『ゆるキャン△』の聖地巡礼でめぐる山梨県身延町観光の魅力(後編)

長野県在住、現役トラベルコンシェルジュのみっちゃんが、長野・山梨の魅力を教えます! 前回に引き続き『ゆるキャン△』のモデル地として知られる山梨県身延町(みのぶちょう)での聖地巡礼ドライブ旅です。身延町でしか体験できない、ポストカードの絵合わせ写真の撮影に挑戦。聖地巡礼を通して地元の方々の温かさも知ることができました。ファン必見です!
目次
絵合わせスポット③JR身延駅

なでしこ「へえー、身延駅ってこんなところだったんだねー、レトロな町だー」
友人の大垣千明(以下:千明)と犬山あおい(以下:あおい)と一緒にテスト終わりに身延駅で降りて、アウトドア用品店に向かうシーン。JR身延駅は身延町の玄関口です。こちらでもらえるポストカードはアニメでは登場しないビジュアルが描かれています。

ポストカードに描かれる風景は、駅舎に向かってロータリー右側から見ることができます。
絵合わせスポット④しょうにん通り商店街のベンチ

アウトドアショップの帰りに、なでしこ・千明・あおいが「みのぶまんじゅう」を食べる姿にほっこりするシーン。夕方になるとよりリアルな絵合わせができそうです。

ファンの間では、ベンチで食べるのが定番となっています。訪れた日には数名のファンがベンチが空くのを待っていました。聖地巡礼にははずせないスポットです。
絵合わせスポット⑤しょうにん通り商店街

なでしこが10個の「みのぶまんじゅう」をぺろりとたいらげて「ちょっと買ってくるーっ! 」と、追加で買いに行きます。その姿を見たあおいが「私も……。ちょっと買うてくるわ!」と千明に言い残し、買いに走るシーンを見て「みのぶまんじゅう」を食べたくなった人もいたのではないでしょうか。

なでしこと千明が走り抜けた道も忠実に再現されています。
名物「みのぶまんじゅう」は1個70円!?
なでしこを見習い私も10個購入! ファンの方々の目が気になり落ち着かないので車内でいただきました。薄めのしっとりとした生地の中に、ほんのりとした甘みとかすかな塩味を感じる上品な味わいです。和菓子が苦手な人でもかなり食べやすいまんじゅうです。1個にしっかりとあんこが詰まっていて、私は5個でお腹が限界に……。なでしこの胃袋凄し(笑)。私は、栄昇堂(えいしょうどう)にてゲットしましたが、他にもいくつか購入できるお店があり、少しづつ味の違いもあるようです。
◆栄昇堂
住所:山梨県南巨摩郡身延町角打3024
電話:0556-62-1247
営業時間:8:30~15:00 (売り切れ次第閉店)
定休日:水曜日
~身延駅エリア聖地巡礼のポイント~
しょうにん通り商店街には、第1〜第4の4ヶ所の駐車場があります。それぞれ「来客用」の看板があるスペースに駐車ができ、駐車料金は2時間まで無料です。2時間を超える場合は、1日500円かかります。駅から1番近いのは第2駐車場。入口の目印は「聖地の宿ビジネスホテルみのぶイン」。第3駐車場には『ゆるキャン△』ラッピングの自動販売機があります。目印は「ラッキードリンクショップ」のカラフルな看板です。時間帯にもよりますが、前後の歩行者と自転車に注意しながらの撮影に少し苦労しました。
絵合わせスポット⑥身延山 東側展望台

