池上本門寺でのコケ愛あふれたイベントはアツかった!
7月2日にコケ愛好家の藤井久子さんを講師に招き、「コケ愛好家・藤井久子さんとめぐるコケ観察会in池上本門寺」を開催しました。旅色LIKESメンバーのERIさんは、イベントに参加したことをきっかけにコケの魅力にハマったようです。イベントの様子をERIさんが紹介します。
目次
◆この記事書いたメンバー
ERIさん
埼玉在住。 おいしいものとお酒が好き。 写真もたくさん撮りたいです。 ひとり旅をたくさんしたいと思いますが、旅をきっかけに色んな方々と交流したいです。
猛暑の中「コケ観察会」に参加しました
連日の猛暑が続いていた7月2日、旅色LIKESのイベント「コケ愛好家・藤井久子さんとめぐるコケ観察会in池上本門寺」へ参加してきました。今まではコケについてキレイだなあとは思っていましたが、観察とはどんなものか? と気になりました。また、会場となる池上本門寺にも行ったことがなかったので、興味本位で参加してみることにしました。
開催場所は“ホンモンジゴケ”発祥の地「池上本門寺」
コケ観察会は朝10時から。まずは池上本門寺総門に集合します。旅色編集部の方々と、はるばる神戸からいらした藤井久子先生が迎えてくれました。藤井先生はコケ愛好家として、旅色LIKESで記事を執筆しています。
一般参加の方々はコケ愛が深い方や、藤井先生のファンもいたようです。
藤井先生から池上本門寺の由来やコケ観察について注意事項を聞いてから出発します。
まずは総門入ってすぐにある石段を登ります。石段はお経の数と同じ段数だと教えていただきました。調べたところ、「法華経」見宝塔品第十一の「偈文(げぶん)」96文字にちなみ、96段だそうです。ご利益ありそうな階段ですね。
階段を登ったところで、ルーペの使い方を教えていただきました。
目の前にある本堂でのお参りはそっちのけで、本日のメインともいえる「ホンモンジゴケ」を観察をするために、五重塔へ向かいます。ここで発見されたことが名前の由来。ホンモンジゴケは塔の屋根に使われている銅が含まれていることから、「銅ゴケ」という分類にあたるそうです。
五重塔の土台の石垣にみられました。柵に囲まれていますが傷めないようにそーっと触れて見ると、とてもふかふか。気持ちいい。この後もコケを求めて散策します。
皆さん、ここがお墓ということも気にせずコケに夢中です。中には地べたにはいつくばりながら観察する人も。汚れてもいい服装という指定があったことに納得です。藤井先生も熱く語ります。特殊なカメラで撮影している方の写真を見せてもらったのですが、なんだかかわいくて、宇宙の中にあるどこかの惑星のような幻想的な世界が写されていたので、こんな写真撮ってみたい! と思い、私も撮影してみました。
がんばって撮ってみたけど、私にはこれが限界……。
この後は本妙院へ移動のため、再び総門に集合。その合間で、こっそり本堂にお参りしてきました。
池上本門寺の隣にある本妙院ではコケの採取も!
総門からすぐの本妙院では、住職の許可を特別にいただいてコケの採取もできるとのこと。採取は住職がしてくださりました。
あちこちにきれいなコケがたくさん生えています。枯山水のお庭も気にせず、やはり皆さんコケに夢中。私も足を踏み入れて観察させてもらいました。
こちらでは霧吹きでお水をかけると葉が開くヒジキゴケがみられました。
昼食会では住職のお話を聞きました
ひとしきり観察したあとは、涼しい部屋で昼食会。本妙院の早水住職よりお話を聞きました。先代が池上本門寺の五重塔を修復するときに、「ホンモンジゴケが枯れてしまったら大変だ」と思ったので、本妙院で預かることになりました。結局、ホンモンジゴケは枯れることなく無事だったそうですが、そんな経緯があり本妙院でも見られるようになったんだそうです。藤井先生とコケの話で盛り上がっていたのが印象的でした。住職もなかなかマニアック! とても気さくな方でした。
採取したコケを藤井先生がみんなに分けてくれて、このような標本が出来上がりました。
昼食会のあとは藤井先生とコケを観察しながら池上駅へ向かい、最後までたっぷりコケを観察。参加された皆さんのコケ愛が強くて時間が足りないくらいでした。解散のあとに旅色LIKESメンバーのはるかさんとよこたまさんが声をかけてくださりました! リアルでお会いして、お話できてよかったです。
コケ観察会に参加してみて
参加してみて、コケを愛する人たちがたくさんいることに驚きました。“苔テラリウム”とか素敵ですよね。身近な場所にもたくさんの種類があり、その生態も面白いです。しかし、最近はとても人気であることからコケの乱獲等も増えてきているみたいです。生態系を壊したりすることないようにしたいですね。藤井先生も心配されていました。
そういえば日本のカッパドキアと言われている、埼玉県の「吉見の百穴」という場所に「ヒカリゴケ」という珍しいコケがあったのを思い出しました。ちょっと地味めな場所ではありますが、子供のころ、遠足で行って見たことあったなあ。
帰ってきてから、気がつくと友人にコケの話を熱く語っている自分がいました。コケの魅力にハマっちゃったかも!? 気温も暑かったですが、コケ愛も熱いイベントでした。企画してくださった皆さん、藤井先生、旅色編集部の皆さん、楽しいイベントありがとうございました。