の総本山です。神社から海まで伸びた一本道が「光の道」として有名な写真スポット。アイドルグループの嵐が出演した日本航空のCMのロケ地でもあり、ファンからは聖地ともよばれています。社殿の奥にはさまざまな神様が祀られている「奥之宮八社」がありましたが、時間の都合で二番社・稲荷神社だけを参拝。光の道で見られる夕日や、年に2回、2月と10月の数日間だけ「参道と夕日が一直線に重なる神秘的な光景」を見ることができるそうなので、また行きたいと思います。
◆宮地嶽神社
住所:福岡県福津市宮司元町7-1
電話:0940-52-0016
寄港地① 熊本県八代市
熊本では「くまモンポート八代(やつしろ)」に寄港しました。キャビンからバルコニーに出ると、眼下にはくまモンがたくさん! 周囲のセメントタンクまでくまモンの絵が描いてあり、くまモンファンにはたまらない場所です。くまモンを嫌いな人はこの世にいるでしょうか。私はくまモンの顔や眉などの黄金比でできていることをしり、ますますファンになりました。
港からタクシーで新八代駅へ向かい、新幹線約10分で熊本駅に到着。遠目から眺めるだけでしたが、天下に名高い名城・熊本城の雄々しい姿から復興の様子を見届けました。九州新幹線やレトロな車体の路面電車にも巡り合い、鉄道旅も満喫。約2時間ほどの熊本市内観光を楽しみました。熊本の八代港を出港して天草の多島美を眺めながらの夕焼けが最も印象深い景色でした。
クルーズ船では各寄港地にオプショナルツアーを設定しています。割高ではありますが、船の出港には必ず間に合うように帰れる安心感が魅力。天候によって寄港地が変わることもあるので、自力で行動するのが自信がない場合は活用をおすすめします。個人で移動される場合は、タイトなスケジュールはご法度です。
さいごに
表情を変え続ける空を長い時間眺めていると心身共に癒されます。多少の揺れはありましたが、毎日荷物を詰めなおすこともないので、物思いにふける時間があるのも船旅の良さです。また次の船旅まで、がんばって働こうという鋭気を養うことができました。
船を降りるとき、いつも心の中で唱える言葉があります。
See you real soon!