長期休みの大冒険! 北海道自転車旅の立て方を伝授〜 土庄オリジナルの旅プランもお伝えします〜

北海道

2022.08.05

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長期休みの大冒険! 北海道自転車旅の立て方を伝授〜 土庄オリジナルの旅プランもお伝えします〜

こんにちは! 山岳自転車旅ライターの土庄です。前回、北海道自転車旅の魅力についてざっくりとご紹介させていただきました。今回は私がかつて旅をしたルート事例を元に、計画の立て方や準備の仕方まで、ノウハウをお伝えしたいと思います。

目次

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計画編その1:飛行機を予約する

計画編その2:走りたいエリアを決める

計画編その3:宿泊地に当たりをつける

計画編その4:雨の場合の予定を考える

準備編その1:積載方法を決める

準備編その2:荷物を最小・最適にする

準備編その3:飛行機輪行の練習をする

当日編:空港で自転車を預ける

実践編:5日間の北海道自転車旅へ

入念な計画・準備で楽しい自転車旅へ

計画編その1:飛行機を予約する

北海道の玄関口・新千歳空港へひとっ飛び

北海道の玄関口・新千歳空港へひとっ飛び

航空会社によって自転車の取り扱いが異なります。JALやANAなど日系航空会社はキャリーケースと同じ扱いで輪行をすれば持ち込み無料です。一方で外資系のLCCは追加費用が生じるので注意が必要となります。

計画編その2:走りたいエリアを決める

私が選んだのは、毎年走りたくなる「美瑛・富良野」

私が選んだのは、毎年走りたくなる「美瑛・富良野」

往復の飛行機を確保したら、どこを走るかルートを決めます。自走で行ける場所はもちろんですが、北海道では輪行可能な路線バスがかなり発達しており、バスや電車との組み合わせ方次第で面白いルートを引くことが可能です。

私の場合は、走りたい道を基準にルートを引いていきます。例えば、世界遺産の大自然を走る「知床横断道路」や積丹ブルーの海岸沿いを走る「積丹半島セタカムイライン」など、絶景を楽しみながら走る爽快感を味わえる場所を選んでいきます。

計画編その3:宿泊地に当たりをつける

北海道に100近くあると言われるライダーハウス

北海道に100近くあると言われるライダーハウス

天候に左右されやすい自転車旅で最も難しいのが宿泊地の選定です。私は、旅の最中に天候が荒れても辿り着けるように3つのポイントを大事にしています。

1つ目は、自分が無理なく走ることができる走行距離と時間を確認しておくことです。私の場合は、1日100km(15km/h×約7h)を基準にしています。登りが多いルートを走る場合は、基準から引いて考えます。

2つ目は、雨の場合の交通手段を確保することです。もし雨が降っても、宿まで電車やバスで辿り着くルートを調べておきます。バスがあっても輪行できない場合があるかもしれません。輪行の可否や規定などは予め調べておくことが大切です。

3つ目は、あえて宿の予約をしないということです。北海道には、当日でも予約を受け入れてくれる二輪専門の簡易宿泊施設「ライダーハウス」が点在しています。ライダーハウスに泊まる想定の場合は、予約せずに仮の宿泊地として当たりをつけています。

計画編その4:雨の場合の予定を考える

雨なら景色派から食派へスタイル変更

雨なら景色派から食派へスタイル変更

北海道の夏は、天候が安定しないこともしばしば。前もって雨の日の予定を作っておくと、旅先で雨に降られてもがっかり感が少なく、気持ちを切り替えて旅を楽しむことができます。

私の場合、絶景道を走ることをメインにしていますが、雨になった時はグルメや温泉を満喫するプランへ変更します。また工場見学や博物館など、歴史文化を学ぶ旅もいいですね。

準備編その1:積載方法を決める

バックパックとフレームバッグをバランスよく

バックパックとフレームバッグをバランスよく

自転車旅では、全て自力で荷物を運ばなければいけません。「荷物をどうやって積載するか」はかなり考えさせられます。

バックパックに全て詰め込むのもいいですが、自転車に付けられるフロントバッグやサドルバッグ、フレームバッグなどを駆使して荷物を分散するのがおすすめです。最近は、大容量サドルバッグが主流になっています。少々お値段はお高いのですが、身体への負担を軽減でき、3〜4日分の荷物であれば容易に運ぶことができます。

準備編その2:荷物を最小・最適にする

1週間以上の滞在をこの荷物だけで過ごす

1週間以上の滞在をこの荷物だけで過ごす

積載方法と同時に荷物の軽量化にも非常に悩まされます。ポイントは無駄を極力省くことです。例えば、コンタクトレンズの液をコンパクトなものにして、現地での洗濯も想定し衣服は必要最低限にするなど。旅に出る数をこなす中で試行錯誤を繰り返していくと、自分の中で最適化されていきます。ただパンク時の替えチューブやミニポンプ、工具類やライトなど、安全に自転車旅を楽しむための道具はしっかり携行しましょう。

準備編その3:飛行機輪行の練習をする

飛行機輪行を覚えれば全国各地へ旅ができる

飛行機輪行を覚えれば全国各地へ旅ができる

飛行機で自転車を運ぶ際は、基本的に前後輪を外して輪行します。そのため前後輪タイプの輪行袋の用意が必要です。輪行袋には様々な種類がありますが、コストパフォーマンスが高く、ホイール収納袋がありパッキングしやすい「オーストリッチ ロード220」がおすすめです。

