白亜の本殿に入手困難なお守り、ユニークなご朱印……武雄神社を徹底解説[佐賀県]
西九州新幹線の開通で「武雄(たけお)市」を知った人も多いのでは? 実は私もその一人です。読み方すら知りませんでした。「武雄を旅したいな」と思ったときに、ふと浮かんだのが旅色にゆかりある占い師の方がおっしゃっていた「旅先を訪れるときは、まずはその地の氏神様にご挨拶するのが占い的によい」ということ。そこで武雄を訪れる際はまず、地名の由来にもなった「武雄神社」へ! 全国的にも珍しい白い本殿、パワースポットとして知られる大楠(おおぐす)や数種類から選べる御朱印、かわいらしいお守りなど見逃せないポイントがたくさん! 今回は実際に取材で訪れた編集部が徹底解説します。
目次
武雄神社の歴史
武雄市を象徴する、御船山(みふねやま)の東麓に位置し、創建1200年以上になる市内で最も古い神社です。主祭神は武内宿禰(たけうちのすくね)、ほか武雄心命(たけおこころのみこと)など五柱の神を祀り、武雄大明神としています。武内宿禰は政治を補佐する大臣として5代に渡って天皇に仕え、360歳を迎えたという日本一長寿の神様として知られています。本殿は、武雄神社の使いとされるシラサギにあやかり白を基調とした珍しいつくり。肥前鳥居と呼ばれる、バナナを乗っけたような形の鳥居が特徴で、石造文化史上大変貴重とされています。また平安時代中期から室町時代末期にかけての古文書(国指定重要文化財)が残っており、原本は社務所の中に飾られているので誰でも見ることができます。
御神木「武雄の大楠」はパワースポット
本殿の左奥の道を進んでいくと空気がどんどんと澄んでいくような感じがします。その先には、樹齢約3,000年の大楠が! 武雄のパワースポットの1つです。高さ約27メートル、根回り約26メートルと圧巻の存在感です。根元は空洞になっていて約12畳の広さがあるそう。ご住職が子どもの頃は木の周りで遊べていたそうですが、土が踏み固められすぎると根が養分を吸えなくなって弱ってしまうことが心配され、現在は大楠の10メートルほど手前でロープが引かれ立ち入れないようになっています。
御朱印は多彩、季節で変わる絵柄にも注目!
参拝したあとは、ぜひ御朱印をいただきましょう。複数の種類があるのが特徴です。神社名を墨書した上に神札などに用いられる御朱印を押印したスタンダードなものや、現代書道アーティスト・劔朧(けんろう)氏による龍のデザイン、金色の大楠、銀色の夫婦檜それぞれの押印がされた見開きの御朱印などがあります。なかでも、季節限定のデザインが必見です。3~4月は桜が咲き誇る風景など3種類。季節限定のものは、2~3ヵ月ごとに変わるので、何度でもいただきたくなります。御朱印は社務所で声をかけてみてください。
入手困難なお守り
御朱印だけでなくお守りの種類も豊富です。木箱に入った「大楠守」は武雄神社にしかありません。樹齢3,000年の大楠の中で祈祷され、大楠にあやかって「延命長寿」と、大樹となり確実に資産を増やしていく「商売繁盛・金運」などの願いが込められています。レースのツキを呼ぶ福うさぎが描かれた「福守」は袋がシースルー仕様。青空にかざすと描かれているうさぎをしっかりとみることができ、写真に収めたくなります。特に人気のお守りで頒布が終了してしまうこともしばしば。頒布状況については、武雄神社の公式facebookで随時更新されているで、訪れる前にご確認してみてください。
「願掛け宝来鈴(ほうらいすず)」は、神社の入口で仲睦まじく並び立つ夫婦檜(ひのき)に縁結びを願掛けするもの。地上から5メートルほどのところでまるで手をつなぐように合着した夫婦檜はその姿から縁結びの象徴として信仰され、人間関係だけでなく仕事やお金との縁を結ぶご利益があるといわれています。まずは社務所で宝来鈴をいただき、夫婦檜から垂れる鈴緒に願いを込めて結び、再び願いを込めて優しく揺らし鳴らしたあと、二礼二拍手一礼の流れで拝礼します。紐の色は3種類あり、それぞれ赤は「良縁・恋愛成就」、黄色は「商売繁盛・金運向上」、白は「心願成就」の意味が込められています。一粒万倍日には、黄色の願掛け宝来鈴入りの限定おみくじも登場します。また夫婦檜の付近には造園した職人さんの遊び心で天然のハート型の石が埋め込まれているようです。ぜひ探してみて下さい。
おわりに
武雄神社では、3000年の歴史を誇るパワースポットのほか、心揺さぶられる御朱印やお守りがありました。ほかにも春には桜が咲き、遅れてツツジが見られたり、夏には傘のライトアップ、流鏑馬(やぶさめ)などイベントも盛りだくさん! 武雄市を訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。また武雄市を訪れる際は、ぜひ「旅色」の特設サイトをご覧ください。
◆武雄神社
住所:佐賀県武雄市武雄町大字武雄5327
電話:0954-22-2976
御朱印受付時間:8:00~17:00
アクセス:武雄温泉駅より祐徳バス武雄保養センター行きのバスで武雄高校前へ、徒歩約3分