ドローン免許とは? 虜になって6年目のドローン旅作家・とまこが魅力とともに解説!

ドローン! これから世の席巻を免れざるを得ないやつ! わたしはドローンを始めて6年目になります。やってることはずっと、絶景自撮りの中でのドローン、オンリー。それがどんどん市民権を得て、2022年12月5日にはドローンに係る航空法が改正され、免許制(無人航空機技能証明)が導入されました。これまでにはない旅をしてみたい方にも、新しいことに目覚めたいあなたにも、社会の最先端を面白いと感じるあなたにも、ドローンの今をお話しします。あなたのこれからのわくわくを生み出せますように。
目次
わたしがドローンを始めた理由とハマった魅力
ドローンを飛ばした理由は、新しい表現をしたかったから!
石垣島に初めて行った時の衝撃、すごかったんです。それまで海外を旅してきて、だいぶ絶景に放り込まれてきたけど、まさか日本でこんなすごい風景に出会ってしまうなんて。森を抜けた道の先に広がる海が、あまりに水色すぎて驚いてしまったので、どうにか表現したいと思いました。

まずはこれまでそうしてきたように、フォトエッセイを出版することを目標に石垣島を感じ切ろうかと思ったけど、違う。これまでの延長線上にない新しい表現をしたくなりました。だって、今まで経験したことのない感動だったから。
そんなことを話していると友達が「ドローンはどう?」と言ってくれたのです。実はそれがなんだかわかっていなかったのですが、ネットで検索すると「空飛ぶカメラ」ではありませんか。カメラが大好きなわたしには一瞬で刺さりました。なんて斬新なアイテムなんだろう! すぐさま東京で購入して石垣島に持って行き、飛ばしたんです。
「わたし、飛んじゃった、タケコプター!」
これが初めて飛ばした時の感想です。

プロポ(送信機)に映る空からの世界を見た時、自分が飛んで世界を見下ろしているように感じたのです。これが今まで知らなかった新しい感覚すぎて、一瞬でどハマりしました。それ以来、ドローンは最高の相棒でもあり、むしろ自分そのもの。自分から拡張された感覚器官のように感じているんですよ。
実際のドローン活用法
わたしがやっていることは旅先での空撮。結果的にお金を生み出していますが、もともとは明確に稼ぐことを目的にはしていませんでした。
ちょっとネジの外れた案件ですが、ドローンを始めた時、「稼ぐ」というワードそのものが頭から消えてしまったのです。それまでは本を出版して講演をして連載をして、という流れが経済活動になっていましたが、「稼ぐ」が頭から消え、離島にこもり朝から晩までドローンを飛ばし続ける日々。とにかく自分にしか撮れない作品を生み出したい一心でした。夜中に島でバイトをしながらではありましたが、のたれ死ななかったのはめっちゃラッキー。
ちなみに、そうやって見つけた撮影スタイルは、絶景の中での自撮り。これは、どんなに空撮のうまい人でもわたし以外にできませんよね、そりゃ(笑)。

絶景の中に人がいることで、見る人が追体験できます。自分が海に入ることで波紋が生まれ、光が揺らぎ、服や髪が柔らかに風を作るのです。これ、完璧に自然とのセッションでしょ! それを作品として留めている感覚です。
作品をInstagramで発信していたので、だんだんとお仕事をいただくようになり、ドローンで生活している、と言えるようになりました。ドローン作品をもとに講演したり、地域や企業さまのPRに活用したり、撮影してお酒のラベルやカレンダーの制作をしたりしています。そんなわけで、わたしはハマりすぎた結果仕事になったけど、結果論であります。気軽に旅先のお楽しみとして始めるのもいいですね。
ちなみに、空撮以外のドローンの活用法としては、農薬散布、点検、測量、報道、物流などがあります。お楽しみ分野でいうとドローンレースも盛り上がっています。
ドローンは習ったの? 自己流?
習ってません。完全にひとりで飛ばし始めて、飛ばし続けました。秋葉原のヨドバシカメラで「DJI Mavic pro」を購入して、そのまま石垣島に持って行ってすぐ飛ばし始めた、という流れです。