輪行は移動をするうえで非常に便利ですが、前後輪を外すことに慣れなければいけません。動画を見ながら練習するといいでしょう。一番難しいのは後輪外しですが、リアディレーラー※1を押してチェーンを弛ませながら行うと、簡単に外せますよ。

※1 自転車後部にあるギアを変速させるための部品

当日編:空港で自転車を預ける

自転車は受託手荷物と一緒に預けられる

自転車は受託手荷物と一緒に預けられる

当日の朝、電車で輪行するため乗る時に前後輪を外す時間が必要です。普段の旅よりも時間に余裕をもつ必要があります。ある日の北海道旅では始発で空港へ向かうため4時に起床し、輪行作業をして5時30分に家を出ました。早起きが苦手な私にとっては、旅の一番の関門でした。

空港へ到着し、受託手荷物と一緒に自転車を預けるときに2つのポイントに注意したいです。
1点目は、自転車用のチェーンオイルについてです。基準を満たしていないと没収されてしまうため、事前に確認しておきましょう。

2点目は、自転車を預ける時の向きです。自転車を飛行機に積む際には、輪行袋に入れた状態で横にします。自転車を預ける時には、変速機のついた右側が上になるように指示をしてください。そうすることで故障のリスクを減らすことができます。

実践編:5日間の北海道自転車旅へ

日本一早い紅葉を見に行ったアドベンチャーな旅

日本一早い紅葉を見に行ったアドベンチャーな旅

ここまでにご紹介したポイントを入れた旅をご紹介します! 初秋の北海道を巡った自転車旅です。途中雨に降られながらも輪行を組み合わせて効率よく楽しむことができました。

1日目 新千歳空港~札幌~富良野~美瑛

富良野の大平原を疾走!気持ちの良い旅の前半

儚くも美しかった美瑛の丘の夕暮れ

「1日でここまで来れるんだ!」と感極まりながら美瑛へ

新千歳空港から札幌までは電車輪行、札幌から富良野まではバス輪行を活用し富良野入りしました。富良野の雄大な平原を走りながら、途中にある「とみたメロンハウス」でメロンを補給しパワーチャージ。そのままジェットコースターの路を走って美瑛へ向かいました。

2日目 美瑛〜旭岳ロープウェイ・旭岳山頂〜パッチワークの路〜美瑛

自転車で北海道最高峰を目指す

旭岳登頂!

美瑛の丘をサイクリング

早朝に出発し、旭岳ロープウェイ山麓駅まで約40kmの道のりをひたすら走ります。標高差800mの壮大なサイクリングを終えたらロープウェイに乗り込み、北海道最高峰の旭岳山頂へ。この旅の1番の目的でもある「日本一早い紅葉」を見ることができました。復路はほとんど下りなのでスムーズに美瑛に戻り、丘の風景を楽しみます。

3日目 美瑛〜青い池〜美瑛~旭川~札幌~小樽

「青い池」へ行くも雨……。

北海道は回転寿司のネタと質も全国有数

夜ご飯に若鶏の半身揚げにかぶりつく

前日に見た天気予報で8時から雨が降る予定となっていたため、朝早くに出発して美瑛から青い池の往復サイクリングを楽しみました。その後、予報通り天気は雨に……。美瑛から小樽までは電車やバスの輪行を駆使して移動していきます。旅の目的を“絶景巡り”から“グルメ”に変更し、旭川ラーメンや小樽名物の若鶏半身揚げ、お寿司などグルメ三昧の旅を楽しみます。夜はしっとりと小樽運河を鑑賞します。

4日目 小樽〜余市〜神威岬~余市

セイコーマートのソフトクリームで休憩!最高のエイド

セタカムイラインはこの旅で一番爽快な道だった

雨が降っていたのに目の前には積丹ブルー

積丹ブルーの海を目指します。小樽から余市を経由し神威岬までの70kmを走破! 1日で往復は厳しいので、帰りの神威岬から余市まではバス輪行を活用します。壮大な海の絶景と海鮮丼を堪能できました。

5日目 余市~新千歳空港

完熟の桃で最高のクールダウン

ニッカウイヰキー余市蒸留所。歴史文化に触れるのも旅の醍醐味

新千歳空港まで最後の電車輪行。一気に名残惜しくなる

最終日もパッとしない天気……。余市から新千歳空港は全て電車で移動できるため、自転車で走ることは止め、近場を観光することに。果樹園で果物狩りや、海鮮丼を堪能しました。その後は、ニッカウヰスキー余市蒸留所を見学し、新千歳空港へ戻ります。帰路でも自転車の輪行準備があるため時間に余裕をもって動きました。

入念な計画・準備で楽しい自転車旅へ

いかがでしたでしょうか? 旅前の計画や準備、時には現地で思いがけないアクシデントも起こり、なかなか大変な面もある自転車旅。それを乗り越えて充実した旅ができた時、忘れられない旅の思い出となるはずです。ぜひ自転車旅へ挑戦してみてください。

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#北海道 #自転車 #自転車旅 #旅行プラン #飛行機 #旅色アンバサダー #旅色LIKES #シルバーウィーク

Author

自転車旅 土庄雄平

Ambassador

自転車旅自転車旅

土庄雄平

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤務しながら、自然・暮らしに一歩踏み込んだ情報発信に精を出す。学生時代から、ライフワークにしている登山と自転車旅をかけ合わせ、四季に身を投じる旅スタイルで日本各地を巡っている。好きな被写体は、道や雪山の風景。最近は秘湯めぐりにハマっている。

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