【川瀬良子の農業旅】おしゃれで機能性バツグン! 農業ファッションスナップ2022~秋~
こんにちは、川瀬良子です。芋栗カボチャ、新米などなど、おいしいものだらけで大好きな季節、秋になりました! “食欲の秋”、そして“ファッションの秋”ということで、今回は農業ファッションを楽しみながら野菜をつくっている3名の方にイチ推しのコーディネートを教えてもらいました。アウトドアシーンや家庭菜園にぴったりの工夫も。この秋農業旅イベントに参加する方や「農業に興味があるけど何を着たらいいのかわからない」という方はぜひ参考にしてみてください。
目次
No.1 山田実さん/千葉県野田市
夏は枝豆、秋はサツマイモ。農家として季節ごとの作物を育てるほか、「パーラー実のる屋」(@3noru_8)の店頭に立ち、今の季節は焼き芋販売もしている実さん。写真はサツマイモの手入れのときのコーデです。昔はアパレル業をやりながら、登山などのアウトドアが趣味だったことから、その頃好きで集めていた服が、農家になった今、農作業時に活躍しているそう。外した手袋やタオルなどが収納できるポケットがたくさんついたパンツと、エプロンがポイントです。
実さんが農作業着で一番重要視しているのが、パンツ生地の“ストレッチ性”。苗の植え付けや収穫時の動作は立ったり座ったりの繰り返しなので、生地が硬く重いと、動きにくくそれだけで疲れてしまうそう。
「農家になってすぐの頃、格好付けてパリっとした生地のチノパンで苗の植え付けをやっていたら、バリッ!て音がして……お尻のところが縦に破けたことがあるんですよ~! 畑だし一人だったのでそのまま作業は続けましたが(笑)、それ以来ストレッチ性は重視しています」。
農作業コーデのポイントは?
「黒はできるだけ着ないようにしています。秋はスズメバチなど、蜂が攻撃的になる季節で、黒いものに寄って来ると聞いたことがあるので」。
初めて農作業をする方へのアドバイスは?
「季節関係なく長袖がおすすめです。慣れていないと、草で擦り傷ができたり、かぶれを起こしたりする人もいますし、虫に刺されるリスクも軽減できますよ」。
No.2 色川裕哉さん/東京都渋谷区代官山
「代官山青果店」(https://daikanyamaseikaten.jp/)ディレクターの色川さん。2020年7月にアパレル会社による新しい形態の八百屋をオープンし、店舗のほか週に2回は畑での農作業をするといいます。ベストのポケットにたくさん刺してあるのは、大きなU字ピン。雑草を防ぐために敷くシートが飛ばされないよう止めておくもので、シーズン終わりにシートを外す作業をする際は、ピンをまとめておけるベストのポケットが大活躍するのだそう。
色川さんが農作業着で一番重要視しているポイントは、その日の自分に合った動きやすさ。毎回、そのときどきの作業内容で服を決めるそうです。「例えば、膝をつく作業が多い日は膝の生地が厚めのパンツを選んだり。膝をついたところに小石があったりすると、突き刺さって地味に痛いんですよ~。立ったままの作業が多くて暑い日だったら、動きやすさと風通しのよさを重視し、ナイロン素材のパンツを選びますね」。
・農作業コーデのポイントは?
「畑も街も、全く変えていないです。靴を履き替えるぐらいですね。畑の格好のまま、収穫した野菜をそのまま持って飲みに行ったりすると、野菜を通じて声をかけてもらって仲よくなったり。その場で野菜を配ったり(笑)。コミュニケーションのきっかけになるのも好きなんですよ」。
・初めて農作業をする方へのアドバイスは?
「帽子、大事です。手袋、長靴も。農作業に慣れていない人は日差しに疲れたり、トゲがある野菜とかもわからないと思うので。とにかくケガしないように気を付けてほしいです。服装は長袖が良いと思います。あと、動きやすくて好きなブランドならなんでも! テンション上げるのも大事です」。
No.3 山口泰志さん/千葉県流山市
メディアプランナーであり、株式会社TAN-SU(https://tan-su.com/)代表を務める山口さん。仕事を通じて知り合ったのですが、当時私が住んでいたエリアに山口さんが借りていた畑があることがわかり、家庭菜園話で意気投合。その後、手入れや収穫のお手伝いによく行くようになりました。今はお仕事でご一緒することもあるのですが、その仕事前には必ず山口さんの畑で農作業をしてから、なんなら、農作業をしながら打ち合わせをしたりしています(笑)。千葉県の実さんをご紹介いただいたのも山口さんです。普段からおしゃれな方なのですが、さすが畑でも普段の山口さんそのまま! 家庭菜園歴12年目だというベテランに、農業とファッションをどんな風に楽しんでいるのか、改めてお聞きしてみました。
・農作業コーデのポイントは?
「僕にとって農作業は最高の趣味。山登りやスポーツとかアウトドア、キャンプ好きの趣味を持つ人と同じ感覚で捉えているので、とにかく自分がテンション上がるスタイルを意識してます。畑というフィールドで目一杯楽しむことが大切ですね。古着が好きなので古着屋さんを巡るときは農作業に使えそうなハットやエプロン、小物なんかを常に探しています。エプロンは特に好きで、どこに行ってもチェックします。とにかく道具好きなんですよね」。
・初めて農作業する方へのアドバイスは?
「日差しがきつい時期は麦わら帽子とアームカバーが役立ちますし、エプロンがあるとポケットに小物も入れられて汚れ防止にもなるのでおすすめです。個人的にも愛用しています。時間帯も大切で、夏場は脱水症を避けるためにも早朝か夕方に。冬場は霜解け水で足場や野菜が濡れているので耐水性のあるウエアを選びましょう」。
「好き」と「機能性」の両立、そして「小物使い」で農業旅をもっとおしゃれに
今回、農とファッションを楽しむ3人に共通していたのは、好きなモノを身につけてテンションを上げる大切さ。そして、機能性。思わぬケガをしないように、小物にも気を配る。この3つのポイントを押さえておけば、思いっきり農業を楽しめそうです。
私もこれらのポイントは大切にしていたのですが、制服のようにお気に入りの同じものを毎回着ていたので、農作業ファッション新調の旅へ行きたくなりました。いいものが見つかったら、またシェアさせていただきますね。
実さん、色川さん、山口さんありがとうございました!