教えてもらうとは考える余地もありませんでした。だって高いんだから。当時買った「DJI Mavic pro」でも、飛ばすのに必要な周辺機器含めて20万円を超えていました。それだけ払ってうまく飛ばないってことはないでしょう〜、という絶対的な信頼感があったのです。シンプル(笑)。
もちろん、飛んだだけではダメですよね、撮影センスや操縦技術も必要です。まぁでも、そこは自分次第で、とりあえず飛べばなんとかなるんじゃないのっていうね。
とはいえ、初めて飛ばすために石垣島に滞在した2週間は、一度もぶれない撮影をしたことはありませんでした。理由はドローンの要の1つ、ぶれない撮影をするための「ジンバル」のカバーを外していなかったから。当時はその言葉すら知らなかったので、プロポの画面に「ジンバルカバーが外されていません」という危険マーク付きの文字がずっと表示されていたけど意味がわからず、無視していたのです(笑)。
それでもとにかく「自分が飛んでる」感覚が楽しくて、ハマったんですよね。そしていろんな離島で朝から晩まで飛ばしまくるようになって、だんだんと上達していったというわけです。

つまり、最低限の知識は持っていたほうが早いってことですね。回り道せずストレートに進めていくためには、スクールで教わるのも大賛成です。
現在ドローンを飛ばすにはどうしたらいい?
免許制(無人航空機技能証明)が始まりましたが、免許がなくても飛ばせます。では免許を取得するメリットはというと、申請なしでできることが格段に増えるのです。免許がなくても場所やフライト条件によっては申請なしで飛ばせるパターン(カテゴリーⅠ飛行)もありますが、そうでない場合は飛行許可・承認を受けることになります。また、国家資格取得者ということで、操縦士として信頼していただけるのも大きなメリットになりますね。
ちなみに、正式名称を記しておくと、免許には大きく2つの種類があります。一等無人航空機操縦士と、二等無人航空機操縦士。前者は人がいる場所や航空法で規制されている空域をフライトできる資格(カテゴリーⅢ飛行)で、例えば物流の仕事にはこれがないと始まりません。後者は、前者以外のフライト(カテゴリーⅠ飛行、カテゴリーⅡ飛行)が可能。それ以外にも細かい決まりはたくさんありますが、今回は大雑把に押さえてください。
免許ってどうやって取るの?
ドローンを自由に飛ばせるなら、免許を取って旅に持って行きたいという方、いらっしゃいますよね。ぜひ取りましょ〜。女性の少ない世界だから、女性で免許を持っていたらかっこいいですよ。中型バイクの免許みたいな感じ。一等無人航空機操縦士なら、大型バイクというイメージです。
免許を取る時のステップは自動車と似ていて、実地試験と学科試験の2つに合格する必要があります。実地試験は国家資格のための認定スクールに通って、実地試験をクリアしたら免除。学科試験はそのスクールで授業を受けて、指定の場所に出向き受験して合格したら、免許取得です。

自動車より複雑なのは、国家資格とは別に、スクールごとの民間資格も存在することです。民間資格を持っていると、国家資格の授業時間が大幅に短縮されるのが特徴。もしも民間資格なしの状態で、国家資格の授業だけに通うなら、民間資格と国家資格の授業の両方に通う場合よりも、多くの時間を費やす決まりになっているんです。
なので、国家資格認定校で民間資格を取ってから、国家資格の授業を受けるのが時間的にも費用的にも一番スマートな道になります。なんか不思議ですね(笑)。
今回は、わたしが感じるドローンの魅力と活用法、始まったばかりの免許制についておおまかなところをお話ししました。次回は、免許について深堀りしていきましょう。新しいわくわくが増えますように!