アニメシーズン2の第2話で千晶、あおいと妹のあかり、鳥羽先生が初詣で訪れた身延山山頂。奥之院思親閣を参拝してからの、展望台での初日の出。普段だと日の出の時間帯にロープウェイは運行していませんが、ダイヤモンド富士鑑賞会や初日の出、初詣の際は早朝から特別運行となっています。
山頂にある奥之院駅隣りの東側展望台からは、関東の富士見百景にも選出されている富士山の眺望をはじめ、天子山塊から駿河湾・伊豆半島へと続く大パノラマを望むことができます。
~身延山エリア聖地巡礼のポイント~
山頂へのアクセスは、片道所要時間約7分間。山麓の久遠寺駅と山頂の奥之院駅とを結ぶ全長1,665mのロープウェイの利用が便利です。定時運行は20分間隔。せいしん駐車場(有料)→ 斜行エレベーター → 遊歩道(約3分)→久遠寺駅が最短ルートです。久遠寺参拝、門前町散策とセットがおすすめです。
◆身延山ロープウェイ
住所:山梨県南巨摩郡身延町身延字上の山4226-2
電話:0556-62-1081
営業時間:始発 9:20~上り最終 15:40(下り最終 16:20)
※詳細は公式ホームページをご確認ください。
◆せいしん駐車場
住所:山梨県南巨摩郡身延町身延3616
料金:普通車 300円、中・大型車 1,500円(1時間まで)、以降30分毎 普通車 100円、中大型車 500円
身延町内にある他の聖地にも行ってきました
波高島駅(はだかじまえき)
アニメシーズン1の第8話に一瞬だけ看板が登場します。甲斐常葉駅から電車で約7分のところにある駅で、千明とあおいの自宅の最寄り駅。駅の周りには住宅街と田園が広がり、のどかな風景でした。ちょうど、電車の時間と重なったのでアニメと同じようなカットの写真が取れました!
メンチカツが気になるスーパーゼブラ

アニメ第6話に登場するスーパーゼブラ。なでしことリンが四尾連湖(しびれこ)へキャンプに行く際、食材調達で立ち寄ったスーパーで、あおいのバイト先でもあります。モデルとなったのはセルバ身延店です。
『ゆるキャン△』ラッピングの自動販売機もあります。
店内にはグッズが豊富に揃っています。聖地めぐりのお土産にいかがでしょう。
スーパーゼブラといえば、「できたて惣菜トラップ」! なでしこができたての惣菜が並ぶ前で、あれもこれも欲しくなってしまうかわいらしいシーンです。何でも幸せそうに食べるなでしこの表情が好きという人も多いかと思いますが、個人的にメンチカツを食べている表情が特にお気に入りです。昼食後に立ち寄ったのですが、私も惣菜トラップにやられてしまいました(笑)。
◆セルバ身延店
住所:山梨県南巨摩郡身延町飯富2309-200
電話:0556-42-6111
営業時間:9:00~20:00
川窪書店
ドラマで、リンがバイトしている川窪書店(かわくぼしょてん)にも行ってきました。「いずいずいずいずいずいずいずいず……」ファンにはお馴染みの、伊豆のことで頭がいっぱいになる「いずいずいずリン」はここで働いていたのですね。国道52号線沿いにある書店で放送後に何回も通りかかっているのですが全く気づきませんでした。川窪書店にもラッピング自動販売機が設置されています。
◆川窪書店
住所:山梨県南巨摩郡身延町下山1837-4
電話:0556-62-5565
営業時間:平日 9:00〜19:00、土・祝日 9:00〜18:00
定休日:日曜日
「ゆるキャン△ですか?」から始まる交流
「写真どんどん撮って宣伝してね」という散歩中のおばあさん、「いい写真撮れましたか?」という飲食店の店員さん、仕事柄、様々な地域への聖地巡礼を経験していますが、地元の方々とここまでお話しできたのは身延町が初めての経験です。
聞くところによると、アニメの放送日を回覧板でお知らせするなど、身延町から地域住民に向けて作品の魅力を紹介し、地域全体で作品への理解を深めることから始めたそうです。次第に輪が広がり、聖地巡礼で訪れた観光客へのもてなしや交流、地域のみどころの紹介、巡礼マップや案内看板の作成、イベントの企画と運営などみなさん精力的に活動しているそうです。身延町の理解が得られているからこそ『ゆるキャン△』の聖地巡礼が成立するのかなと感じました。
まとめ
いかがでしたか? 個人的には、早朝に本栖湖→甲斐常葉駅→身延山→身延駅の順で周遊するのがおすすめです。日の出前の本栖湖と富士山は幻想的でした。これからの時期の身延町は、樹氷に風紋、ダイヤモンドダスト。 一年で最も空気の澄むこの季節は、陽光に煌めく駿河湾、白銀が輝く南アルプスと時として思いもよらぬプレゼントを用意してくれます。地域住民のおもてなしの心と、郷土への想いに触れに、足を運んでみてはいかがでしょうか。また身延町も含めた山梨、静岡、長野など聖地はまだまだあるのでコンプリートできたらと考えています。
みなさんの聖地巡礼が、素敵な思い出になりますように。