早春の静岡へ。ロードバイクで菜の花&桜の絶景ロングライド
明けましておめでとうございます。トラベルライターの土庄です。本年も大好きな自転車旅について発信していきますので、よろしくお願いします。年始第1弾は、早春の静岡をめぐる自転車旅をご紹介します。まだまだ寒さの厳しい日が続いていますが、河津桜や菜の花など少し早い春を感じるスポットが静岡には盛りだくさんです。
目次
一足早い春を求めてロングライド
自転車を楽しんでいると、夏であれば避暑地を求めて北上し、冬であれば雪のない温暖な場所を求めて南下する、というように季節を先取りしようとする習慣が身に付きます。1つのエリアに絞ると、気持ちよく乗れるシーズンは意外と短いのですが、旅先を変えることで、一年を通じて快適に楽しむことが可能です。 鹿児島や宮崎、岡山などもおすすめですが、中でも今回ご紹介する静岡は、冬に少し早い春を求めて訪れる自転車旅の旅先。冬は雪が降るエリアというわけではなく、比較的温暖で雨が少ない点がポイントです。
醍醐味は早咲きの河津桜
冬の静岡の醍醐味と言えば「河津桜」。その名の通り、伊豆半島の河津町を原産とする桜で、2月初旬〜3月初旬に花が開く“早咲き”を特徴です。寒々しい冬景色の中に、濃いピンクの花々が咲き誇る風景は、春の訪れを感じさせる鮮やかさがあり、菜の花とのコラボレーションもあると賑やかな雰囲気を醸し出します。
一方で、河津桜よりさらに早咲きの桜として、アタミザクラという品種もあるのはご存じでしょうか。こちらは熱海市で栽培されている桜で、開花時期は1月中旬〜2月中旬。ややマイナーですが、こちらも見応えがあります。2月上旬〜中旬に静岡へ自転車旅に出かければ、2つの早咲き桜を満喫するロングライドを楽しむことができるのです。
早春の静岡でロングライドにおすすめの桜スポットを厳選してご紹介します。自転車に乗って冬に怠けた身体を叩き起こしたら、当然お腹が空きますので、グルメスポットも一緒にご紹介(笑)。
おすすめスポット① みなみの桜と菜の花まつり
南伊豆町の青野川沿いに続く“早咲きのみなみの桜”(=河津桜)と菜の花の開花に合わせて、毎年2月1日から3月10日に開催されるお祭りです。桜の本数はおよそ800本で、距離は2km。まだまだ寒い冬でありながらピンクに包まれる体験は、この地ならでは。川辺の菜の花とのコラボレーションも思わず見入ってしまいます。
アップダウンに富み、ダイナミックな地形を見せる伊豆半島。最南端の石廊崎にもぜひ足をのばしてみてください。県道16号線沿いにも、いくつか穴場な河津桜ポイントが点在しているので、カメラを担いで自転車を走らせるといいですよ。
◆みなみの桜と菜の花まつり
住所:静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂
電話:0558-62-0141(南伊豆町観光協会)
期間:2月中旬〜3月上旬
アクセス:下田市街から自転車で約30分
グルメ情報/南伊豆アロエセンターのアロエソフト
世界中のアロエを展示するディープなスポット「南伊豆アロエセンター」では、栽培したキダチアロエが練りこまれた名物「アロエソフト」をいただけます。独特な風味とまろやかな甘みがたまらない逸品。2月〜3月でもソフトクリームがおいしいのは、南伊豆の温暖な気候の賜物といえるでしょう。
◆南伊豆アロエセンター
住所:静岡県賀茂郡南伊豆町大瀬573-1
電話:0558-65-1101
営業時間:8:30~16:30
定休日:年中無休
アクセス:みなみの桜と菜の花まつりから自転車で約30分
おすすめスポット② 糸川遊歩道/熱海市
沖縄のカンヒザクラ(寒緋桜)や伊豆市土肥のトイザクラ(土肥桜)などとともに、日本において(年明け後の)最も早咲きの桜の一種とされるのが「あたみ桜」。カンヒザクラと山桜の交配種だと推定されている熱海原産の桜です。市の中心部に流れる糸川沿いには、58本ものあたみ桜が植えられています。
薄ピンクの紫がかった色合いが特徴で、高貴な趣がある桜です。熱海は新幹線でアクセスしやすく、伊豆大島や南伊豆への旅の玄関口にも当たります。ぜひ早春の伊豆ライドで立ち寄ってほしいお花見スポットです。
◆糸川遊歩道
住所:静岡県熱海市銀座町3-17
見頃:1月中旬〜2月中旬
アクセス:JR熱海駅から自転車で約5分
グルメ情報/漁師食堂 川忠の朝食
熱海市の郊外にお店を構える「川忠」。熱海では珍しく朝食までいただける漁師食堂です。始発の新幹線で熱海へ向かい、そのまま絶品の朝ご飯定食をめがけて自転車を走らせるのも旅の楽しみです。高台にあるため、お店の窓からは太平洋の大海原が広がり、天気が良ければ伊豆諸島まで遠望できます。
◆川忠
住所:静岡県熱海市網代627-204
電話:0557-67-1669
営業時間:8:30~20:30
定休日:木曜日
アクセス:熱海市街から自転車で約45分
おすすめスポット③ 東大山河津桜/浜名湖
首都圏からはアクセスしやすい伊豆半島ですが、東海圏からなかなか遠いですよね。手軽に早春の桜ライドが楽しめる旅先としておすすめしたいのが浜名湖です。通称「ハマイチ」と呼ばれる約65kmの一周コースも走り応えがあるのですが、コースを少し東にそれると「東大山河津桜」へアクセスできます。
花川堤防沿い約1kmに約400本もの桜が連なる、静岡県西部地区最大の河津桜名所です。菜の花畑とのコラボレーションはなんだかメルヘンチック! 菜の花畑から桜並木を撮影すれば、青・ピンク・黄色の三重奏の絶景を楽しめます。
◆東大山河津桜
住所:静岡県浜松市西区大山町2671
期間:2月下旬〜3月中旬
アクセス:舘山寺から自転車で約20分
グルメ情報/荒野のラーメン
東大山河津桜の近くにお店を構える「荒野のラーメン」さん。スープの色が黒いのに、実はあっさりした味という“忍者系ラーメン”を浜松市内へ広めた老舗です。昼営業の名物・支那そばは一見濃い見た目ですが、ほっと染み渡る優しい味わいが特徴の一杯。口の中でとろけていくチャーシューも絶品ですよ。
◆荒野のラーメン
住所:静岡県浜松市西区大山町2796-3
営業時間:11:00~14:00、17:00~スープ終了まで
定休日:火曜日、月曜日夜
アクセス:東大山河津桜から自転車ですぐ
まだまだあるぞ花見ライド!
いかがでしたでしょうか。今回は早春の静岡に注目し、桜&菜の花の風景が楽しめる自転車旅スポットをご紹介しました。今回お伝えしたのは、ほんの一例。沖縄のカンヒザクラや、春の訪れを知らせる花の1つ梅やミモザといったように、早春にはたくさんの花の絶景が見られますよ。ぜひ下調べをしながら、一足早い春を求めてロングライドを計画してみてくださいね。